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株式会社ヰセキ北海道 アグリ事業部

北海道に密着し、生産プロセスの各作業段階に細かく適応した農業機械を製造して農作業現場を支えている

北海道に密着し、生産プロセスの各作業段階に細かく適応した農業機械を製造して農作業現場を支えている

3次元CADの導入により、農機部品の複雑な形状が可視化。設計精度の向上や試作期間の短縮を実現

株式会社ヰセキ北海道 アグリ事業部は、製造現場の担当者が理解しやすい部品カタログを制作するために、大塚商会を通じて3次元CAD「SolidWorks」を導入。設計の精度向上や精密な強度測定、試作の期間短縮など、さらなる有効活用に成功している。

株式会社ヰセキ北海道 アグリ事業部について

株式会社ヰセキ北海道(以下、ヰセキ北海道)のアグリ事業部は、じゃがいも用や玉ねぎ用など37種類もの農業機械を製造・販売している。特に玉ねぎ用の機械は、播種から育苗、移植、収穫といった一連の生産プロセスに関わる機械をフルラインナップで取りそろえている。

農業機械は部品点数が多く、2次元の設計図では部品の直感的な把握が難しいことが製造現場における問題となっていた。そこで同事業部は、分かりやすい部品カタログを制作するために大塚商会を通じて3次元CADを導入。部品カタログをつくりあげたうえで、設計精度の向上や試作の期間短縮を実現するなど、さらなる有効活用に成功している。

3次元CADを導入し、より精緻でより迅速な農機製造を可能にした株式会社ヰセキ北海道

3次元CADを導入し、より精緻でより迅速な農機製造を可能にした株式会社ヰセキ北海道

業種 機械製造・販売
事業内容 農業機械の販売・修理・製造、農業資材の販売、農業施設の施工・管理
従業員数 434名(うちアグリ事業部30名/2010年12月現在)

北海道の地域性に合った農業機械を製造・販売

ヰセキ北海道は、井関農機株式会社が製造するトラクターや耕うん機などの農業機械を北海道で提供する販売会社である。農業機械の販売・保守のほか、農業施設の施工・管理など幅広い事業を展開している。ヰセキ北海道の特長は、販売会社でありながら、北海道の農業事情に合わせて独自の農業機械を開発・製造している点だ。

北海道の気候や風土は、ほかの地域とは大きく異なり、耕作地の面積も比べものにならないほど広い。低温への対応や堅牢性などを考慮に入れる必要がある。また、作物の育成や収穫については、北海道ならではの方法がある。しかも道内でも地域ごとにやり方が異なり、それぞれの地方に合った農業機械が求められる。ヰセキ北海道は北海道の農業に適した独自の製品づくりに取り組むことにより、そのシェアを伸ばしてきた。販売会社として農業従事者と密接に関わり、そのニーズを的確かつ速やかに製品開発に反映できるのが同社の強みだ。

そうした農業機械製造・販売の一翼を担っているのがヰセキ北海道のアグリ事業部である。同事業部が製造・販売する農業機械は、玉ねぎやじゃがいもなど、北海道で特に収穫量の多い農作物用の機械が中心だ。中でも玉ねぎ用の機械は、播種から育苗、移植、中耕・除草、収穫前処理、収穫・調整と、すべての生産プロセスに関わる機械をフルラインナップで取りそろえている。

「玉ねぎ機械化一貫体系」と名付けたこの製品群によって、玉ねぎ農家の作業効率の改善を全面的に支援している。「玉ねぎ生産に関わるすべての機械を取りそろえているのは、当社の大きな特徴だと思います。アグリ事業部が開発する農業機械は性能面でも非常に評価が高く、北海道農業機械工業会からも2010年、2011年と2年連続で表彰を受けています」と常務執行役員でアグリ事業部 事業部長の黒岩二三男氏は語る。北海道の玉ねぎの出荷量は全国の約60%に上る。農業従事者は減少傾向にあるが、耕作面積はあまり変動していない。

