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株式会社日本ベネックス

株式会社日本ベネックス

株式会社日本ベネックス 製造部 部長 永川利雄氏(左) 製造部 技術課 設計G 係長 岡本孝治氏(右)

「3Dデータの有効活用を目指しSolidWorks Enterprise PDMを導入。年間350時間の単純作業をなくし、設計者が設計に専念できる究極の改善が実現しました。」

株式会社日本ベネックスは、ものづくりの効率化を目指し、2007年から本格的に設計の3D化に取り組み始めました。2011年7月にはSolidWorks Enterprise PDMを導入し、3Dデータの有効活用をさらに推し進めています。製造部 部長 永川利雄氏、製造部 技術課 設計G 係長 岡本孝治氏に、SolidWorks製品の活用方法と、導入効果をうかがった。

株式会社日本ベネックス

株式会社日本ベネックスについて

日本ベネックス株式会社は精密板金の技術を基礎に、電気・電子機器、産業機器、環境機器の製造を行う会社である。最新のシートメタル加工設備、設計から製造まで一貫して対応できるサービス体制が特長。特に、構造設計から製造までを請け負う大型映像装置分野は、20年以上に渡って技術・ノウハウを蓄積してきた中軸事業である。近年は、新規事業としてLED照明『Benex-Light』を開発し、国内市場へ向け販売を開始している。早くから生産管理システムの電算化、製造ラインの自動化に取り組んできた経緯を持つ。

創業 1957年
本社 長崎県諫早市
営業所 福岡、東京
従業員数 160名(グループ全体 平成23年4月現在)

設計、製造、営業、でSolidWorks製品を有効活用

― 日本ベネックスのSolidWorks製品の導入状況、活用状況を教えてください。

弊社は、SolidWorks×10ライセンス、SolidWorks Enterprise PDM×10ライセンス、SolidWorks Enterprise PDM Viewer×5ライセンスを導入しています。

2004年にSolidWorksを4本導入。その後、段階的に増設し、2010年12月に10ライセンスに達しました。 3DCADを本格的に活用し始めてすぐに設計データのファイル管理で問題が生じてきました。大塚商会からの勧めもあり、2011年3月にSolidWorks Enterprise PDM(以後、Enterprise PDMと表記)の導入を決定しました。そして、大塚商会の導入コンサルティングを受けて、7月から本格的に運用を開始しました。

弊社では現在、SolidWorks製品を、主に大型映像装置の分野において、構造設計から製造、営業までフルに活用しています。

三菱電機社製 半球状有機ELディスプレイ

三菱電機社製
半球状有機ELディスプレイ

設計から製造まで、ものづくりの効率アップを目指してSolidWorksを導入

― まず、3DCAD・SolidWorksについてうかがいます。そもそも、3DCADを導入した目的は何ですか。

ものづくりの効率アップです。設計から製造まで3Dデータを有効活用することにより、品質向上、コスト削減、納期短縮を目指しました。特に納期短縮は、重要な課題でした。ものづくりの現場では、年々、短納期化が厳しくなっています。従来、設計には2DCADを使用していました。2Dの場合、例えば立体的なものを設計する時、大量の断面図を作成します。設計には変更がつきものです。1か所でも変更が生じると、全ての断面図を修正しなければなりません。それが3Dならひと手間で修正できます。それにより、構造検討段階でのスピードが格段に上がります。また、3Dデータを有効に活用することで、ものづくりのあらゆる工程を自動化し、無駄な作業や間違いをなくすことが出来ます。

弊社の経営方針で、効率アップの為の投資は積極的に行っています。最新技術を先駆けて取り入れていくことが、他社との差別化につながります。3DCADを導入する一方、NC加工機も3Dに対応できる環境を整え、現在に至っています。

製造部 部長 永川利雄氏

製造部 部長 永川利雄氏
「全ての製造部署から3Dデータ にアクセスし、前段取りで仕事を進められる環境を目指したい」

― 3DCADの中でSolidWorksを選定した理由を教えてください。

NC加工機への3Dデータの受け渡しが簡単だからです。

弊社はアマダのNC加工機を使っています。SolidWorksへ板金用に特化した機能をもつSheetWorksをアドオンすれば、 SolidWorksで作成したデータを製作用のデータに自動変換できます。構造検討から詳細の作り込み、さらにNC加工機での製作に至るまで、一貫して 1つのデータを活用できます。SheetWorksをアドオンできる3CADは、SolidWorksだけです。

