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有限会社ターボブレード

有限会社ターボブレード

「SolidWorks Flow Simulationの導入によって再設計のリスクがなくなりました。それは顧客にとっても、開発期間の短縮と実験費用の削減という効果につながっています。」

有限会社ターボブレード 代表取締役 林 正基 氏(写真右)

有限会社ターボブレード

大分県大分市のターボブレードは、ターボ機械の開発設計を行なっている。80年におよぶ水力タービンの設計技術の蓄積をもとに幅広い分野の設計に従事。国家プロジェクトのマントル掘削計画では、その中核をなすターボドリルの開発にも携わる。これらの開発においてSolidWorksおよびFlow Simulationを活用する同社。その活用方法を詳しく話しを聞いた。

ターボブレードの業態~ターボ機械全般の開発設計

― ターボブレードの業態について教えてください。

有限会社ターボブレードは流体機械の開発設計を行う会社です。 当社が開発設計を行う流体機械は、ターボ機械です。ターボ機械は、回転羽を介して水や空気などの流体と機械の間で連続的にエネルギーを変換する機械です。タービン、ポンプ、ファン、ブロワー、コンプレッサーなどが該当します。

当社の強みは水力タービンの設計技術です。水力タービンは、水エネルギーの90%以上を電気に転換できる高効率な機械です。当社はこの水力タービンを開発設計するための技術をポンプやファンの設計に応用することで客先を増やしています。現在は、電気から自動車まで幅広い分野の製品開発に携わっています。3月に運転を開始した大分の水力発電の水力タービンも設計しました。

「マントル掘削用ターボドリル」実験装置の部品。設計のみならず製作も同社が担当

また、官公庁からの受託や大学との共同研究にも従事しています。国家プロジェクトのマントル掘削計画では、ターボドリルの開発から実機製作まで担当しています。佐賀大学との共同研究では、自然エネルギーの開発に取り組んでいます。

ターボブレードの起源は80年前に遡る。林社長の祖父が昭和2年に大分初の水力タービンを設計・製作。その技術は3代目の林社長にも受け継がれ、現在は水力以外の自然エネルギー開発へと広がりを見せている。画像はいずれも蒸気タービンに関係する3次元データ。

設計から解析、営業までSolidWorks製品をフルに活用

― ターボブレードにおけるSolidWorks製品の使用状況を教えてください。

当社では、3次元CAD・SolidWorks4本、熱流体解析ツール・SolidWorks Flow Simulation(以下Flow Simulation)2本、構造解析ツール・SolidWorks Simulation Premium(以下Simulation)1本を使用しています。SolidWorksは1995年に初めて導入しました。Flow SimulationとSimulationは、2007年に導入しました。

当社では、私のほかに3人の社員がSolidWorks製品を操作しています。さらにその中の2人がFlow Simulationで流体解析に携わっています。Flow Simulationは2本ともフル稼働状態で、毎晩バッチ処理を行なっています。

また、これらのツールを使って自主的に設計や解析を行い、そのそのデータをブログにに載せています。それが営業ツールとなり受注がつながっています。現在、当社ではこれまでに書き溜めた記事をホームページに集約する作業を行なっています。そのための専任社員も配属しています。

高速ブロワーの断面図

高速遠心3次元羽根ブロワーの設計点付近流れ解析

ターボ機械の開発設計における流体解析の役割

― ターボ機械の開発設計において、流体解析はどのような役割を果たしているのでしょうか?

ターボ機械の開発設計における流体解析は性能を確認するための擬似実験です。流体の流れは人間の頭の中で考えた通りにいかないことが多いため、それを開発設計の段階で確認することは大変重要です。

例えば、水力発電の設計では、年間発電量を可能な限り増やすことが課題となります。水の量が変動しても高効率を保ってより多くの電気を作らなければなりません。そこで効率を追求するために羽ピッチを一度ずつ変えたり、回転数を変えるなど、沢山のシミュレーションを行ないました。

また、過去に実験した実績がある流体機械の設計データを解析し、その解析結果と実際の実験結果との差異を求め、新しく設計したものの解析結果を照らし合わせて実験結果を予測するといった解析も有効です。

実機による実験には莫大なコストがかかるため、設計の段階で沢山の解析(擬似実験)を行ない、相対比較をすることが重要です。

プロペラ水車のシミュレーションの流跡線

プロペラ水車の解析モニタリング画面

― Flow Simulationを導入する以前、流体解析はどのように行なっていましたか?

