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おかもとポンプ株式会社

おかもとポンプ株式会社

「SolidWorks Simulationによる強度解析で、材料費半分で同じ機能の製品を作ることに成功しました。」

おかもとポンプ株式会社 企画開発室 係長 宮田和磨氏

おかもとポンプ株式会社

水中モーターポンプのパイオニア・おかもとポンプでは、材料のコストダウンのためSolidWorksを導入、SolidWorks Simulationを解析によって大きな効果を上げている。また、PhotoWorksによって実写に勝る画像を製作、営業資料やカタログ製作に活用している。同社企画開発室の宮田氏に、SolidWorksの活用方法について詳しく伺った。

おかもとポンプについて~水中ポンプの老舗メーカー

― おかもとポンプの業態について教えてください

おかもとポンプは昨年90周年を迎えたポンプメーカーです。1917年の創業以来ポンプの製造販売を専門に行ってきました。

「ポンプ」と一口で言っても様々な用途のものがあります。当社では井戸で使用する深井戸水中モーターポンプに特化しています。なかでも主力となるのは温泉地やスパ施設で使われる温泉用水中モーターポンプで、全売上げの4割近くを占めています。

また、ODAの開発援助にも力を入れています。これまでアフリカ、アジアの47カ国以上の発展途上国に対しポンプの供給を行ってきました。

近年鋳造部品のほとんどはステンレスの鋳造品です。鋳造部品の生産は中国工場で行い、東京の本社工場では仕上げ、組立、性能試験を行っています。従業員は約40名です。

ステンレス製の温泉用モーターポンプが主力製品

ステンレス製の温泉用モーターポンプが主力製品

SolidWorks Simulationを解析に活用

― おかもとポンプではSolidWorksをどのように活用していますか。

SolidWorksは2007年6月に3ライセンス導入しました。SolidWorks Simiulatonでポンプの部品の強度計算を行い製品設計に反映しています。また、PhotoWorksを使ってまるで本物の製品写真のような画像を作り製品カタログなどに活用しています。

軽量化のためにSolidWorksを導入

― SolidWorksを導入したきっかけを教えてください。

当社の製品はステンレスの鋳造品で重い物も多くあります。例えば深井戸用の長いパイプを吊下げる吐出曲管は、大きい物になりますと50キロほどのものもあります。製品の強度検討をこれまで手計算で行っていましたが、手計算だと製品全体の検討が一度にできず、限定された部分の検討を複数行うというやり方のため、 手間と精度の点で限界を感じていました。

解析ソフトの力を借りることで、この部分を効率的にかつ限界まで軽量化できるのでは、と導入を検討しはじめました。展示会で様々なメーカーのものを実際に操作するなどして見比べました。2006年のことです。

― その中でSolidWorksを選んだ理由は何ですか。

選ぶ際に考慮したポイントは、業界においてどれだけ普及しているかというところです。協力会社や取引先とのデータの受け渡しを考えるとシェアが大きいほうが有利です。ハイエンド製品には有名なものがたくさんありますが、値段が張ってしまいます。そういった意味で、SolidWorksは知名度と価格のバランスがちょうどいいと思いました。

また、解析と設計が一緒にできるというのも大きなポイントでした。別々に買うとコストがかかるだけでなく操作を覚えるのにも倍の時間がかかってしまいます。

そもそも製品設計をする上では、設計担当者と解析担当者を別にするのは当社の規模では合理的ではありません。一つのモデルが完成するまでには設計者は試行錯誤をしますが、そのたびに解析担当者にデータを渡して解析してもらうのは効率がよくありません。SolidWorksならば、設計者自身が設計と解析を行きつ戻りつしながらモデリングをしていくことができます。これは理想的だと思います。

― 操作を覚えるのは難しくありませんでしたか。

幸いそれほど時間がかからずに覚えることができました。SolidWorksの基本操作のスクールや解析のスクールに参加して覚えました。

今は、PhotoWorksでモデルを作るのも一日でできます。一日かけてモデリングをし、夕方にはレンダリングをかけます。4時間ぐらいかかるのでそこで会社を後にし、翌朝出社すると仕上がっています。