2Dの時は、データをNC加工機に渡す際、手入力する部分がかなりありました。だから間違いもありました。それに対し、SolidWorksで作成した3Dデータは、そのまま製作に使えるため間違いがありません。設計データがそのまま製造にも使えなければ、作業が重複するだけでなく、ミスが発生する可能性も増えます。それでは、3DCADを導入した効果は限定的であり、十分に使いこなしているとは言えません。

3DCAD導入効果
~部品表の活用で手配リストを自動作成。年間500時間の削減に成功~

― SolidWorks導入による具体的な効果を教えてください。

時間の短縮、ミスの削減に成功しました。

まず、設計データをNC加工機のデータに自動変換して使うことで、製作中に人が機械を見張らなくても良く、他の作業を行うことができるようになりました。製造現場からは、楽になったという声を聞いています。また、例えば次の3つの機能により、多くの単純作業をなくし、時間短縮、ミスの削減を実現しています。

アセンブリの部品表が表示された画面

アセンブリの部品表が表示された画面

1.干渉認識ツール

SolidWorksの干渉認識ツールにより、部品同士の干渉を一発でチェックすることが出来ます。大型で部品がたくさんある製品、小型で部品がぎゅうぎゅうに詰め込まれた製品、どちらも作っていますが、いずれも目視で干渉を確認することは非常に困難です。干渉認識ツールを使うことで、作ってから干渉に気づくということがゼロになりました。

2.SolidWorksの図面化機能

図面作成にはSolidWorksの図面化機能を使います。3Dモデルを変更したら、図面も自動的に変更できます。それによって戻り作業時の間違いがなくなりました。また、図面の書き方も簡略化されました。従来は穴の一個一個のサイズも全部書いていましたが、現在は、外形寸法、公差、設計意図のみ、必要最低限なことだけ書いています。詳細は3Dデータで確認ができます。

3.アセンブリの部品表機能

弊社は、設計図を製造現場に渡すとき、部品の手配リストも一緒に渡します。手配リストは、SolidWorksのアセンブリの部品表機能を使って作成しています。弊社ではExcelのVBAで手配リスト自動作成プログラムを作りました。SolidWorksの部品表をCSVで出力し、コピーしてプログラムに貼付け、ボタンを押すと自動的にリストを作成できます。これだけで500時間の短縮につながりました。

これまでは、手配リストの作成は、図面を基に手作業で行っていました。そのため部品の番号を書き間違えたり、数を読み違えたりすることがありました。SolidWorksの導入で、その作業自体をなくすことが出来ました。この成果は、会社から表彰されました。

― 営業ではどのような使い方をしているのですか。

主にお客様とのコンセンサスをスムーズにするために活用しています。機械の構造を説明するのに、2Dの図面では伝わりにくい。また、電話で説明するのも難しい。構造の説明をするのに電話で1時間話すなどざらでした。しかし、設計データをSolidWorksのeDrawingsを使ってHTML形式でお客様に渡せば、3Dモデルの状態で見ていただけます。それによってお客様とのコンセンサスがスムーズになり、お客様からも非常にわかりやすいと好評です。

以上のように、弊社では、設計、製造、営業、各部門において、3Dデータを活用してきました。しかし、営業を含めてまだまだ3Dデータを活用できる余地はあります。弊社は3Dデータをさらに有効活用するために、Enterprise PDMおよびEnterprise PDM Viewerを導入しました。

設計者が設計に専念する環境を作るためにSolidWorks Enterprise PDMを導入

― 次にEnterprise PDMおよびEnterprise PDM Viewerについて伺います。導入した目的を詳しくご説明下さい。

弊社がEnterprise PDMを導入した一番の目的は、設計者が設計の作業に専念できる環境を作りたかったからです。
Enterprise PDMの導入によって、次の3つの課題解決を図りました。

