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アイリスオーヤマ株式会社

アイリスオーヤマ株式会社

アイリスオーヤマ株式会社 商品開発部マネージャー 佐藤耕平氏

3次元データの徹底活用で、年間1,000アイテム以上の新商品開発を実現しています。

生活用品メーカーのアイリスオーヤマでは、収納用品、園芸用品、ペット用品、家具、電気製品など、幅広い商品の開発にSolidWorksを活用し、開発スピードの向上に成果を上げている。商品開発部マネージャーの佐藤耕平氏に詳しいお話をうかがった。

アイリスオーヤマ株式会社

年間1,000アイテム以上の新商品を開発する生活用品メーカー

― アイリスオーヤマについてご紹介ください。

アイリスオーヤマは、収納用品、園芸用品、ペット用品、家具、電気製品などの生活用品メーカーです。取扱商品は押し入れ収納ボックス、室内物干し、ペットトイレ、犬舎、プランター、電池式噴霧器、ベッド、フロアチェア、高圧洗浄機、緊急地震速報機、LED電球、使い捨てカイロなど多岐にわたり、現在13,000アイテムを越えています。 毎年1,000アイテムを超える新商品を開発しており、発売から3年以内の商品の売上高が、約50%を占めています。

昨年度売上高は単体800億円、グループ連結1785億円。従業員数は約2,300名。日本だけでなくアメリカ、ヨーロッパ、中国、韓国などにも工場や物流拠点を持ち、世界中のホームセンター、スーパー、ドラッグストアなどに、商品を直接卸・配送しています。

― アイリスオーヤマの商品開発体制について教えてください。

弊社は現在、商品カテゴリーごとの事業部制を敷いています(下図)。商品開発は、それぞれの事業部と、全事業部を横断する商品開発部の、二段構えの体制で行っています。商品開発部は、商品カテゴリーにとらわれない商品開発を行う組織です。商品開発部には約50人が所属し、得意分野によって7チームに分かれています。

クローゼットキャリー

クローゼットキャリー

フルカバーホースリール

フルカバーホースリール

空気清浄機

空気清浄機

開発スタッフが着想した商品アイディアは、開発チーム内での議論や、簡単なマーケティング調査を経て、毎週月曜日の新商品開発会議に掛けられます。経営トップも参加するこの新商品開発会議には、毎週約100件の新商品案が提出されます。発案者からのプレゼンテーションは1件あたり1分~2分、開発を進めるかどうかの判断は、経営トップが1件あたり数秒のスピードで下しています。開発にゴーが出た商品案は、より緻密なマーケティング、コスト計算、設計改善、最終決済などを経て、新商品として世に出ていきます。

SolidWorksの活用状況

― 商品開発部におけるSolidWorksの導入状況を教えてください。

商品開発部ではSolidWorksを約25ライセンス導入しています。約50人いる開発部員のうち、管理者やマーケティング担当者の一部を除くほぼ全員が、SolidWorksを使いこなしています。

― SolidWorksは、開発サイクルのどの段階から利用されていますか。

SolidWorksは、商品案を新商品開発会議に掛ける前の段階から利用されています。SolidWorksで3次元データを作れば、プレゼンテーションに使うイメージ図も見映え良く作れますし、RP装置を使って数時間で模型を作ることもできます。また提案に使った3次元データは、開発にゴーがかかった後、利益予測を詰めるプロセスにも、設計を詰めるプロセスにも、そのまま活用できます。

― 利益予測を詰めていくプロセスでは、SolidWorksがどのように役立っていますか。

SolidWorksは売上予測とコスト予測の両面で役立っています。

「SolidWorksを使うと、商品が設計者の意図通りに機能するのかどうかを、画面上でシミュレーションしながら設計できます」

「SolidWorksを使うと、商品が設計者の意図通りに機能するのかどうかを、画面上でシミュレーションしながら設計できます」

売上予測の際、SolidWorksから出力したイメージ図を営業スタッフに見せると、「この商品なら1,000台は売れる」、「この値段では絶対に売れない」といった判断を、かなりの精度で出してもらえます。

コスト予測では、たとえば部品の重量をSolidWorksの画面上で把握できるので、材料費を正確に計算できます。金型の制作費の見積りも、3次元データがあれば非常にスムーズに行えます。

― 設計を詰めていくプロセスでは、SolidWorksがどのように役立っていますか。

  1. 製品の動作を確認しながら設計できる
    SolidWorksを使うと、商品が設計者の意図通りに機能するのかどうかを、画面上で確認しながら設計できます。たとえば「蓋がパチンとはまって、ボタンを押すと取れるようにする」といったイメージをどう実現するかを、SolidWorks上でバーチャルに試しながら詰めることができます。
  2. 画面でわからない感覚的な部分は模型で確認できる
    握った感触や、ボタンを押した感触など、画面上ではわからない感覚的な部分については、RP装置で模型を作って実際にバネを組み込むなどすれば確認できます。
  3. 3次元データを利用して金型内での樹脂流動をシミュレーションできる
    プラスチック製品の場合は、SolidWorksで作った3次元データを用いて樹脂流動解析を行なっています。この樹脂流動解析の導入により、金型が狭すぎて樹脂が最後まで流れなくなる失敗が、ほとんどなくなりました。また、以前は失敗が怖くて「これ以上薄くできない」と思っていた形状でも、実はまだ薄くできる余地が残されていたことが明らかになりました。肉厚だけでなくゲート(=金型に樹脂を流し込む入り口)の位置や数も最適化できるようになりましたし、単位時間あたりの生産個数も正確に把握できるようになりました。
  4. 完成品の強度をシミュレーションしながら設計できる
    完成品の強度のシミュレーションでも、樹脂の流動シミュレーションと同様のメリットが発揮されます。製造コストと製品強度のトレードオフをSolidWorksSimulationで最適化できるので、「作ってみたら必要な強度を確保できなかった」、「必要以上の強度にしてコストがかさんでしまった」といった失敗が大幅に減りました。
  5. 他部署からの意見やアイデアを設計に取り入れられる
    2次元図面では商品イメージをつかめない他部署のスタッフも、SolidWorksから出力したイメージ図を見れば、商品イメージを正確につかめます。このため他の部署から、以前は商品が完成しないと出してもらえなかったような意見やアイデアを、設計段階で出してもらえるようになりました。