「設計と解析が同じ画面、同じ操作感でできるのは理想的だと思います」

「設計と解析が同じ画面、同じ操作感でできるのは理想的だと思います」

材料費削減により約5割のコストダウンに成功

― SolidWorks Simulationによる解析で成功した例を教えてください。

前述の「吐出曲管」という、ステンレスの台板の例で申し上げましょう。

「吐出曲管」はパイプとポンプを吊下げるための地上の台板です。温泉用ポンプなどでは吊下げ荷重が4トンを超える事もあり、それを支えるため強度が必要な部品です。安全を重視するとどんどん重くなりかなり無駄な「肉」をつけていました。

そこでこのところのニッケル高です。ステンレスの価格高騰で、製品価格を上げざるを得ませんでしたが、お客様からは値下げをしてほしいという強い要望がありました。

SolidWorks Simulationを導入後、既存品は適正強度を大幅に超えてオーバースペックだったことがわかり、解析を活用しながら肉をそぎ落としていきました。たとえば板の部分はフラットではなく、一部を抜いてワッフル状にしたり、穴を大きくしたり板の厚みを薄くしたりなどを行いました。鋳造という製法上、形状の自由度が高い為思い切ったデザインに安心してトライする事も出来ました。

その結果、これまで既存品が6,000gだったものが46.7%減量し 3,200gへの軽量化に成功しました。

今後は破壊検査をしてこの結果の数値的な実証をしていく予定です。

(写真右、左とも)左が旧製品。右が解析結果を踏まえて設計した新製品。羽根部分の厚みや底の肉の抜き方などが変わり、重さは約半分に。

(写真右、左とも)左が旧製品。右が解析結果を踏まえて設計した新製品。羽根部分の厚みや底の肉の抜き方などが変わり、重さは約半分に。

(写真左、右とも)SolidWorks Simulationの解析画面。

(写真左、右とも)SolidWorks Simulationの解析画面。

SolidWorks Simulationの導入効果

― SolidWorksの導入効果をお聞かせください。

効果を感じている順番に述べてみます。

1.軽量化により材料費を3~5割コストダウンしたこと。
材料費の削減を価格に反映することで、お客様のニーズに応えることができました。値上げによるお客様離れを防ぐことができました。また、軽量化は単にコストダウンだけでなく、金属を溶かす電力も減らせるため環境負荷の軽減にもつながるのはうれしいことです。
2.PhotoWorksにより、効果的なプロモーションができるようになったこと。
これについては後で詳しくお話しします。
3.手戻りがなくなり開発期間が短縮したこと。
以前、図面の簡単なミスに気づかず製造に出してしまい、中国工場から届いたのは180度違う製品だったということがありました。中国での製造は3ヶ月かかる上に、設計のし直しや打ち合わせの時間を考えるとこのようなミスは大きなロスタイムになり、発売時期がどんどん遅くなってしまいます。しかし、SolidWorksを導入してからは工場に出す前に立体で形を確認することができ、基本的なミスはなくなりました。
4.図面が読めないスタッフでも設計の打ち合わせに参加できること。
組立担当者などの現場の人間が、製品づくりに関して良い意見を持っている場合があります。しかし図面が読めなければ全体の形がわからないため、これまでは意見を反映するチャンスがありませんでした。SolidWorksのモデリングでは誰でも形状がわかるので打ち合わせ時に現場の意見を吸い上げることが容易になりました。

PhotoWorksでカタログがグレードアップ

―では、導入効果の2「PhotoWorksにより、効果的なプロモーションができるようになった」について詳しくお聞きします。PhotoWorksはどこでどのように役立っているのでしょうか。

おかもとポンプでは、PhotoWorksを主に2つの用途に活用しています。「プレゼンテーション」と「カタログ」です。それぞれについて詳しくお話しします。

まず、プレゼンテーションについて。PhotoWorksの効果は以下です。

1.商品が出来る前にプレゼンができる。
商品の完成前にPhotoWorksで実写のような画像を作ることが出来るので、進行中の案件でもあたかも現物があるように営業活動が出来ます。営業担当ですら、それが3次元CADで作ったものだと思わず、現物が出来上がったと勘違いする者もいるぐらいです。

右は実写、左はPhotoWorksでの画像。光の当て方を工夫し、本物により近い色を出すように工夫されている。

右は実写、左はPhotoWorksでの画像。光の当て方を工夫し、本物により近い色を出すように工夫されている。

2.効果的なプレゼンができる。
たとえば、画面上で製品がエンドレスで回転するアニメーションを作り商談の間流したり、PowerPoint上にPhotoWorksで仕上げた画像を配してeDrawingsとリンクさせたりなど、効果的なプレゼン資料として使っています。