製造部 技術課 設計G 係長 岡本孝治氏

製造部 技術課 設計G 係長 岡本孝治氏
「チーム設計が実現し、厳しい納期にも対応出来ます」

1.重複作業の削減

3D設計の場合、1個1個の部品ごとにファイルが作成されます。2Dと比較すると尋常ではない数のファイルが存在します。Enterprise PDMを導入した頃は、3Dデータだけで約10万ファイルが存在しました。加えて、3D設計データと紐づいていない案件ごとのオーダー情報のドキュメント(メールやエクセルなど)があります。CADを使用する設計者は8名です。8名が人力でデータ管理をしていました。ルールが徹底せず各自やりやすい方法で管理しており、非常に煩雑な状態でした。これによって、同じデータを重複して作る、間違えてデータを削除、上書きしてしまい作り直し、など、年間60時間ぐらいは重複作業を行っていました。

2.データ間の参照関係の維持

ファイル名の変更や、データを別のフォルダへ移動すると、参照関係が切れてしまいます。そこで、アセンブリに含まれる全ての部品を手動で検索しなおす作業や、リネームをする作業が発生していました。1つのアセンブリで部品が100個あれば100個やらなければならない。その作業は膨大な量に上ります。

3.ワークフロー管理

弊社では何年も前から図面はデータで管理しています。そのため、設計の承認プロセスは、電子印鑑を使って行っていました。図面をデータで管理するために、電子印鑑を押した後、XDW形式に変換して保存していました。変換をするとファイル名が変わってしまいますので、元のファイル名に戻す作業が必要でした。それだけで年間350時間ぐらいかかっていました。

それによって発生する無駄な作業をなくし、設計の仕事に専念できる環境が必要でした。Enterprise PDMを導入することで、これらの問題は解決できると期待しました。

「SolidWorks Enterprise PDM」CADデータの管理上の問題を解消した安全・効率的なデータ管理が可能

「SolidWorks Enterprise PDM」
CADデータの管理上の問題を解消した安全・効率的なデータ管理が可能

― それらの問題を解決するために、他の製品、または他の方法は検討しませんでしたか。

Enterprise PDM以外にも、いくつか、他社製のPDMあるいはPLMを検討しました。また、SolidWorksには簡易PDM、SolidWorks Workgroup PDMもあります。しかし、今後を考えCADと一体化して使えるEnterprise PDMを選定しました。ワークフローが自動化できるということも決め手の一つとなりました。

弊社が3DCADを導入した目的は、ものづくりの効率アップです。それは、設計で作成した3Dデータを、全ての工程で有効活用することで実現できます。将来は、板金だけでなく配線設計でもSolidWorksを使い、製造現場では設計データを見れば全部作れるという状況を目指しています。そのような理由から、SolidWorksと一体化して使えるEnterprise PDMに決定しました。また同時に、製造現場からデータを閲覧できるEnterprise PDM Viewerも導入しました。

PDM導入効果~ワークフロー自動作成機能で350時間/年を削減~

― Enterprise PDM導入の効果を教えてください。

7月に導入したばかりで、まだ全ての機能を使いこなせていませんが、少なくとも導入時の課題については以下の通り、効果が実感できています。

1.重複作業の削減

Enterprise PDMでは設計データのバージョン管理ができるため、間違って削除や上書きをしても、元に戻すことが出来るため、重複作業がなくなりました。

2.データ間の参照関係の維持

Enterprise PDMにより部品、アセンブリ、図面、ドキュメント等の参照関係を認識しているため、ファイル名の変更や、データの移動をされていても参照関係が維持されます。これによって、リネーム作業、アセンブリの部品を手動で探すなどの作業がなくなりました。

3.ワークフロー管理

着手段階から検討、デザインレビュー、製作用図面の作成というワークフローを予め設定しておくことで、業務フローを自動化することが出来ます。また、認証機能によって1個1個電子印鑑を押す必要がなくなりました。さらに図面の電子化は、自動でPDFに変換することができ、これまでのようなファイル名の修正をする必要もなくなりました。これで年間350時間の作業をなくすことが出来ます。

