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株式会社ニットー冷熱製作所

株式会社ニットー冷熱製作所

株式会社ニットー冷熱製作所
冷熱事業部 技術推進グループ 鈴木一成氏(左)
新事業推進部 第一技術グループ マネージャー 山口浩一郎氏(右)

SolidWorks Flow Simulationで空気の流れを可視化。勘に頼らない流体解析で品質向上と工程の約3割を効率化に成功。

ニットー冷熱製作所ではクリーンエアシステムと精密空調の設計・製造において、SolidWorksとSolidWorks Flow Simulation(以下、Flow Simulation)を導入。製品開発のスピードアップと品質向上に成功。その使い方や効果を、同社 新事業推進部 第一技術グループ マネージャー 山口浩一郎氏と冷熱事業部 技術推進グループ 鈴木一成氏に伺った。

株式会社ニットー冷熱製作所について

―ニットー冷熱製作所の概要を教えてください。

1974(昭和49)年の創業以来38年にわたって、クリーンエアシステムと精密空調の開発・製造を中心に事業を展開してきました。クリーンエアシステムは産業用の空気清浄装置で、具体的な製品はエアシャワーやパスボックス、クリーンブース、シャワーユニットなどです。主力のエアシャワーは生産ベースで国内シェア約3割となっています。従来は半導体工場への導入がメインでしたが、今では医療機器や食品工場などでも採用されています。空気吹き出し口となるFFU(ファン・フィルタ・ユニット)は自社ブランドでも展開しており、こちらも空気清浄装置市場の拡大につれて生産台数が増加しています。

―長く続いてきた理由はどこにあるのでしょうか?

クリーンエアシステムと精密空調、共に空気を相手にする特殊な分野です。そこで技術を磨きノウハウを蓄積してきました。アナログで難しい分野のため、新規参入する企業が少なかったかもしれません。

業種 機械製造
事業内容 空気清浄装置の生産・販売・メンテナンス・冷機器の製造
サイト http://www.nitto-reinetsu.com/

株式会社ニットー冷熱製作所
本社社屋

株式会社ニットー冷熱製作所
本社社屋

エアシャワー両吹きタイプ「NAS-161P」

エアシャワー両吹きタイプ「NAS-161P」

パスボックス「NPB-555」

パスボックス「NPB-555」

コスト削減と開発リードタイムの短縮が課題

―SolidWorksを導入されたきっかけは何だったでしょうか?

社長からのトップダウンです。コスト削減や開発リードタイムの短縮が常に求められており、その一環であったと思われます。導入は2004年のことで、それまでは2次元CADを使っていました。MS-DOSの時代からですので、CADはずいぶん前から使っていました。

―2次元CADでは対応できないことがあったのでしょうか?

2次元CADでは完成イメージをつかむことが困難でした。図面上から干渉チェックもできず、手戻りが多くありました。当社製品は9割近くが板金部品で構成されており、手作業で平面の展開図を作成し、それを板金工程に受け渡していました。その手作業の負荷もありますし、人間系による寸法などの転記ミスも発生していました。これら工数の削減や品質向上のために3次元CADを検討することになりました。

ファンフィルタユニット
左から「NSF-07BH」、「NSF-10BH」、「NSF-13BH」、「NSF-17BH」

ファンフィルタユニット
左から「NSF-07BH」、「NSF-10BH」、「NSF-13BH」、「NSF-17BH」

価格、機能、操作性、アドインの総合評価でSolidWorksを採用

―SolidWorksを採用した理由はどこにありましたか?

3次元CADの導入に当たっては、ほかの製品もいくつか検討しています。最終的には2製品に絞られたのですが、価格や機能、操作性、さらに用意されているアドインも含めて総合的に評価して、SolidWorksに決定しました。

―導入時の経緯について教えてください。

大塚商会を含め複数の展示会やセミナーにも足を運び他社製品と比較し、いろいろ相談もしました。やはりSolidWorksが最も使いやすそうでした。当初はSolidWorksだけで運用を始めましたが、板金部品が多いこともあり少し苦労していました。ですが大塚商会から、アマダの3次元ソリッド板金CADシステムSheetWorksを提案され、セットで運用することになってから非常にうまくいくようになりました。このSheetWorksとの相性の良さも大きな要因です。

―設計担当全員がSolidWorksを使っているのでしょうか?

SolidWorksは23ライセンスを持っており、設計者ほぼ全員が使えるのですが、全製品で使用しているわけではありません。100%SolidWorksで設計する製品もありますし、一部しか使っていないものもあります。最終的には全製品でSolidWorksを使っていく予定です。図面の3次元化によって、製品の完成イメージをつかみやすくなりますし、図面上で干渉チェックができ品質を向上させることができます。実際、全体的に設計がやりやすくなっています。

山口浩一郎氏

山口浩一郎氏
「Flow Simulation導入後、大塚商会で2日間の講習を受けました。この講習だけで当社に必要な操作方法を習得できました。」

空気の流れを可視化するためにFlow Simulationを導入

―Flow Simulationも2年後に入れていますが、その理由は?

SolidWorks Simulation Professional(以下、Simulation Professional)とFlow Simulationを同時期に導入しました。SolidWorksでも強度解析の機能は用意されているのですが、より詳細で最適な強度設定や軽量化のためにSimulation Professionalを導入しました。

前述のとおり当社は空気相手の仕事のため、熱や空気の流れを可視化する必要があり、Flow Simulationを導入しました。クリーンエアシステムでも精密空調でも同様です。空気がどのように流れ、温度分布にどのような影響を与えるのかを可視化し、構造を決定しなければなりません。

―Flow Simulation専任の担当者がいるのでしょうか?

