Airbus社、新型航空機A350 XWB用部品の材料にStratasys社製品を選定

2016年10月24日

Stratasys社 アメリカ ミネソタ州 ミネアポリス 2016年10月14日

3Dプリント・積層造形ソリューションカンパニーのStratasys社は2016年10月14日、トップクラスの航空機メーカーであるAirbus社が、同社の最新型航空機であるA350 XWB用部品製造用の標準3Dプリント材料として、Stratasys社のULTEM 9085を選定したと発表した。

Stratasys社のULTEM 9085樹脂は、同社のFDMベースの積層造形ソリューションで用いられるもので、Airbus社が原材料に求める基準を満たしている。航空機用部品に求められる火災や煙、および毒性に関する基準をクリアしながら、高い重量比強度を達成したことで、ULTEM 9085は製造コストや生産期間の圧縮と軽量で高強度な部品の製造を両立を可能としている。

Stratasys EMEA社社長Andy Middleton氏は、「Airbus社は2014年に、A350 XWBで使用する大量の部品をStratasys製のFDMベース3Dプリンターによって製造しました。この結果、Airbus社は納期を厳守できました。Airbus社のA350 XWB製造におけるサプライチェーンへStratasysの3Dプリント部品を組み込むうえで、我々が一助となれたのは喜ばしいことです。また、サプライヤーは今後もスケジュール通りに機体を納入するための支援を継続できるでしょう」と述べている。

積層造形技術は、最終組み立てラインへ納品するために最適な場所へ部品製造の場を移し、さらにオンデマンドでの製造を可能とすることで、製造サプライチェーンにおける効率性と柔軟性を新しいレベルへ引き上げる。同時に、従来型の製造手法と比較して材料の無駄を削減し、歩留まりを大幅に改善する。

Andy Middleton氏は加えて、「我が社の積層造形ソリューションは、航空宇宙産業や自動車業界から医療およびコンシューマープロダクト産業に至るまで、時間の制約が厳しいさまざまな業界から注目されています。サプライチェーンマネジメントへStratasysの積層造形戦略を導入することで、部品在庫を減らしながら、市場へ製品を投入する時間を維持し、さらなる製品イノベーションを実現できるでしょう」と語っている。