また、Enteprise PDMのボルトサーバーにデータを集約して管理することで、チーム設計の実現にもつながっています。

ワークフローの自動作成機能で承認プロセスを改善

ワークフローの自動作成機能で承認プロセスを改善

― Enterprise PDM Viewerは、どのように使っているのですか。

現在Viewerは、営業で活用しています。主な用途は、最終的な仕様の確認、見積に反映するための設計データ確認、お客様を絡めたデザインレビューです。弊社の営業は設計経験者が担当しています。特定のお客様が多く、営業は設計の中身を充分知っている必要があるからです。
Viewerを活用することで、営業は構造が理解でき、設計にかかる時間、コストの背景が明確に把握できるようになりました。

大塚商会の導入コンサルティングにより3ヶ月で本格稼働

― Enterprise PDMの導入にあたって、大塚商会の導入コンサルティングを受けたのは何故ですか。

Enterprise PDMのスタートアップを早めるためです。
大塚商会には、以前から改善のためのコンサルティングを依頼していました。3DCADの活用方法、現状の問題の改善などです。営業の方にも、時々電話で相談をしていました。それで信頼関係が構築できていたこともあり、今回、大塚商会から導入コンサルティングの提案を受け入れました。

― 導入コンサルティングはどのように進んだのですか。

導入コンサルティングは以下の通り進みました。

1.事前スクール<4月>

PDMの一般的な使い方を設計者全員で受講しました。利用者用と管理者用がありました。

2.導入支援サービス<5月~6月>

3回に分けて、大塚商会からのヒアリングに管理者が答える形で、一緒にワークフローを作っていきました。具体的に行った作業は、打ち合わせ、データベース構築、試験運転、不具合の洗い出しと改善です。

3.事後教育<6月>

大塚商会が、弊社向けの教育メニューを作成し、設計者を対象として行いました。

このような経緯を経て、コンサルティング開始から3ヶ月で使い始めることが出来ました。導入コンサルティングがなかったら、本格稼働まで1年はかかっていたと思います。

今後のビジョンと大塚商会への期待

― 今後のビジョンをお話し下さい。

まずは、現状のSolidWorks製品をもっと有効活用したいと考えています。例えば、現在営業で使用しているEnterprise PDM Viewerを、製造、調達の部署にも導入し、参照機能、BOMなどの活用により、各部署が前段取りで仕事を進められる環境を作ります。
さらに、大型映像装置だけでなく、他の分野でも3D化を進めていき、会社全体に3D設計を活用したものづくりを浸透させたいと考えています。

流用設計を多用する大型映像装置の構造設計

流用設計を多用する大型映像装置の構造設計

現在、ものづくりの現場では短納期化が進行しています。従来のように、1つの工程が終わってから次の工程に引き継ぐというやり方では、部署ごとに目の前に品ものが流れてきた段階でやっと仕事を始められる状況です。それでは納期を守ることが難しくなっています。設計が終わった段階で、部署ごとに一斉に作業を開始できる環境を作らなければなりません。Enterprise PDMはまだまだ活用の余地があります。

そして次の段階では、本格的なシミュレーションに取り組んで、さらに無駄を省いたより精度の高い構造設計を実現していきたいと考えています。

― 大塚商会への評価と今後の期待をお話し下さい。

弊社が大塚商会を評価するポイントは、積極的な提案、情報提供です。特に、SolidWorks活用研究会は、他社における活用事例、改善事例を知る機会として、非常に役立っています。新しい技術を導入する際には、再三検討を重ね、自分たちなりの考えを持って導入します。しかし、使用しながらも向かっている方向が正しいのか迷うこともあります。他社の事例を知ることで、自分たちが向かっている方向性に自信が持てます。あるいは、視野が広がることもあります。それによって、さらに前進することが出来ます。そのような場を提供していただけることは非常に助かっています。

今後も、大塚商会が提供する情報や提案を積極的に活用して、改善を重ねていきたいと考えています。

お忙しい中、ありがとうございました。

※ 株式会社日本ベネックスのWebサイト
※ 取材日時:2011年9月

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