Simulation ProfessionalとFlow Simulationは1ライセンスずつ購入しています。特に専任というわけではなく、解析担当者が依頼を受け、必要に応じて解析を行っています。担当者は大塚商会の提供する2日間の講習会に参加し、当社の望むレベルの解析技術を習得することができました。

鈴木一成氏

鈴木一成氏
「Flow Simulationのライセンスを増やす予定です。流体解析の結果データをオープンにして、ホームページにも発表できるといいですね。当社製品の性能をアピールできると思います。」

優れた空調制御や高いクリーン度の製品開発を支援

―開発のどの工程で流体解析を行っていますか?

Flow Simulationを使う流体解析は、新製品の開発の場合とリニューアルの場合、大きく二つのパターンがあります。新製品の開発の場合、試作機を設計しますが、この設計段階でFlow Simulationによる初回の解析を行います。解析結果を確認し設計を見直してから、試作に入ります。試作の段階で何らかの問題が発見された場合は、再設計によりこれらを解消し再度試作します。この設計と試作の工程を納得できるまで繰り返し最終的な生産体制に入りますが、Flow Simulationで事前に解析することで、試作回数を削減することができています。

もう一つが既存製品のリニューアルのパターンです。大幅な設計変更が発生するわけではありませんので、試作前にFlow Simulationによる流体解析を行うことで、通常は1回の試作で完了しています。

エアシャワー「NAS-81P」

エアシャワー「NAS-81P」

流体解析用モデル

流体解析用モデル

―具体的にはどのような問題が見つかるのでしょうか?

例えば精密空調の場合は意図しないショートカットが発生し、熱交換の効率に悪影響を与える場合があります。本来なら正面から均等に抜けていくはずの空気が、抵抗の少ないところから抜けていく現象が発生します。従来であれば、これら問題は試作機を作成して経験をベースに直観的に把握していたことでした。

しかし、Flow Simulationではこれを視覚的に確認でき、確実に防ぐための対策を講ずることができるようになりました。FFUとクリーンブースの組み合わせの場合でも、吹き出す角度によって空気がどのように拡散していくかを把握できます。これによって拡散用パネルの設計が可能となり、結果的に高いクリーン度を維持するクリーンエアシャワーを開発できるようになります。

開発におけるトライ&エラーを削減

―SolidWorksとFlow Simulationでどのような効果が得られているでしょうか?

開発におけるトライ&エラーを削減できるようになりました。設計工程では2割ほどの工程を削減できたでしょうか。当社は開発者が品質評価も担当しており、省力化された設計工程の時間をテストに振り向けることで、製品の品質を向上させることができます。

―全行程の生産性に関してはいかがでしょうか?

SheetWorksとの組み合わせの効果となりますが、板金工程にスムーズにデータを受け渡すことができるようになり、こちらのほうは3割ほど効率化できたのではないかと思います。時間でいえば8時間、ほぼ1日の工程短縮です。SolidWorksはSheetWorksに必要となる付加情報、例えばエッジの曲げや板厚情報などを手入力する必要がありません。かつてはこれら情報の追加を限られた専任の担当者が行っており、これが工期短縮のボトルネックになっていました。

―板金工程にはどのようにデータを受け渡していますか?

社内ではオンラインでデータを転送しています。また、すべてを社内で生産しているわけではありません。製品によっては外注するものもあります。ところが、同じ設計図面を渡しても業者ごとのノウハウに違いがあり、微妙に仕上がりが違ってくることがしばしばありました。しかし、現在では3Dモデルを含め設計図面をデータで渡し、加工工程にかけているので品質の差もなくなり手戻りが減りました。

ブース気流解析モデル(流跡線)1

ブース気流解析モデル(流跡線)1

ブース気流解析モデル(流跡線)2

ブース気流解析モデル(流跡線)2

ブース気流解析モデル1

ブース気流解析モデル1

ブース気流解析モデル2

ブース気流解析モデル2

風の流れだけではなく、温度分布も解析で評価していきたい

―SolidWorksとFlow Simulationを今後どのように活用されていきますか?

SolidWorksは十分なライセンスを用意していますが、全製品で活用しているわけではありません。3次元CADによる製品開発を全製品で展開していきたいと考えています。また、Flow Simulationは現在1ライセンスで一人の担当者が解析を行っています。これでは解析依頼に対応が困難な場合もあるので、もう1ライセンス増やす方向で検討しています。クリーンエアシステムでは風の流れだけではなく、温度分布も評価できたらいいと考えています。ただ温度を評価する場合、壁等からの侵入熱についても考慮が必要なので今後の解析に対する課題です。

現場にジャストフィットする大塚商会の講習会

―大塚商会の評価はいかがでしょうか?

設計担当が全員大塚商会の講習を受けています。当社のみの講習会を実施していただけたので、当社の現場にジャストフィットするきめの細かい講習となり大変助かっています。日々のサポートについても、営業およびSEも対応が確実で特に不満や要求はありません。

SolidWorksに限らず大塚商会はITによるビジネス課題の解決力が優れていると思います。当社のIT推進グループが営業力強化の相談をしたところ、タブレット端末を活用した営業生産性向上の提案をいただき、検討しているところです。従来当社は本社を拠点とした営業活動だけでしたが、ここ数年で福岡と名古屋にも営業所を構え、全国レベルでの販売力強化を目指しています。その面での提案にも期待しております。

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