Flow Simulationを導入する以前は、ハイエンド熱流体解析ツール・製品Aを使っていましたが、メッシュを生成して解析できる状態にするだけで何日もかかっていました。また、バッチ処理の途中でしばしばエラーが出てやり直すことも多く、解析には時間がかかっていました。

そのため充分な解析を行なえず、顧客に設計データを渡し、実験結果で思った性能が出ずに再設計することもありました。

Flow Simulation導入の経緯

― Flow Simulationを導入した経緯を教えてください。

それまで1つの解析に時間がかかっていたため、短時間で結論を出しやすく、使いやすい流体解析ツールを導入したいと思っていました。

Flow Simulationの他には製品Bの導入を検討していました。製品Bは解析結果が実験値と近いという定評があり国内の需要が高い解析ツールです。しかし実際に使用しているユーザーから、製品Bはメッシュ切りの際にエラーが頻繁に出てちょっとした設計でも解析できる状態にするまで2~3日かかると聞き、使えないと判断しました。

最終的にFlow Simulationの導入を決めた理由は、当時すでに導入していた3次元CAD/SolidWorksとの連携のしやすさと、短時間の解析を可能とすること、そして日本語化されているため使い方が理解しやすいという3点です。解析専門ではなく、設計する立場なので、使い方が理解しやすいことは大変重要です。丁寧なマニュアルがついていることも嬉しい要素でした。

「開発設計で一番重要なのはスピード。必要なときにすぐに確認できるのがFlowSimulationの一番良いところです。」

― Flow Simulationの優れている点は、具体的にはどのような点ですか?

Flow Simulationは設計する過程で、必要に応じて即座に性能を確認できる点が大変便利です。Flow Simulationの最適化メッシュ機能によって、SolidWorksの設計データをすばやく、しかもエラーなくメッシュ化することができます。また、メッシュタイプに構造格子を使っているためバッチ処理の最中もエラーが出てストップすることが殆どありません。

現在、流体解析ソフトでは非構造格子が主流です。非構造格子はメッシュの形状を解析できるものにするまでに膨大な時間がかかります。また、非構造格子を使った解析ツールでは、少しでもメッシュに変な形があると、バッチ処理の途中でエラーが出てしまい、それまでの数時間が無駄になってしまいます。

開発設計ではスピードが重要です。短時間で沢山のケースを解析できるFlow Simulationは優れた解析ソフトだと思います。

社内の古いミニタワー型パソコンを分解してスケッチし、シミュレーションを行なう。
熱流体解析の事例を増やすために、自主的に解析し、ブログに掲載。

ハイエンドにひけをとらないSolidWorksの操作性と機能性

― SolidWorksですぐに使える点を評価してFlow Simulationを導入したとおっしゃいました。15年間一貫してSolidWorksを使い続けてきた理由をお聞かせください。

とにかく「使いやすい」の一言に尽きます。設計というのはソフトウェアがやるのではなく、あくまで人間の頭で考えて行ないます。その頭の中で考えた形状を、すぐに簡単に可視化できるツールが3次元CADです。その際、使いにくい製品だと時間がかかってしまいますが、その手間を限りなく省いてくれるのがSolidWorksです。

高速なモデリング機能や詳細なレンダリング機能など、SolidWorksの操作性と機能性は、ハイエンドの3次元CAD製品と殆ど変わりません。
例えば製品Cは非常に優秀な3次元CADですが、導入価格は安くても350万円、実際に使える機能を付け足して行くと500万円ぐらいにはなってしまう。SolidWorksが何本か買える価格です。その製品Cを体験で使用したことがありますが、操作性も機能性もSolidWorksは引けをとっていません。
少なくともターボ機械を設計する上では、SolidWorksに不足する機能は全くありません。特に、SolidWorksは滑らかな曲線を描く機能が優れています。任意の3次元スプライン曲線を使って自由にソリッドを作れる。また、それを細かく修正する機能も優れています。

さらに、2次元機能を使えば製作図も簡単に作れる。SolidWorksに出来ないことはないと思っています。

耐熱鋼表面となるレンダリングを行ったラジアルタービン形状

詳細な製作図も短時間で作成することが可能

― Simulation Premiumはどのように使っているのですか?