つまり農家1軒当たりの耕作規模は拡大傾向にある。農作業の効率化はいっそうの促進が見込まれ、「玉ねぎ機械化一貫体系」に対するニーズは今後も拡大しそうだ。また井関農機株式会社の部品を流用して製品開発ができるので、迅速な部品調達や製造コストの抑制ができることもアドバンテージだ。「多くのお客様から、『ヰセキ北海道は対応が早い』という評価をいただいています」と黒岩氏は胸を張る。

アグリ事業部 常務執行役員 事業部長 黒岩 二三男氏

アグリ事業部 常務執行役員 事業部長
黒岩 二三男氏
「当面の課題は、膨大な数になっている図面部品のデータベース管理です。通常の設計業務があるので、この作業になかなか人手と時間を割けないのです。こういった課題の解決に向けた、大塚商会さんからの新たな提案に期待しています」

部品カタログづくりのために3次元CADを導入

ヰセキ北海道のアグリ事業部が取り扱っている農業機械は37種類に及び、それらを応用したオーダーメイドの受注も多い。製品は事業部内で設計し、自社工場および委託工場で製造しているのだが、部品の設計図が分かりにくいことが製造現場で課題になっていた。

「独自に製造する部品について、かつては2次元CADで設計図を作成していました。ところが、平面で見ただけではどういう形になるのか直感的にイメージできないという声が強かったのです。農業機械は部品点数が多いので、一つ一つの部品に迷っていては作業が滞ってしまいます。そこで、誰が見ても簡単に理解できる3次元の部品カタログを用意したらどうかと考え、その制作のために3次元CADを導入することにしたのです」とアグリ事業部 開発製造部 技術課 係長の工藤健治氏は語る。

工藤氏らは、大塚商会の開催する3次元CADの体験セミナーに参加。それまで2次元CADしか使った経験がなかったので最初は不安だったが、「実際に試してみたところ、思った以上に簡単に操作できました。これなら実用も現実的だと感じましたね」と工藤氏は振り返る。セミナー担当者の理解しやすい説明を高く評価した同事業部は2006年、大塚商会を通じて3 次元CAD SolidWorksを1ライセンス導入した。実務で使いこなせるかを試すために、まずは工藤氏を含む一部の設計担当者だけのスモールスタートにしたのだ。

工藤氏らは手始めに、それまで2次元で設計していた図面データをもとにして、部品を3次元にモデリングする作業に取り組んだ。「ライセンス認証を得たうえで自宅のPCにもSolidWorksを入れ、勉強を兼ねて自宅でもカタログ制作作業を行いました。部品点数が多いので時間がかかりましたが、2年ほどかけてカタログをつくりあげました」と工藤氏は当時の苦労を語る。3次元で設計された部品の図面は、SolidWorks社が提供する無料ビューワeDrawingsを使って、設計担当者以外でも自由に閲覧できるようにした。

「以前は、製造担当者が『この部品の構造をもっと詳しく知りたい』と思ったら、いちいち設計担当者に確認する必要がありました。ですが今は、製造担当者がeDrawingsを使って3次元図面を開けば、自分で立体的に構造を確認できます。これは本当に便利ですね」と工藤氏は満足そうに語る。カタログを活用することで、設計と製造現場の意思疎通が円滑になり、業務効率は大幅に向上した。3次元CADの有効性を実感した同事業部は、2007年と2011年にSolidWorksを3ライセンス追加している。

アグリ事業部 開発製造部 技術課 係長 工藤 健治氏

アグリ事業部 開発製造部 技術課 係長
工藤 健治氏
「3次元CADの体験セミナーで、分かりやすく丁寧に指導してもらったことがSolidWorksを導入する決め手になりました。大塚商会さんはトラブルがあったときも適切に対応してくれるので助かっています」

設計の精度向上や精密な強度解析も実現

同事業部ではSolidWorksの利用範囲をさらに拡大展開。モデリングだけでなく、設計や解析など幅広い用途で活用するようになり、大きなメリットを生んでいる。新しい部品や製品を3次元設計することで、組み立てまでのシミュレーションが何度もできるようになった。これにより、どの部品が干渉し合うかなど、構造上の欠陥が事前に分かるため、製品化までの期間が大幅に短縮されたのも大きな成果だ。

