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東洋ガラス機械株式会社

粘土細工感覚で扱える3次元CADを使いオリジナルデザインの金型を製造・販売
ペットボトル事業で新規顧客を開拓

ガラス容器やプラスチック容器の金型を製造している東洋ガラス機械株式会社は、新規事業のメインツールとして直感的に操作ができる3次元CAD『CATIA V5』を導入。これにより、オリジナルデザインによるペットボトルのサンプルを短期間で製造できるようになり、提案型の営業スタイルによる顧客開拓を目指している。既に多くの企業や団体から、ユニークな形状のペットボトルを製造したいという問い合わせが寄せられている。3次元CADの活用が同社の新規事業を支える原動力となり、営業活動の強化に直結している。

東洋ガラス機械株式会社

導入の狙い
  • オリジナルデザインによる金型製造
  • 3次元モデルのデザインに適したCADの導入
導入システム
  • 3次元CAD『CATIA V5』(デザイナー向けパッケージIDG)
  • 3 次元データハンドリングツール『3D Tascal X』
導入効果
  • 約1週間でサンプルボトルを作れるスピード対応
  • 提案型の営業スタイルによる新規顧客の開拓
  • ものづくりのノウハウを有効活用

東洋ガラス機械株式会社について

業種 金型設計・製造
事業内容 ガラス容器・プラスチック容器などの意匠設計・金型設計・金型製造・販売および、容器製造用諸機械の設計・製造・販売・技術指導など
従業員数 173名(2009年4月現在)
サイト http://www.tgmm.co.jp/

特殊形状のペットボトルで新たな市場に打って出る

東洋ガラス機械株式会社(以下、東洋ガラス機械)は、包装容器の製造・販売などを行っている東洋製罐グループの一翼を担う東洋ガラス株式会社の子会社として1959年に設立された。以来、ガラス製の瓶・食器の製造に使う金型メーカーとして発展。その後、プラスチック容器などを含めた各種容器の金型の設計・製造・販売、さらに容器製造用機械の設計・製造などを幅広く手がけ、容器関連の総合専門メーカーとして飛躍を遂げている。

ガラス瓶やプラスチックボトルの生産ライン用機器をはじめ、レトルトパウチ搬送ライン用機器、検査機器、包装機器、クリーナー機器、搬送機器、切断機器などを製品化し、各製品のメンテナンスサービスも担っている。

同社では、売り上げの9割近くを同グループの東洋製罐株式会社との取引が占め、大手飲料メーカー向けのペットボトルやガラス瓶の金型生産が中心だった。近年は新規市場の開拓にも力を入れている。そのきっかけとなったのは、変わった形状をしたペットボトルを顧客に提案したいという東洋製罐株式会社からの要望だった。「得意先の要望を受け、特殊な形状のサンプルボトルを製造するための簡易成形機や切削加工機などの関連機器を新たに導入したのです。その生産設備を遊ばせておくのはもったいないので、さまざまな形状のペットボトルの金型を販売する新規事業を立ち上げ、新たな顧客獲得につなげようと考えたのです」とプラスチック金型事業部 営業部長の川端 学氏は語る。

川端 学氏

プラスチック金型事業部
営業部長
川端 学氏
「まだまだ事業として発展途上ですし、どこまで手を広げるかも経営的な判断になってきます。ただ、それまで売り上げのほとんどをグループ会社から得てきた当社にとっては、全く新しい顧客を開拓する口火になったことは非常に大きいです。今後大塚商会さんには、『CATIA V5』の新たな使い方の提案に期待しています」
注)川端 学氏は2012年4月1日付けで製造部長に転任されました。

ところが、同社はそれまで得意先から支給されたボトルデザインのCADデータを金型加工用のデータに置き換えていたので、オリジナルの金型をデザインするという体制は十分に整っていなかった。しかも、金型用CADデータは製造技術部門で取り扱っていたのだが、今回の新規事業は営業部が主導で取り組むものだった。

3次元CADを扱える経験者は営業部内にはいない。そこで、製造技術部門から設計者を異動し、人員を強化。加えて、自由なアイデアをデータ化できるデザイン性に優れた3次元のモデリングツールを導入し、その技術をいち早く習得することが最優先課題となった。

