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株式会社西村製作所

平成23年には「京都中小企業優秀技術賞」を受賞など、高い技術と品質を有する日本のものづくりを支える企業だ

平成23年には「京都中小企業優秀技術賞」を受賞など、高い技術と品質を有する日本のものづくりを支える企業だ

日本のものづくりを支える企業が3次元CADとデータ管理ソフトの導入により、個別受注生産品の設計効率と品質を向上

最も優れたスリッター(自動切断巻取機)と世界的に評価されている株式会社西村製作所の「NS SLITTER」は、カットする素材によって一点一点かたちや大きさが違う個別受注生産品だ。同社はスリッターの設計効率を高めるために、3次元CADとデータ管理ソフトを導入。3次元設計により、お客様へのプレゼン力が向上し、社内の意思疎通もスムーズになった。さらに、データ管理ソフトにより、チーム設計や流用設計が可能になり、生産性が大きく向上している。

導入の狙い
  • お客様へのプレゼン力を向上したい。
  • 不具合による手戻り工数を削減させたい。
  • 社内のスムーズな意思疎通を実現したい。
  • 個別受注生産品の設計効率を向上させたい。
導入システム
  • 3次元CADソフト「Autodesk Inventor Professional」
  • データ管理ソフト「Autodesk Vault Professional」
導入効果
  • 3次元化によりお客様へのプレゼン力が向上した。
  • 設計段階での不具合を「見える化」することで手戻り工数を削減できた。
  • 他部署との円滑な意見交換により製品品質が向上した。
  • 標準的な設計データを活用した効率的な流用設計を実現した。

株式会社西村製作所について

業種 生産用機械製造業
事業内容 スリッター(自動切断巻取機)の設計・製造・販売・メンテナンス・部品提供
従業員数 132名(2014年11月現在)
サイト http://www.ns-slitter.co.jp/

半世紀にわたる技術の研鑽が生んだ世界的ブランド「NS SLITTER」

昭和21年に創業した株式会社西村製作所(以下、西村製作所)は、日本で初めてスリッター(自動切断巻取機)を製造したリーディングカンパニーだ。スリッターは、一般にはあまり馴染みはないが、ロール状に巻かれた原反を、決められた幅に切って巻き取る機械で、実は私たちの暮らしに深く関わっている。西村製作所 常務取締役の岡田則之氏は「分かりやすいところで言えば、食品のパッケージやアルミホイル、レジペーパー、ラップフィルムなど、私たちの身の回りのあらゆる製品の製造工程に、スリッターが使われています」と紹介する。西村製作所は、創業当初はメーカーの下請け作業をしていたが、ドイツ製のスリッターをオーバーホールしてくれないかと依頼されたことをきっかけに、スリッター専門メーカーとして、昭和32年に株式会社化して以来、58年間にわたり、スリッターを一筋に作り続けている。西村製作所のスリッターは「NS SLITTER」ブランドとして、国内だけでなく海外でも高い評価を得ている。それは「絶対にノーを言わない」ポリシーを半世紀にわたり貫き、技術を研鑽し続けてきたことによる賜物だ。

「ビデオテープやオーディオテープが全盛だった頃、中国や韓国から入ってくるほとんどのテープがNS SLITTERで切られたといわれています。切り口が少しでも歪んだりすると映像や音の乱れにつながるため、極めて高い精度を要求されました。時代と共にテープの需要は無くなっていきましたが、その頃培った技術は今も脈々と息づいています」(岡田常務)。

他社にはない強みとして、紙やフィルムなどのあらゆる素材に対応できることが挙げられる。「お客様のニーズに対してノーを言わない」西村製作所だからこそ成せる技だ。最近はスマートフォンや電気自動車などで利用されるリチウムイオン電池向けの、銅箔・アルミ箔・セパレーターフィルムを切るスリッターが、一番売れているという。

「従業員100人程度の小さな会社ですが、世界中の電池メーカーや自動車メーカーが見学にやって来ます。おかげさまで電池の材料を切るなら、NS SLITTERが一番、と言われるほどになっています」と岡田常務は胸を張る。

また同社では、スリッターの設計から製造、販売、メンテナンス、部品注文まで、一貫して請け負っている。「スリッターは20年、30年は使い続ける機械です。スリッターが動いている限り、半永久的にメンテナンスしていきます。使っているモーターや部品が生産中止になったとしても、図面から加工ならびに代替品を調達し、新しい部品を取り付け直します。後々まで面倒を見てもらえるということで、NS SLITTERは高く評価されているのです」(岡田常務)。平成23年には「京都中小企業優秀技術賞」を受賞。西村製作所は、高い技術と品質を有する日本のものづくりを支える企業なのだ。

