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株式会社ミクニ

3次元CADとデータ管理ツールで設計業務の効率化と標準化を図り3次元データの運用プロセス環境を構築

株式会社ミクニは1923年創業の独立系部品製造メーカーである。おもに自動車業界で使われている四輪車向けインテークモジュールやスロットルボデー、二輪車向け燃料噴射モジュール、キャブレターといった部品製造を行っている。自動車業界の品質マネジメント規格「ISO/TS16949」に則った活動を推進する一環として、同社は3次元CADソフトとCADデータ管理ツールを導入した。設計者の3次元的発想への意識改革と、3次元CADデータを「正」とする設計業務プロセスの運用を目指して、さらなる品質向上に挑戦している。

※本ページは大塚商会が発行している 「αソリューション」 から転載したものです。

導入の狙い
設計者の3次元的発想への意識改革と業務効率アップ、CADデータの個人管理から共有化への推進
導入システム
3次元CAD「SolidWorks」、 PDMソフト「PDMWorks Enterprise」、 3次元ドキュメントビューワ 「XVL Player Pro」
導入効果
3次元設計の社内風土づくり、CADデータ共有による設計効率向上

自動車部品を中心に、健康・美容、福祉機器など幅広い分野で
活躍している

自動車部品を中心に、健康・美容、福祉機器など幅広い分野で
活躍している

品質マネジメントの充実に向け3次元CADの有効性に注目

株式会社ミクニは、自動車を動かすために必要なインテークモジュールやスロットルボデーと呼ばれる部品を製造・販売しているメーカーである。1923年創業の同社の部品製造の歴史は、日本のモータリゼーションをずっと支えてきた歴史でもある。「キャブレターのミクニ」と呼ばれた同社は、今までに培ったその高い技術力を多方面に活かし、自動車関連部品に加えて、電動車いすやトレーニングマシンといった福祉・介護予防機器、国内トップシェアを誇るガス立ち消え安全装置や家庭・オフィス内で利用される加湿器などの生活環境機器の製造も幅広く手がけている。国内に研究開発、製造、販売の多くの拠点を構えると共に、アメリカ、メキシコ、中国、韓国、台湾といった海外にも拠点を擁し、グローバルなビジネスを展開している。

同社は、部品設計には長い間2次元CADソフトを利用してきた。しかし、メーカーからの3次元化の要求がゆっくりと進む状況下、競合他社での3次元CADの導入が進み、社内ではこれでいいのか?という危機感が高まったことが3次元CAD導入の引き金となった。

統括開発技術本部技術情報センター技術管理グループリーダーの西山 広之氏は、その当時の事情を次のように語る。「当社は独立系の機能部品メーカーですので、最低限、取引先が利用しているのと同じCADシステムを整えていなければなりません。もちろん3次元CADも導入していたのですが、社内で標準として活用していた状況ではありませんでした」。

SolidWorksを標準ソフトとして選定スムーズに進んだ3次元化の運用

独立系メーカーとして、社内標準の3次元CADソフトを選定するとなると、ユーザー全員の操作レベルの底上げも重要になる。そこで選定条件としては、使い易さ(ユーザーインターフェイス)に優れていること、グローバルスタンダード製品であること、そして導入コストがリーズナブルであることの3点が求められたという。

「『SolidWorks』は、ミッドレンジでは最も高いシェアを誇る3次元CADソフトですし、業界屈指の操作性の良さと豊富な3次元設計機能を備え、コストパフォーマンスに優れている点が魅力でした。また他のCADソフトに比べ導入コストが抑えられる点も大きかったです」と、西山氏は「SolidWorks」を選定した理由を話す。

また、同部技術開発センター技術管理グループの荻野 知典氏は「当社は、ワールドワイドでビジネスを展開していますので、海外でも入手しやすいことも決め手になりました」とグローバルな製品の利点を付け加えた。