実務で切磋琢磨しCADを習得約1週間でサンプルボトルを製作

営業部では、3次元モデリングツールを購入するにあたり、ITパートナーとして大塚商会を選んだ。その理由は、長年複合機の導入などで取引があり、なおかつ3次元CADに関する豊富な導入実績とサポート体制が充実している点だった。システム選定においては、事前に数社の3次元CADの機能比較とベンチマークテストを実施。そのうえで最終的に各製品のデモを体験、実際に触って最も操作性に優れていると判断して、大塚商会から提案された『CATIA V5』(デザイナー向けパッケージIDG)を採用するに至った。

「製造技術部門では、かなり以前から別の3次元CADを利用していますので、そちらでの設計やデータ加工は慣れていました。ですから新規事業では、多少なりとも経験のある自分が中心となってデザインをせざるを得ないだろうと感じていました。しかし、なにぶん3次元CADでデザインをするのは初めてなので、使いやすさを一番に選ぶことにしたのです。その点、『CATIA V5』は、粘土を触るような感覚で立体的な形状を作成でき、操作性の面では、ほかのCADソフトと比べてかなり差があると感じました。これならば、自由な感覚でイメージを形作れそうだと実感できたのです」とプラスチック金型事業部 営業部 営業課の伊坂 知敏氏は語る。

同社は『CATIA V5』と一緒に3次元データハンドリングツール『3D Tascal X』も導入している。これは、異なるCAD間でデータをやり取りするためのファイル形式であるIGESデータを取り込み、形状確認をしながらの計測やIGESデータのソリッド化などが行えるツールだ。

「『3D Tascal X』は、主に得意先から支給されたCADデータを確認する際のビューアとして利用しています。3次元から2次元図面への書き出しもできるので、大変便利です」とプラスチック金型事業部 営業部 営業課長の山田通宏氏は語る。

営業部においては2009年末から『CATIA V5』の本格的な運用を開始した。伊坂氏が設計技術者とはいえ、デザイナー向けの3次元CADを使いこなすには、相当な苦労と時間がかかるのではと懸念された。ところが実際は、導入時に1日だけ大塚商会のエンジニアの訪問研修を受け、その後すぐに実案件で金型のデザインを始めたという。大塚商会の「たよれーるコールセンター」に電話をかけて、分からないことを何度も尋ねながら、徐々に操作方法を習得していった。今では、速いものでは顧客の依頼から約1週間でペットボトルのサンプルモデルが作れるようになった。

「特殊な形状のペットボトルを製造している会社はほかにもありますが、サンプル完成までのスピードが圧倒的に速いことが当社の強みです」と川端氏は力強く語る。

山田 通宏氏

プラスチック金型事業部
営業部 営業課
山田 通宏氏
「多種多様な形状の金型を提案できるようになったことで新規顧客の開拓が可能になりました。新規のお客様が別のお客様を紹介してくださるなど横のつながりも出ています。これから事業を拡大していくうえで大きなはずみになっています」

伊坂 知敏氏

プラスチック金型事業部
営業部 営業課
伊坂 知敏氏
「『CATIA V5』を使い始めたころは、大塚商会の『たよれーるコールセンター』の方と何度も何度もやり取りを繰り返して、何とか形にしていました。今も習熟したとは言えないのですが、以前よりも問い合わせの回数も減り、質問の内容も変わってきたと思います」

3次元モデルやシミュレーションの作業風景

テーマ素材の写真やイラストをベースに、立体モデルを起こしていく。直感的な操作は、インスピレーションを邪魔しない。

恐竜型やゴルフバッグ型など多彩なペットボトルが誕生

今回『CATIA V5』を導入したことにより、オリジナルのデザインをすばやく作り上げる環境が整い、これまで見たことがないようなユニークな形状のペットボトル金型を販売するという新規事業を立ち上げ、ニッチな市場に打って出ることが可能になった。