常務取締役 総務部 部長 岡田則之氏

常務取締役 総務部 部長 岡田則之氏
「不具合を解消するために、これ以上、オートデスクさんを動かせないと諦めたこともありましたが、大塚商会さんは諦めずに交渉し続けてくれて、とても感謝しています」

求められるプレゼン力と個別受注生産品の設計効率向上

NS SLITTERの売り上げの6割は海外であり、中国をはじめ、韓国、台湾、アメリカなどに幅広く輸出している。国内メーカーの工場が海外にある場合を除き、商社を介した取引を行っており、商社から良い引き合い情報が来ると、西村製作所の営業担当と技術者が現地に訪れてプレゼンを行うという流れだ。

技術部次長の高橋英明氏は「当社の技術者は海外でプレゼンする機会も多く、表現力が求められています。従来は2次元の図面で説明していましたが、お客様に伝わりづらくアピールも弱い。また、シートをどのように取り出すのかといった動きを見せるために、わざわざパワーポイントでアニメーションを作成していたのです」と従来の課題を語る。また、円筒形などの立体的な形状に設計すると、2次元の図面では気づかない不具合が出ることがあり、手戻り工数が増えていたのだ。こうしたことから、3次元CADの導入は必然の流れとなっていた。

スリッターは、紙やフィルムなどのカットする素材に合わせて一点一点、形状や大きさが異なる個別受注生産品だ。ゼロベースで設計していくと多大なコストと時間がかかることになる。

「素材ごとに標準的なモデルがあり、それをお客様の要望にそってカスタマイズしていきます。その際、標準モデルのCADデータを流用して設計していったほうがコストも抑えられますし、設計時間を短縮できます」と電気システム部 部長代理の藤原治氏は流用設計のメリットを語る。

スリッターのライフサイクルは長く、その間、メンテナンスや部品交換ができるように、図面は必ず残しておかなければならない。ファイルサーバーには膨大な図面データが保管されている。「従来はファイル名に属性を付けて、どのファイルか分かるようにしていたのですが、おのおのの部品の図面などは、データベースとして紐付いていません。このため、膨大な図面データの中から最適な図面を探すのが大変で、流用設計もままならない状態でした」(藤原氏)。

また、同社のスリッターは複数の設計者がチームで設計していくが、ファイルサーバーで管理する従来の方式だと、共同作業がやりにくいという課題があった。技術部の菊井靖史氏は「サーバー内のデータをいったんローカルPCに保存して修正し、それをサーバーにアップロードし、古いデータを消去するのですが、この作業がとても面倒でした。また、複数の人間で一緒に作業をしていると誰が最新のデータを持っているのか分からなくなります。そのつど、最新データかどうかを確認していましたが、誤って古いデータで作業してしまうといった問題も起きていたのです」と語る。

技術部 次長 高橋英明氏

技術部 次長 高橋英明氏
「運用を決めていく段階で、たまたま3次元で描きたい機械がありました。2011年4月に始めて、他機種の2次元での設計業務と兼務しつつも、10月には3次元で構想図が完成していたので、意外と早く3次元が立ち上がった印象です」

電気システム部 部長代理 藤原治氏

電気システム部 部長代理 藤原治氏
「トラブルが起きたときに大塚商会さん側で同じ環境を構築して検証してもらえました。我々のサイドに立ってもらって、オートデスクさんと交渉してもらったときは心強かったです」

設計効率が高まると同時に品質やデザイン性が向上

技術部が主導となり、3次元CADソフトの導入に向けて動き始める中、さまざまな見本市やセミナーなどに参加し、3社のCADソフトに候補を絞った。その中から選んだのが、大塚商会が紹介した「Autodesk Inventor Professional」だ。技術部課長の中井善久氏は「Inventorは世界的なシェアがあり、世界に通用する図面が描けること、将来性に期待ができること、大塚商会さんのサポートがあることが決め手でした」と選定理由を語る。

技術部主導だった導入プロジェクトは、同社の社長がドイツに訪れた際に、3次元CADでのプレゼンを見て、衝撃を受けたことをきっかけに大きく前進した。2011年3月に3DCADソフトAutodesk Inventor Professionalを導入し、2012年2月にはデータ管理ソフトAutodesk Vault Professionalを導入した。