「今までは、試作してみたものの部品干渉でそもそも組み立てができなかったり、組み上がっても思わぬ部品が障害となって動作に支障を来したり、無駄な試作を繰り返すことがあったのです。ですが試作品の製作にかかる工数や費用も小さくないので、なるべく設計段階で完成度を高めておきたいのです。農業機械の場合、新製品の設計から製品化までの時間は5カ月程度しかありません。しかも、春と秋には農作物の生産が始まり、弊社としても複数の製品販売が集中するので、減らせる時間はできるだけ減らしたい。SolidWorksのおかげで、構造上の欠陥がある試作がなくなり、時間もコストも削減でき製品化までの流れがスムーズになりました。これは非常にありがたいですね」と工藤氏は笑顔を見せる。

だが、設計シミュレーションの実現までには苦労もあった。「構造を細かく検証するには、すべての部品の設計データを3次元化して図面上で組み立てられるようにしなければなりませんでした。最初は部品のデータがそろっていなかったので構造の欠陥を見逃すこともありましたね」と工藤氏は打ち明ける。その苦労の甲斐あって、現在は迅速で正確なシミュレーションが実現している。

また、部品などの強度解析がより正確になったことも同事業部は高く評価している。従前は、修理に持ち込まれた機械の壊れた状況を見て情報を蓄積し、勘に基づいて強度の調整を行っていたという。「SolidWorksなら、数値に基づいて理論的に強度を測定することができます。精密な解析が可能になったおかげで、部品ごとの強度に関するガイドラインも作成できました。製品の信頼性向上にも結び付いていると思います」とアグリ事業部 開発製造部 技術課 主任の塚田 大介氏は語る。

アグリ事業部 開発製造部 技術課 主任 塚田 大介氏

アグリ事業部 開発製造部 技術課 主任
塚田 大介氏
「SolidWorksの活用により、製品の信頼性も向上していると感じます。今後は、一つの設計データを複数人で同時に作業する方法など、さらなる効率化のアイデアの提供を期待します」

3次元CADをさらに活用できるアイデアの提供に期待

同事業部は、今後も3次元データをさまざまな面で活用していきたいと考えている。「例えば、3次元モデリングを製品取扱説明書の画像として使用することも検討したいですね。写真撮影した画像だと部分的に見えにくくなったりしますし、情報が正確に伝わる写真を撮るのは非常に手間のかかる作業でした。モデリング画像ならそういった心配はありません。表示する角度を自由に変えたり、色をつけたり、拡大したりできますし、分かりやすくデフォルメするなどの編集も必要に応じて自在にできます。組み立てやメンテナンスの説明は、どうしても複雑になってしまいます。ですから、画像が認識しづらいと、お客様も説明内容を把握できなくて、結局電話でのお問い合わせになってしまうのです。直感的に分かる画像を使えるメリットは、弊社にとっても、お客様にとっても大きいはずです」と工藤氏は期待を膨らませる。

また、SolidWorksによる設計データの生産管理への活用を検討するなど、アイデアは膨らんでいる。黒岩氏は「導入当初は、まず使いこなすのに精いっぱいでしたが、今はもっと有効な活用方法を考える余裕ができているようです。設計担当者たちのさらなる工夫に期待したいですね」と目を細める。大塚商会のサポートや新たな提案に対する期待も大きい。「大塚商会さんには、他社におけるSolidWorksの活用方法など、参考になる情報を提供してもらえるとありがたいですね」と工藤氏は期待を寄せる。

黒岩氏は、「SolidWorks関連に限らず、有益な提案はどんどん出していただきたいですね。例えば、膨大な種類と数の部品図面をデータベース管理できるようになるとありがたいですね。大塚商会さんのソリューションに期待しています」と語る。たゆまぬ努力で技術力を伸ばしてきた同事業部。その姿勢は3次元CADの有効活用にも向けられている。この期待に大塚商会が応えることで、ヰセキ北海道はこれからも道内の農業の発展に貢献していく。

SolidWorksの活用により、設計から製品化までのリードタイムが大幅に短縮された

SolidWorksの活用により、設計から製品化までのリードタイムが大幅に短縮された

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