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株式会社シンキー

株式会社シンキー

自転・公転方式攪拌機のトップメーカーであるシンキーがSolidWorksを導入したのは2004年。今では製品設計だけでなく、営業にもSolidWorksを役立ているという。同社技術部の皆さんに詳しく聞いた。
(写真左から、株式会社シンキー 執行役員 技術部長 岩田武由氏、製造技術課 村野明氏、製品設計課 佐々木裕氏)

株式会社シンキー

シンキーの業態について~自転・公転方式攪拌機のNO.1メーカー

― シンキーの業態について教えてください。

シンキーは「自転・公転方式攪拌機(ミキサー)」の製造販売を行っています。自転・公転方式攪拌機とは、電子材料、接着剤、歯科材料、軟膏、化粧品材料などの製造過程で、材料と材料を混ぜ合わせる際に使うものです。シンキーが独自に開発した「自転・公転方式(商品名:あわとり練太郎)」という方法で攪拌時に発生する泡を除去しながら均一、高品質に攪拌できる「あわとり練太郎」がシンキーの主力商品です。

国外ではアメリカ アジア ヨーロッパでも販売しており(※)、売上高は19.5億(2008年7月期)で、ここ数年、順調な伸び率を保っています。

※シンキー製品は、国内はもとより米国の場合は、NASA、ボーイング社、ファイザー社、MIT(マサチューセッツ工科大学)他多数の世界企業や大学、研究機関で使用されています。

「あわとり錬太郎」ARE-310

「あわとり錬太郎」ARE-310

「自転・公転方式(商品名:あわとり練太郎)」とは

― シンキーが開発した攪拌技術「自転・公転方式」について詳しく教えてください。

生卵を混ぜると空気を含んでふっくらするように、通常何か物質を混ぜる時には空気が入り、泡が生じます。卵であればふっくら泡立てるほどおいしいですが、化学物質や薬品では、泡は均質性を失うため攪拌の邪魔になることがあります。しかし、昔から使われていたスクリュー状の攪拌棒による攪拌機では、微細なレベルでの均質な攪拌は難しく、材料内に多量の泡を残してしまっていました。

シンキーが開発した「自転・公転方式」は、棒や攪拌翼でかき混ぜるのではなく、材料の入った容器を自転させながら同時に公転もさせ、約400Gもの遠心加速度を発生させることにより攪拌と同時に空気を押しだします。この方法により泡のない均質な攪拌が可能になります。この開発には13年を要しました。

シンキーはよく展示会に出展して赤と白の粘土の攪拌実演を行います。機械に入れる前は「そんなやりかたで堅い粘土が混ざるのか」と半信半疑だったお客様も、赤白の粘土が攪拌され、きれいなピンク色になって出てくるのを見てびっくりし、口コミで広がってシェアを伸ばしてきました。

大型タイプの内部。材料の入った容器が自転しながら回転(公転)する。

大型タイプの内部。材料の入った容器が自転しながら回転(公転)する。

「あわとり練太郎」の大きさは小型、中型、大型の3種類あり、納入先は調剤薬局、化学・薬品工場、そして大学などの研究機関など様々です。

― 「あわとり練太郎」は量販製品なのでしょうか、それとも一品一様のものなのでしょうか。

基本的には量販製品ですが、大型製品ではお客様のご希望により特注品になる場合が多い。

攪拌機が売れるためには一人一人のお客様の「こういう状態に混ぜたい」という要望に対してどこまで対応できるかがポイントになります。お客様が使用している容器をお預かりしてアダプターを設計するケースがとても多いです。

SolidWorksを製品設計に活用

― シンキーでは、SolidWorks製品をどのように活用していますか。

シンキーでは、「あわとり練太郎」を始めとする全10製品の設計および強度解析に、SolidWorks、COSMOSWorks、COSMOSMotionを活用しています。特にCOSMOSWorksの出番は多く、使わない日は週に一日あるかないかです。現在(2008年8月)は、SolidWorks2008を12本使用しています。

シンキーでは、技術者一人にほぼ一台ずつの環境でSolidWorksを活用している。

シンキーでは、技術者一人にほぼ一台ずつの環境でSolidWorksを活用している。

SolidWorksを選んだ理由

― シンキーが3次元CADを導入することになったのはなぜですか。

シンキーでは、先ほど述べたとおり、納入先に合わせ多種多様のアダプターを作ります。本体とアダプターの穴の位置合わせなどは2次元より3次元で行った方がはるかに効率的であること、また、400Gという重力の耐久性予測のためにはこれまで行っていた手計算よりも3次元解析が正確かつ簡単であることなどから、「自転・公転方式」の開発者である弊社専務(シンキー専務取締役兼CTO 石井弘重氏) が中心となり、2004年から3次元化を推し進めました。選定にあたっては○×表を作っていくつかの製品を比べました。

― その中でSolidWorksを選んだ理由を教えてください。

SolidWorksを選んだ理由は以下の3つです。

1.「シェアがNO1であること」
シンキーはファブレス企業です。自社で行うのは企画、設計、試作、評価のみで、製造関連は協力工場など外注業者にお願いしています。SolidWorksは、特に金型屋さんの間で最も使われている製品であるため、外注先との連携がスムーズになると思いました。
2.「操作性がよいこと」
全くの2次元環境から一気に3次元開発環境に変えるわけですから、設計者にはできるだけ早く操作を覚えてもらう必要があります。その点SolidWorksは直感的に使うことが出来るところが良いと思いました。
3.「設計と同じインターフェイスで解析ができること」
SolidWorksは設計と解析ツールCOSMOSWorksが同じインターフェイスでできるところに利便性を感じました。