最初に、社内用のスリッター標準機を3次元設計で取り組み、半年後の2011年10月に構想図が完成。2012年4月には実際に標準機が完成した。「これほどスムーズに3次元CADを業務に取り入れていけたのは、半年間大塚商会さんのコンサルティングを受けつつ、実際に設計をしながらどうすればやりやすいのか、実務者レベルでルール作りをしながら進めていったことが大きいです」と技術部課長の加納弘一氏は語る。技術部主任の西村周氏は「3次元CADは、データが全てリンクしているので数値的に整合性のとれないものは作れません。2次元の場合は変更箇所の図面だけを残し、照らし合わせ表があれば良かったのですが、3次元の場合は、各パーツの整合性をデータ上で全てとらなければいけません。従来の設計ルールとの折り合いをどう付けていくかが重要なポイントでした」と成功の秘訣を語る。

3次元CADの導入により、お客様へのプレゼン力が向上し、社内の他部署との意思疎通も円滑になった。「設計を進める段階で、図面を読むのが苦手だった現場の人から意見をもらえるようになり、現場の意見を設計にフィードバックできるようになったのです。また、以前は機械が組み上がってから検討していた配線・配管関係も、設計段階でスペースの妥当性を判断できるので、きれいに収められます」と導入効果を語る。配線・配管カバーも設計の初期段階から検討できるため、デザイン性も大きく向上している。

一年後に導入したデータ管理ソフトウェアAutodesk Vault Professionalについては「今となっては、これがなければ3次元設計できません」と高橋氏が評価するように、一つのアセンブリデータにたくさんの部品が紐付く3次元CADにとって、データ管理は必須となっている。「Vaultは、サーバー内のデータを編集している人がいる場合は、ほかの人間が同じデータを触れないようにすることで、常に最新のデータを維持できます」と菊井氏は語る。同社のチーム設計には欠かせないツールだ。また流用設計の実現により、設計効率が大幅に向上している。「ある機械のブロックデータを持ってきて、少し編集を加えて新しい図面を作成するといった流用設計が簡単にできるようになりました」(高橋氏)。

技術部 課長 加納弘一氏

技術部 課長 加納弘一氏
「3次元設計は、いわばデータ管理との戦いでした。実際に設計しないと不都合は見えなかったはずなので、実務者レベルで問題を解決しながらルール作りを進めていったことが成功の理由だと思います」

技術部 課長 中井善久氏

技術部 課長 中井善久氏
「3次元は一から構築するのは大変ですが、一度作ってしまえば、流用できるため、すごく楽になります。設計資産が増えるほどメリットが出るので、どんどん増やしていきたいです」

技術部 主任 西村周氏

技術部 主任 西村周氏
「今までと全く違う設計手法なので大塚商会さんにサンプル例を出してもらい、それに基づいて作っていきました。戸惑いながらでしたが、大塚商会さんと相談しながらどういう運用が良いか決めていきました」

技術部 菊井靖史氏

技術部 菊井靖史氏
「現在はVaultをスムーズに運用できるようになっています。最新のリビジョン管理が行えるVaultは、もはやそれがないと設計業務が成り立たない、根幹のものです」

BOM活用などさらなる効率化に向け大塚商会がバックアップ

パラメーター変更で可変できる標準モデルを3次元CADで構築し、現在7号機まで完成している。3次元CADならびにデータ管理ソフトの導入によって、さまざまな受注に対し、短期間で応えられる体制が整いつつあるのだ。「設計資産が増えると共に、急速に流用設計の効果が見えてきました」(西村氏)。

将来展望として藤原氏は「現在はここにいる6人しか3次元CADを使っていませんが、将来的には25人の設計者全員が扱えるようにしていきたいです。また、BOM(部品構成情報)の活用やオフコンで動いている生産管理システムとの連携を図り、さらなる効率化を進めていきたいです」と語る。

現在の課題は、バージョンアップによって機能が追加され、マシンリソースを消費し、レスポンスが低下してしまっていることだ。バージョンアップに関しては大塚商会と相談しながら注意深く進めていきたいと言う。「大塚商会さんは、導入後のトラブル時に社内でトラブルを再現し、問題解決に尽力してくれました。弊社とメーカーの間に立って、オートデスク米国本社まで動かしてくれたことには大変感謝しています」と岡田常務。世界に名だたるブランド「NS SLITTER」を、大塚商会は陰ながら力強く支え続ける。

3次元CADの導入で、設計効率が高まると同時に品質やデザイン性が向上した

3次元CADの導入で、設計効率が高まると同時に品質やデザイン性が向上した

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