こうして同社は2002年に「SolidWorks」を社内標準ソフトとして決定、55ライセンスを保有することになった。導入にあたってはマルチベンダのソリューションプロバイダである大塚商会を選定した。同社と大塚商会とは2次元CAD導入時より取引があり、サポート体制などが評価された。導入当初は基本的操作を習得するために、設計者5名が何回か横浜の大塚商会CADスクールに通ったという。また、「SolidWorks」でモデリングを作り込むためのマニュアルも大塚商会が制作した。

「モデリング自体は誰にでもできますが、設変(設計変更)がかかった時、自分以外の人が修正しようとした時に、使い易いつくりになっているかどうかが問題です。つまり、次工程でうまく使えないモデリングでは意味がありません。それで生きたモデリング作成のためのマニュアルを作っていただいたのです」と西山氏は話す。その後は現場で数多くのプロジェクトをこなし、モデリング技法や設計変更の仕方のノウハウを蓄積していったという。

こうして3次元CADは社内に浸透し始めたが、決してトップダウンや管理側からの押し付けで進めたわけではなく、あくまでもユーザー主導の自主的利用にまかせていた。その結果、設計者の9割が「SolidWorks」を利用するまでに至った。その推進の背景に少なからず派遣社員の力があったことを西山氏は次のように語る。「最近は当社でも派遣社員が多いのですが、彼らはスキルを高めることに関して、とても意欲的です。スキルアップは自らの将来に関わりますから、新しい3次元CAD環境にも果敢に取り組んでくれましたね。それに刺激され正社員や他の派遣さんも3次元CADを積極的に活用してくれるようになりました。その結果、利用が加速度的に促進され、想像以上にスムーズに展開しました」

統括開発技術本部技術情報センター
技術管理グループ リーダー
西山 広之氏

統括開発技術本部技術情報センター
技術管理グループ リーダー
西山 広之氏
「今回、『PDMWorks Enterprise」の導入では、大塚商会さんに設計部門のニーズを汲み取ってもらいながらカスタマイズをしていただき、シンプルですっきりした使いやすいものになりました。操作が煩雑になると普及していきませんので助かっています。またモデルデータの履歴管理は、『ISO/TS16949』でも重要で大きな意味を持ちます。」

統括開発技術本部技術情報センター
技術管理グループ
荻野 知典氏

統括開発技術本部技術情報センター
技術管理グループ
荻野 知典氏
「大塚商会さんはマルチベンダですので多くのCAD製品を扱っていらっしゃいます。そのため、わが社がCADソフトを比較検討する際に役立つ情報をいろいろ提供してもらえたので大変ありがたいです。これからも有意義な情報を提供していただきたいですね」

大塚商会のコンサルティングを受け3次元設計のルールを制定

想像以上に速やかに3次元CAD利用が浸透していった同社だが、個人の自主的な運用に任せていたことで、課題も浮かび上がってきた。同社が3次元データとして管理する製品や部品は、本来数千点の範囲だが、気が付くとサーバ内に2万件以上も3次元設計データが蓄積されていたという。データは個人管理で、どれが最新バージョンかも不明、同じ部品データが重複して登録されているケースも多々あった。

誰かが使いやすい部品を設計すると、それをコピーして使用している状況だったのだ。このままでは設計業務の効率も上がらない上、3次元CADデータを「正」として次工程に引き渡すこともできない。こうした課題を迅速に解決するためには、まず設計ルールを明確にし業務を標準化することと、システムを使いCADデータ管理を徹底することが必要だった。

そこで大塚商会の協力を得て、新たに社内設計ルールの制定に取り組み始めた。「ルール制定の取り組みは、3次元CADで設計していくメリットを、経営陣に理解してもらう上でも重要でした。大塚商会さんにコンサルティングをしていただき、業務を細かいフェーズに分けて、各業務プロセスにかかる時間などを現状分析してもらいました。また業務フローチャートを作成し、3次元CAD移行によって改善される部分を論理的に説明してもらったのです。これは非常に助かりました」と、西山氏は大塚商会のコンサルティングサービスを高く評価している。