以上3つの理由によりSolidWorksに決定し、まず6本のSolidWorks、およびCOSMOSWorks、COSMOSMotion各1本を導入し、3次元設計環境の構築を開始しました。2004年のことです。

3次元設計環境を作るために行った3つのこと

― 2次元設計環境から3次元設計環境に一気にシフトするために、シンキーではどのような施策を行ったかを教えてください。

以下3つのことを行いました。

1.「3次元CADに精通した社員の雇用」
SolidWorksを導入してきっちりと運用を行うためには、社内で一人、牽引役となる3次元CADのプロが必要と考え雇用しました。
2.「定期講習会の開催」
前述の社員を講師とし、毎週1回講習会を開催しました。当時は設計者4~5人に加えて他のセクションの者も入れて合わせて10名ぐらいは必ず参加していたと記憶します。
3.「社内意識の改革」
技術的なこともそうですが、むしろ重要なのは社内意識の改革です。3次元CADに慣れないうちは、ちょっとした設計などはついつい慣れている2次元CADで行いがちですが、それだと定着が遅くなるため、面倒がらずにどんな設計でも3次元設計に徹底しようという意思統一を行いました。

これら3つのことを行い、6ヶ月ほどで3次元設計環境を作ることが出来ました。

「3次元環境を作るためには、技術取得だけでなく、社内の意識合わせも重要でした」(岩田氏)

「3次元環境を作るためには、技術取得だけでなく、社内の意識合わせも重要でした」(岩田氏)

SolidWorks導入効果

― SolidWorksの導入効果について教えてください。

社内ではもうSolidWorksでの3次元設計が当たり前になっており、効果を毎日意識しているわけではありませんが、「2次元設計にはもう戻れない」ということは確実に言えるでしょう。改めて導入効果を考えてみると以下になります。

1.「試作1号機までの時間が短縮された」
SolidWorksによって、即売り物になるほど試作一号機の完成度は高く、試作の回数は1回ですみ、すぐに量産設計に入ることが出来るようになりました。これにより開発コストの圧縮が実現しました。
2.「営業の成約率が上がった」
特に大企業向けの特注仕様の案件などでは、eDrawings(フリーCADビューアーソフト)が活躍します。これまで、試作品が出来る前に製品の仕上がりイメージをお客様に伝えるのは至難の業でした。お客様は設計の専門家ではないので2次元図面を広げて説明してもわかる人はほとんどいません。
しかし、eDrawingsはSolidWorksの設計データが軽くビューイングできるため、ノートパソコンにデータを入れて営業担当が客先に持って行くことで、形状、大きさ、操作性タッチパネルなど、製品イメージをビジュアルで伝えることができます。これらの情報は、検討材料として大型案件の場合に特に大きな効力を発揮し、即注文とはいかないまでも、次のステップにいきやすくなり、成約率が高まっています。
3.「外注業者へ簡単に、かつ正確な指示書を作れるようになった」
前述したように、シンキーはファブレス企業で、生産関連はすべて外注の協力工場にお願いしています。その際、社内ではなく別会社への依頼ですから、工場への指示書は正確かつ明瞭でなくてはなりません。SolidWorksは製品をあらゆる方向からの図が書けるので、2次元図での製図と比べて早く正確な指示が伝わります。
4.「電気配線図が事前にできる」
2次元図面だと難しかった電気配線図が、SolidWorksにより試作前の段階でできます。これによって、電気系統の外注先と機械部品の外注先が試作前に打ち合わせができるようになり、トライアンドエラーがなくなりました。
5.「デザイン性の向上」
SolidWorksにより製品の形がイメージがとらえられるため、部品の形状の自由度が上がりました。既存デザインを5ミリ伸ばしてみるなど形状変更する時など特に便利です。

「協力工場への指示には、底の図面などがすぐに出せるSolidWorksは便利です」(村野氏)

「協力工場への指示には、底の図面などがすぐに出せるSolidWorksは便利です」(村野氏)

「試作品がほぼ完成品に近い状態で出来上がります」(佐々木氏)

「試作品がほぼ完成品に近い状態で出来上がります」(佐々木氏)

大塚商会への評価

― SolidWorksのベンダーである大塚商会への評価をお聞かせください。

年前に大塚商会に決めたのは、当時候補にあったベンダー数社の中でも大塚商会が一番対応よかったからでした。今もそれはかわらず、常によい対応をしていただいています。

特に大塚商会の「たよれーる」は使えるサポートだと思います。先日もCOSMOSWorksで材料設定エラーが起きましたが、朝たよれーるコールセンターに連絡してヒアリングを受け、不具合のデータをメールで送るように指示されましたのでその通りにすると、昼には修正したデータを戻してくれました。この早さは助かります。

今後の期待

― 大塚商会へ、今後の期待をお聞かせください。

シンキーでは、これまで紙ベースで行っていた購買部門や生産側とのやりとりを今後データで行い、さらに効率化を図りたいと考えており、大塚商会にはぜひ相談に乗っていただきたいと思っています。それ以外にも、業務効率化のための提案をこれからも大いに期待しています。どうぞよろしくお願いします。

お忙しい中、ありがとうございました。

※ シンキーのWebサイト
※ 取材日時:2008年8月
※ 取材制作:カスタマワイズ

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