たとえば品質管理部門からは「製造工程で不良品が出やすくないか」、「エンドユーザーが想定外の使い方をしたとき危なくないか」といった観点からの指摘が出されますし、エンドユーザーの声に日常的に接しているお客様相談室からは「お年寄りは多分握る力が弱いので、このデザインだと使いにくいはず」といった指摘が出されます。営業スタッフからも、デザイン上貴重な意見が出されます。たとえば「商品をホームセンターの棚に並べたときこんな問題が起きる」、「こういう形にすればこういうふうに陳列できて売上が伸びる」など、開発部門の人間が思いも寄らないような指摘を受けます。

こうした他部署からの意見やアイデアを、早い段階から取り入れられるようになった結果、設計のやり直しも減りました。

ソフトバスケット(画像左)とSolidWorksでの設計モデル(画像右)

ソフトバスケット(画像左)とSolidWorksでの設計モデル(画像右)

ポット型浄水器(画像左)とSolidWorksでのアセンブリモデル(画像右)

ポット型浄水器(画像左)とSolidWorksでのアセンブリモデル(画像右)

モチベーション面での導入効果

― 設計にSolidWorksを活用するようになって、何が一番変わりましたか。

設計段階での各種シミュレーションや、他部署との商品イメージ共有によって、失敗を事前に潰し込めるようになりました。その結果、もちろん一つ一つの商品の開発スピードも上がりましたし、コストも下がりました。しかし一番大きかったのは、開発者のモチベーションが下がらなくなったことではないかと感じています。

「商品が完成してから問題が明らかになる」という事態は、開発者のモチベーションを恐ろしく低下させます。失敗を取り返すための仕事が減って、前に進むための仕事の割合が増えると、開発チームの中に「もっといい商品を開発してやろう」、「次はこんな提案をしてやろう」という意欲がどんどんと湧いてくるようになります。

― 商品完成後は、SolidWorksの3次元データをどのように活用していますか。

商品完成後は、取扱説明書の作成、カタログ・販促物の制作、広報資料の作成などにも、SolidWorksの3次元データを活用しています。

SolidWorksの導入経緯

― アイリスオーヤマがSolidWorksを導入した経緯を教えてください。

3次元CADを初めて導入したのは2000年でした。そのとき導入したのは別のハイエンド3次元CAD製品だったのですが、ソフトウェア自体の安定性や操作性が悪かったこともあり、結局使わなくなってしまいました。

そのときの反省を踏まえ、2004年、再度3次元CADの導入に挑戦したときは、まず安定性と操作性に優れたソフトウェアを慎重に選びました。いくつかの製品を検討した結果、安定性と操作性が最も優れていたのがSolidWorksでした。

2次元CADを使ったことがない新入社員達がSolidWorksをスイスイ使いこなすのを見て、以前は3次元CAD導入に反発していたベテラン開発者達もすぐに興味を持ち、SolidWorksをマスターしていきました。

SolidWorks導入後、若い開発者達を中心に、模型製作、樹脂流動解析、他部署との商品イメージ共有などへの3次元データの活用が進められました。結果として開発プロセス全体が変革され、予想以上の導入効果を得ることができました。

― SolidWorksの販売元として大塚商会を選んだ理由を教えてください。

サポート体制がしっかりしていて、問い合わせに対するレスポンスが良かったことです。ここ宮城県角田市から近い仙台でもトレーニングや研修を実施してくれるところも、魅力でした。

SolidWorksの導入を検討している会社の方へのアドバイス

― 現在SolidWorksの導入を検討している会社の方へ、何かアドバイスをお願いします。

弊社も以前は、3次元CADの導入効果に懐疑的でした。衣類の収納ケースや園芸の鉢を設計するのに、わざわざ3次元CADを使う必要はないだろうと思っていたのです。3次元データの活用で開発プロセス全体が変革された今では、3次元CADを使わない商品開発など考えられなくなりました。

ですから「うちみたいな会社でも、3次元CADを導入する意味があるんだろうか?」と迷っている方がいらっしゃったら、基本的には、「まずは腹をくくって導入してください。それから3次元データをどう活用するかを考えた方が早いです」と申し上げたいです。

「3次元CADは腹をくくって導入して、それから活用方法を考えた方が早いと思います」

「3次元CADは腹をくくって導入して、それから活用方法を考えた方が早いと思います」

今後の期待

― 今後のSolidWorksへの期待をお聞かせください。

バージョンアップのたびに、今までハイエンド3次元CADの領域だった機能が簡単に使えるようになり、操作性も良くなっていると感じます。そうした新機能の付加と操作性の向上は、これからも続けていってほしいです。

お忙しい中、ありがとうございました。

アイリスオーヤマ株式会社のWebサイト

※ 取材日時 2010年9月
※ 取材制作:カスタマワイズ

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