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YKK株式会社

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YKK株式会社の皆様

SolidWorksスキルアップの一貫でCSWP試験に挑戦。半年で23名の合格者を輩出

ファスナーと建材のトップブランドYKKの工機技術本部では、3D設計の有用性にいち早く着目して2001年からSolidWorksを導入しています。しかし、ものづくり全体での3Dモデルデータの有効活用が課題となり「3DCAD実技スキルアップカリキュラム」を開始。CSWP(Certified SolidWorks Professional)試験に挑戦し、半年間で23名もの合格者を出すことに成功しました。その背景や経緯を、同社 工機技術本部山川満氏と萩原英一郎氏にお伺いしました。

YKK株式会社について

― YKKと工機技術本部の概要を教えてください。

YKKグループはファスナー(ファスニング事業)と建材(AP事業)を主力商品としており、世界6極体制、71カ国/地域で事業展開をしています。材料はもちろん製造のための機械設備から製品に至るまでの一貫生産体制を実現しています。

材料開発や設備開発・製造を担っているのが、技術の中枢である工機技術本部です。コアドメインを「ファスナー専用機械メーカー」「窓ライン専用機械メーカー」として進化するために、世界一の技術開発力に挑戦し続けるとし、専用機械を国内外のグループ各工場に供給しています。工機技術本部では技術力をさらに強化するために2013年度から第4次中期経営計画の重点方針として「Target20」を掲げ、専用機械・ラインの改善・改良・進化および開発により、加工費20%低減、電力20%削減、機械・ライン価格20%低減に取り組んでいます。

2Dから3D設計へと進化

― リードタイム短縮とコスト削減のための施策をお聞かせください。

工機技術本部ものづくり競争力強化のテーマの一つとして、3D設計を推進しています。当社では早くから3D設計に注目し、設計・製造の効率化を目的に複数の3DCADをベンチマークをしSolidWorksを2001年から導入しています。

SolidWorksはパラメトリックモデリングを採用しており、寸法などをパラメータで与えることによってモデルが簡易生成できます。モデリング作成の履歴が残るため、変更や流用が容易です。ファスナーには多くの商品サイズがあり、それに合わせた製造設備のサイズ設計が多くあります。それにはパラメトリックモデリングのSolidWorksが最適と判断しました。

しかし、2001年にSolidWorksを導入しましたが2次元CADとの併用がありました。設計者は使い慣れた2次元CADを利用し、設備開発のリニューアルでは2次元の図面を元に流用設計していました。そのため、加工や組立の製造部門では2次元の紙図面によるものづくりが中心でした。

工機技術本部 技術企画室 山川満氏「CSWP合格のレベルになると、モデリングにかかる時間を半分に短縮できます。」

工機技術本部 技術企画室
山川満氏
「CSWP合格のレベルになると、モデリングにかかる時間を半分に短縮できます。」

SolidWorksの利用環境を改善

― 3D設計が浸透していなかったのでしょうか?

2011年に現状を把握するために部内の設計者へアンケートを行いました。その結果、SolidWorksは遅い、固まって数時間待たされる、最悪の場合その日つくったデータがすべて消えてしまうという不満が多数ありました。ほかの3DCADも検討したいという意見さえも寄せられました。これには驚きました。

技術開発力を強化するためには、SolidWorksの基盤整備が急務となりました。ここで縁があり相談したのが日本における公差設計の第一人者であり、3次元設計能力検定協会理事の栗山弘先生です。栗山先生を介して大塚商会を紹介いただき、YKK社内におけるSolidWorks運用の改善提案を受けることになりました。

まず着手したのが環境の改善です。大塚商会によると遅い、固まる、データが消えるのはあり得ないとのこと。よほど古い環境で使用しているに違いないと指摘されました。実際、SolidWorksに必要なスペックを満たしていないPCが多くあり55台を64ビット対応に切り替えました。メモリも16GBに増加しています。連携していたPDMソフトも問題視されあわせて変更しました。

工機技術本部 製造技術開発部 ファスニンググループ 萩原英一郎氏「SolidWorksを社内へ浸透するには、エキスパートを一人育て上げることをお勧めします。」

工機技術本部 製造技術開発部 ファスニンググループ
萩原英一郎氏
「SolidWorksを社内へ浸透するには、エキスパートを一人育て上げることをお勧めします。」

課題はエキスパートの不在とスキル不足

― 環境を改善し、現場からの不満は解消されましたか?

