Autodesk社とSiemens社がデータ互換性の強化で合意

2016年 3月 7日

2016年3月2日 ―― Autodesk社とSiemens社は2016年3月2日、製品開発ソフトウェアの互換性が不十分であるために生じているコストの削減を目的として、両社でデータの相互運用性を確保していく方向で合意したことを発表した。両社によれば、今回の合意は、CADソフトウェア企業である2社がデータ共有の効率化と複数のCADを運用している企業のコスト削減という共通のゴールへと向かわせるものである。

Autodesk社とSiemens社は、同合意によるデータ互換性の改善に留まらず、ソフトウェアの構成を含む現在の環境自体を改善することを狙いとしている。

Autodesk社製造戦略・マーケティング事業部バイスプレジデントのLisa Campbell氏は、「データ互換性は製造業に関わる顧客にとって大きな問題であり、Autodesk社はテクノロジープラットフォーム全体を通じて、オープンな環境を整えるべく全力で取り組んでまいりました。顧客がワークフロー中で異なる製品を組み合わせていることは我々も認識しており、そのような顧客が必要とする柔軟性を提供することに高い優先度を置いています」と語っている。

Siemens PLM Software社戦略部門バイスプレジデントのStefan Jockusch博士は、「多くのCADシステム間で生じている互換性の欠如は、世界中の製造業企業に負の影響を与えている喫緊の課題であり、車や航空機からスマートフォンやゴルフクラブに至るまで、あらゆる製品のコストを押し上げうるものです。Siemens社はこれまでも、この種の互換性の欠如を解決するべく、データ互換性を劇的に改善する数多くのオープンソフトウェアを提供してまいりました。今回の合意は、グローバルな製造業企業がエクステンデッドエンタープライズを通じたコラボレーションを構築することで得られるコスト削減をサポートし、オープン性とデータ互換性を推進している我が社の活動にとって、重要な一歩となることでしょう」と述べている。