実際、同社のホームページを見た企業から、イベントで使う特殊形状のペットボトルの金型を作ってほしいという問い合わせが数多く寄せられるようになった。例えば、雑貨の企画・製造・販売を営む企業などから、博物館や展覧会で販売される恐竜の形をしたものや、ゴルフのトーナメントで配付されるゴルフバッグの形をしたもの、さらにはコレクター向けにネットで限定販売されるキャラクターものなど、多種多様なペットボトルの金型の製造依頼が舞い込んできた。後工程のペットボトル成形や内容物の充填は協力会社が担い、既に商品化されたものもある。

具体的な製作の流れとしては、まず顧客から、金型を作るための参考資料となる写真やイラストを受け取り、それを『CATIA V5』に取り込んで、立体的な形状に作り上げる。その後、ケミカルウッドを使った簡易金型でサンプルボトルをいくつか作成し、顧客と方向性を確認しながら、実際のサンプルボトル成形へと至る。

「基本的に金型だけならどんな形状にも作れますが、実際にペットボトルを成形する際、空気を吹き込んで樹脂がうまく均等に膨らむかが重要なのです。例えば恐竜の場合は鼻を大きくするなどのちょっとした工夫も行っています。そうした部分がこれまで当社が培ってきた経験をいかせるところですね」と川端氏は語る。これにより、それまでグループ企業からの注文を受けるだけの守りの姿勢だった営業活動が、新しい顧客の口コミでさらに顧客を呼ぶような風潮に変化してきた。

恐竜型・ゴルフバッグ型のペットボトル

大量搬送する必要がないので、高さや内容量・肉厚などの制約も少なく、かなり自由に形が作れるという。とはいえ、安定して自立させるための重心設定などの配慮も必要だ。

「以前のようにお客様からデザインの元データを支給されるのではなく、こちらから新しいデザインを提案できるようになり、提案型の営業スタイルで新規顧客の開拓がやりやすくなったことが最大の成果です」と山田氏は営業面での導入効果を強調する。また、企画やデザインの段階からものづくりに参画できる環境が整ったことで、ものづくりのノウハウ活用が広がりを見せるようになった。「個人的にも自分で創意工夫をしながらデザインを作り上げていく過程の中で、新しい感性が芽生えてきたような気がします」と伊坂氏は笑顔で語る。

パートナー企業との協業でビジネス領域を広げる

東洋ガラス機械では、近所の小学生が工場見学に来た際、その学校の校章を入れたペットボトルをおみやげに渡すという地域に貢献する取り組みも行っている。子供たちはもちろん、先生方にも大変好評で、ほかの学校の分も作ってほしいと依頼があるという。ただし、同社は食品会社ではないので、ペットボトルの中身は入れずに渡している。

今後は単に独自デザインの金型を製造・販売するだけではなく、同社の金型を基にペットボトルを成形する会社や飲料を充填する会社とビジネスパートナーを組み、中身が詰まったペットボトルの販売まで一貫して行えるようにしたいと考えている。そうするこ とによって、ビジネス領域を一気に拡大できるからだ。

「既にペットボトル成形ではタイアップしている会社が何社かありますし、ジュースの充填や販売でも一緒にやりましょうと声をかけているところもあります。ボトルデザインについても、シリーズものやイベントと連動した企画ものなど、当社内からも次々アイデアが生まれていて、実際に提案に動いています。実現すれば、非常におもしろいビジネスにつながると思いますね」と川端氏は語る。

現状、『CATIA V5』ではペットボトル金型のデザインだけ行っているが、それでは『CATIA V5』の性能を十分にいかしきれない。今後は製造部門とも相談しながら、違った活用方法を考えたいという。さらに川端氏は、「現在は、営業部で『CATIA V5』を操作できるのは伊坂一人だけなので、もう少し扱える人員を増やしていくことも課題です。特に女性の感性をいかしたものづくりに取り組み、新規の顧客層の幅を広げていきたいですね」と今後の展開に意欲を示す。

『CATIA V5』の導入でオリジナルデザインのペットボトルを世に送り出した東洋ガラス機械株式会社。今後のさらなる展開にいやが上にも期待は高まる。

お忙しい中、ありがとうございました。

※ 取材日時 2012年3月

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