遅い、固まる、データが消えるなどはなくなりましたが、3D設計の推進までは至りません。その後、設計現場での課題を二つピックアップし解決策を探りました。一つ目の課題がエキスパートの不在です。導入当初はSolidWorksを推進したリーダーがいましたが、その後牽引役が不在のままでした。早速CAD操作のプロフェッショナルに1年間常勤していただくことにしました。

― 二つ目の課題は何でしたか?

設計者の操作スキル不足です。十分なトレーニングをせずに2Dから3D設計に移ったことが原因です。SolidWorksは多くの操作機能があり、作成するイメージを持っていればいろいろ描くことができます。これは大変便利なことですが、設計者が自己流で設計すると、あとからほかの人が流用することが困難になります。同じ形状でもモデリングステップが異なるため作成時間にムダが生じます。新規や流用設計を最短にすること、すなわち標準化の必要性が出てきました。また、Target20達成に向けた打ち手の一つとして3D設計の推進によるものづくりが求められました。

そこで、まず3D設計の基盤整備として検討・構築したのが「3次元設計能力検定試験」と「CSWP試験」を組み込んだ「3DCAD実技スキルアップカリキュラム」です。

― カリキュラムの特長を教えてください。

工機技術本部の設計担当者90名を10名ごとにクラス分けしセミナーを実施。セミナー修了後には「3次元設計能力検定試験」を受け、不合格者は自主学習の後、再試験します。一方合格者は「CSWP対策」セミナーを受講し、CSWPを目指すことになります。CSWPとはSolidWorksの上級スキル試験に合格した人のことでその技能が世界的に認められます。

半年間で23名のCSWPが誕生

― どのような効果が生まれていますか?

カリキュラムは2013年7月から実施され、2014年1月17日現在で23名がCSWPに合格しています。これは日本製造業でも第1位の取得者数となります。「3次元設計能力検定試験」と「CSWP試験」が連携するようカリキュラムを構築したことが功を奏して、CSWPの合格者を多数出すことができたのではないかと思います。2015年3月末(2014年度中)には60名合格を目標に活動を継続しています。スキルアップの定量化にも取り組みました。カリキュラム受講の前後に簡単なモデルを作成してもらいその時間を測定しました。その結果、モデリング時間はカリキュラム受講前と比べて、CSWP合格後は50%時間短縮という大きな効果が出ました。

― 加工・組立の現場での効果は出てきていますか?

顕著に効果が現れています。加工現場では既存部品の流用が多く、2D図面での運用が主でした。ある機械では構成部品全体の19%しか3Dモデル化されていませんでした。これを2014年1月から新規開発は100%3D出図に切り替えました。

加工部門では、3DCADで作成された形状データをそのまま工作機械用NCプログラムに使用できるため、加工前の準備作業を省力化できます。1カ月の平均削減時間は4,000分に及びます。組立部門では手順書の作成により、組立工数を約10%削減できました。わかりやすい手順書のおかげで初心者でも組み立てることができるようになりました。

SolidWorks利用者が全員受ける社内検定試験の問題例によって、同社のルールが身についているかどうかを判定できるモデルになっている

SolidWorks利用者が全員受ける社内検定試験の問題例によって、同社のルールが身についているかどうかを判定できるモデルになっている

SolidWorks SimulationとSolidWorks Enterpriseの活用

― 今後の御社の展開を教えてください。

現状、スキルアップ教育が順調に進み出しいくつかの定量的な効果を確認することができました。しかし、まだ道半ばです。モデル構築手法の定義、3DCAD運用ルールの整備、製造現場での3Dモデルデータ活用などものづくり競争力強化に向け多くの課題が残っています。

SolidWorks Simulationを7ライセンス導入していますが設計CAEの推進はこれからです。SolidWorks Enterprise PDMはデータサーバ的な使い方しかできていません。設計だけではなく製造とのデータ連係も課題となっています。試験的にSolidWorks Electricalを1ライセンス導入しました。これまで2Dで描いてきた電気回路を3D化して電気設備開発を効率化できるのではないかと期待していますが、試行錯誤している状況です。

― SolidWorksを社内で浸透させるためのアドバイスをお願いします。

まずは推進者を1人作り上げることだと思います。3Dのエキスパートを育てて徐々にすそ野を広げていくことです。若い方が適任かもしれません。当社では外部から1名招いて成功しました。後はユーザー会の活用でしょうか。同じような悩みを抱えている企業が集まるので相談しやすいのではないかと思います。

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