Windowsライクなインターフェイスで誰にでも簡単に扱えるSolidWorks

Windowsライクなインターフェイスで誰にでも簡単に扱えるSolidWorks

CADデータ管理ツールで設計業務をレベルアップ

一方、部品データの共有化や設計データの一元管理へ向けCADデータ管理システムを2005年から検討、導入へ動き始めた。「今までの当社では、設計変更前のモデルの管理は各個人に任せていました。しかし、この状況ではデータの整合性が取れず、データ量も無駄に増えるばかりです。そこでCADデータ管理ツールで一元管理することにして、設計変更管理をきちんと行い、部品データを標準化して共用していこうということになりました」と、荻野氏はデータ管理の必要性を語る。そしてCADデータ管理ツールとして「PDMWorks Enterprise」を選定した。この製品は、設計組織の管理、製品データの共有によって、短時間で品質の高い製品開発を可能にするデータ管理ソフトだ。

「2006年に『PDMWorks Enterprise』の画面を見たところ、Windowsのエクスプローラに操作性が似て使いやすそうだと感じていました。選定にあたり、改めて操作教育するには時間もコストもかかるので、操作性が良いものを重要視しました。また、当社では拠点間のデータのやりとりを頻繁に行っていますので、それに対応する機能が元々あったのも大きかったです」と、荻野氏はその利点を語る。
「PDMWorks Enterprise」は、2007年に55ライセンス導入している。導入を決めたのが同年3月、運用し始めたのはその半年後の9月だった。これほど早期に運用できるのも「PDMWorks Enterprise」のメリットだ。そして頻繁にバージョンアップされる「SolidWorks」と同期を取りつつ、タイミング良く管理ツールを利用できることも重要なポイントだ。CADデータ管理システムの導入によって、標準部品として登録されたデータの再利用が可能になり、設計工数の大幅な削減を実現している。また、設計変更による影響範囲を確実に追えるようになったという。「取り扱うデータが最新バージョンであるかどうかをチェックして、リアルタイムに同期を取ってくれるのが、ありがたいですね。同期の取れていないデータを開いてしまうのは、ミスのもとになりますから。また、ワークフローやディレクトリの設定については、当社のパワーユーザーと大塚商会さんを交え、時間をかけて打ち合わせた結果、整然としたワークフローでバージョン管理ができるようになりました。今後はニーズがあれば、海外拠点でも導入していきたいと考えています」と荻野氏は「PDMWorks Enterprise」の海外展開にも期待を寄せている。

さらに3次元化の特徴であるフロントローディングを全社で最大限に生かすため同社は3次元ドキュメントビューワ「XVL Player Pro」を運用している。「当社はいかにして次工程に対して情報を早く開示するかが重要だと考えています。作業工程には設計以外の部門も多く関係します。そこではCADソフトがなくても3次元CADデータを閲覧できるビューワとして『XVL Player Pro』を導入しています。XVLに決めたのはデータが軽くなるからです。拠点間でデータを閲覧するときなど、回線の太さに左右されずストレスなく閲覧できることはとても重要です」と、西山氏は関連各部署の生産性向上にも目を向ける。今後の3次元CADデータ活用に関しては、PDMとの連携や、検査部門での品質チェック体制を含め、同社が越えなければならない壁はまだあるが、ひとつ一つ着実にその成果を手に入れつつあるようだ。

80年以上にわたり、独立系メーカーの第一線として走り続けてきた同社は、今後も3次元CADとデータ管理ツールのフル活用によって、高度な技術力を生かしたモノづくりを続けていくことだろう。

第二回日本モノづくり部品大賞、自動車部品賞を受賞している

第二回日本モノづくり部品大賞、自動車部品賞を受賞している

株式会社ミクニのホームページ

株式会社ミクニのホームページ

株式会社ミクニ

業界 製造
事業内容 自動車関連部品、生活環境機器、福祉・介護予防機器などの開発・製造
従業員数 単独1800人、連結5427人(2007年9月時点)

株式会社ミクニ社屋

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