(左)回るアニメーション (右)PowerPointによるプレゼンテーション資料にPhotoWorksの画像を活用。

(左)回るアニメーション (右)PowerPointによるプレゼンテーション資料にPhotoWorksの画像を活用。

そのリアルさにはお客様もびっくりしています。てっきり写真だと勘違いし「この間は軽い気持ちでこういうの作ってと言ったのに、もう作ったんですか?」と驚かれ、じっくり見ていただけます。

また、背景を自由に設定することができるので、たとえばお客様の使用場面の画像とモデルを組み合わせて、実際の使用イメージをプレゼンすることができます。

次にカタログについて。カタログでPhotoWorksを使うメリットは次の通りです。

1.写真よりも効果的に商品紹介できる。
3メートルもあるポンプの写真を撮るのは容易なことではありません。さらに、ポンプという製品は中の機構に特徴があり、外観だけ写真に撮ってもただの円筒にしか見えません。PhotoWorksを使うと簡単に断面図を作ることができます。イラストではなく写真に限りなく近い状態で中の機構を自由自在に見せることができて、非常に効果的な商品紹介になります。

左はPhotoWorksによるポンプの断面図。この画像を、右のように方カタログに効果的に使用している。

左はPhotoWorksによるポンプの断面図。この画像を、右のように方カタログに効果的に使用している。

2.コストダウン
当社では年間5つほどの新製品を出し、それぞれに初版で1000部ずつカタログを作成します。これらの写真を実写で行うとすると、通常の製品写真だけでも1カットずつの課金で相当な金額になる上、実物を切った断面の写真のカットモデルにいたっては作成だけで90万ほどかかり、時間も1~2ヶ月かかってしまいます。PhotoWorksを導入後は写真の外注費をかける必要がなくなりました。PhotoWorksは基本コストがかからず、いくらでも作れるため単純計算でも数百万のコストダウンメリットが出ています。
3.リアルタイムに反映できる。
先ほどのプレゼンテーションと同様、カタログの製作も現物の完成を待たずに企画と同時進行で行うことが出来ます、製品が完成した時には既にカタログが出来ていることが可能で、タイムラグなくすぐに販促活動を行うことができます。これに関しては上司からも良い評価をいただいています。

SolidWorks使いこなしのコツ

― 宮田様はとても上手にSolidWorksを使いこなしておられますが、使いこなしのコツがあれば教えてください。

コツというものは特になく、CADは趣味、という感じで触っていたら上達しました。楽しむことが大事だと思います。

モデリングに関しては、一度設計をしてデータを作ったら、もう一度同じものを作る練習はおすすめです。作図コマンドの最適化、フィレットの順番など最初よりも二度目のほうが最短できれいに作れるようになり、勉強になります。それを何度かやっているうちに最適な設計の方法が見つかると思います。

Photoworksを最大限に活用したい方はカメラを趣味にすると良いと思います。構図やライティングなどの決定に役立ちます。Solidworks内のカメラ機能も活用すると、被写界深度調整ができボケ味もコントロール出来ます。ダイナミックで写実的な印象に仕上げる事も可能です。

SolidWorksカメラ機能によるボケ味の表現例

SolidWorksカメラ機能によるボケ味の表現例

大塚商会への評価

― 大塚商会への評価をお聞かせください。

SolidWorksは当社が取引している他の会社でも購入は可能でしたが、大塚商会で買って正解だったと思っています。サポート体制がしっかりしていて安心できることが大塚商会の最も評価できる点です。

たとえば、導入前に不安だった2点、

  1. 当社部品に適用できるかどうか。
  2. 立ち上げはスムーズにいくかどうか。

これに関しては以下のサポートによって解消しました。

  1. 事前に部品モデルの作成と解析結果を提出してくれた。
  2. CADスクール、CAEスクールの受講で基本的操作が習得できた。

また、操作方法の疑問点に関しては「たよれーる」があるので心強かったです。

営業の方やSEの方も、導入後も顔出ししてくれて対応してくれます。売って売りっぱなしではない点も評価できます。

今後の展望

― 今後の展望をお聞かせください。

今後はさらに解析に力を入れ、さらなる材料のコストダウンをはかるとともに、設計においてもすべてのデータを3次元にしていきたいと思っています。SolidWorks、および大塚商会には今後もお世話になると思いますが、どうぞよろしくお願いします。

お忙しい中、ありがとうございました。

※ おかもとポンプのWebサイト
※ 取材日時 2009年6月
※ 事例インタビュー 取材屋

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