Simulation Premiumは、構造解析が必要な場合に使います。例えば、蒸気タービンは回転数が数万回転となり、強度な遠心力が働きます。構造に欠陥があると人命に関わる危険な事故につながるため、遠心力強度解析や危険速度に対する解析など詳細な解析を行ないます。

国家プロジェクトのターボドリルの開発では、海底から4000mの深さまで掘り進む中でケーシングが千切れたり、何かの加重によって折れたりしないようにする計算をしなければなりませんでした。その際の構造解析でも大変役立ちました。

SolidWorks製品の導入効果

― SolidWorks製品の導入効果を教えてください。

導入効果1:開発期間の大幅な短縮

SolidWorks製品の使いやすさによって、開発設計期間が従来の4分の1に短縮されました。AutoCADの時代には、2ヶ月かかっていたものが2週間で出来るようになったのです。

導入効果2:設計精度の向上

Flow Simulationによって詳細な解析を行なうことで、開発設計したデータを顧客に渡す前に充分な性能確認を行なうことが出来ます。それに伴い、顧客が行なう実験結果によって生じる再設計というリスクを軽減することが出来ました。解析が充分に出来ない時は、顧客による実験の結果が出るまで安心できませんでした。実験の結果が悪いと、設計者の責任として、無償で再設計しなければなりません。また、精神的に落ち込むこともありました。
Flow Simulationの導入によって、再設計を行なうことは殆どなくなりました。

「3次元CADの導入で設計が楽しくなりました。特にSolidWorksは、お気に入りなんです」

顧客側にとっても、開発の中で実験が占める金額と時間は大変大きなものです。その負担を大幅に削減した効果は非常に大きいと思います。

導入効果3:社内の分業体制を短時間で構築

SolidWorks製品を使うことで、従来は自分一人で行なっていた作業を、分担して行なえるようになりました。それによって多数の案件を同時に進めることが可能となりました。
私が計画設計を行い大本の形状を決め、それをもとに他の社員が3次元CADを使って最終製品まで仕上げ、さらに流体解析まで行なっています。

それを行なっている社員の中には、入社2年目の者もいます。このような体制を短期間で構築できるのはSolidWorks製品が習得しやすいソフトであることが大きな要因です。

私は過去にある高校でCADの授業を教えていたことがあります。その中でSolidWorksを導入したことがありました。始めてみると高校生たちはすぐに使えるようになりました。AutoCADの場合は習得に時間がかかる生徒がいましたが、SolidWorksは全ての生徒が短時間で習得できました。その様子を見て、改めて導入しやすいソフトであることを実感しました。

「入社2~3年の社員にも設計や解析を任せられる。私は考えることに専念しています」(林氏)

導入効果4:顧客の要望・環境に合わせたデータでの納品が可能となった

納品の形態は顧客によって様々です。3次元データのみの場合もあれば、詳細な部品図まで必要な場合もあります。SolidWorksの2次元機能を使えば、製作図の作成も短時間で出来ます。
また、SolidWorksは様々なデータ形式に対応しているため、顧客側の多様な開発環境に合わせたデータ形式で納品することが可能です。それは設計を請負う立場としては大変重要なポイントだと思います。最近は、機械を製作する側も3次元データを受け付けるところが増えていますので、データの受け渡しで困ることも少なくなりました。

Simulation製品の導入をきっかけに大塚商会と保守契約

― 大塚商会とのお取引状況をお聞かせください。

大塚商会とは2007年、各種解析ツールの導入したのをきっかけに、SolidWorks製品の保守契約を結んでいます。私は何かバグがあっても自分自身で解決してしまうので、連絡をしたことはあまりありませんが、保守契約を結んでいれば何かあった時に安心です。

当社がSolidWorksを最初に導入した時点では、他の商社を通じて購入しました。しかし、先ほど話した高校で導入する際には、大塚商会を選びました。大塚商会はCADで有名ですし、九州に拠点を置いてしっかりサポートをしてくれるので、高校で導入する際には最適でした。

今後の展望

― ターボブレードの今後の展望を教えて下さい。

将来的には、佐賀大と一緒にやっているような自然エネルギーの開発に力を入れ、大分発の発電産業を構築していくのが私の夢です。当社は、祖父の代から水力発電に関わり、ノウハウを蓄積してきました。そのノウハウをもとに、水力に限らず、蒸気、地熱、廃熱などを利用したクリーンエネルギーの普及に貢献したい。大分には鉄鋼、造船、LSI・電子関係など様々な産業が根付いており、大分県内で出来ないことは殆どありません。

1000kwの風車本体部の詳細な設計事例

ウィンドファームに多数の大型風車が並び、同時に運転している状態の解析画面

その中でSolidWorksのような3次元CADが、県内の様々な分野で使いこなされるようになれば、非常に大きな武器になります。最新のツールを導入することで、最新の要求に応えることが可能となり、他との差別化も出来るようになります。

SolidWorksは毎年バージョンアップを重ね、多様な機能がどんどん加えられています。最新のバージョンではよりリアルに近い状態を確認しながら設計を進められるようになっています。今後のバージョンアップも楽しみです。

お忙しい中、ありがとうございました。

※ ターボブレード社のWebサイト
※ 取材日時:2010年4月
※ 取材制作:カスタマワイズ

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