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Autodesk Inventor 株式会社愛工舎製作所

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開発部門の活性化に向け全く新しいアプローチで3次元CADを有効活用

3次元CADを活用する企業が増えている。株式会社愛工舎製作所は新製品を開発する際、開発チームのメンバーが互いのアイデアを出し合うために3次元 CADをコミュニケーションツールとして利用している。部品の干渉などに気をとられることなく、製品のコンセプトをイメージしながら楽しく設計できるという。そのデータを製造部門に渡せば、組み立て作業手順をアニメーション表示できるので、わざわざ設計者が説明する必要はない。営業担当者も3次元設計データで客先に見せれば、実際の厨房や工場に製品を配置したレイアウトをイメージしてもらうことが可能だという。

※本ページは大塚商会が発行している 「αソリューション」 から転載したものです。

食品加工業務用ミキサーなどの製造・販売を手がけている

導入の狙い

業界標準のCADソフトの利用導入システム

『Autodesk Inventor Series』

導入効果

開発部門の活性化と製造部門・営業部門におけるデータ活用

業務用の食品ミキサーを業界標準のCADで設計

株式会社愛工舎製作所の主力製品は、業務用の食品ミキサー(撹拌機)で、パン屋のように店で食品を作っている業者や食品工場などに向け、製造・販売している。この分野では、国内で約4割のトップシェアを占めているという。「そのほかに、材料を成型するモルダーや、オーブンなども製造・販売しており、食品の加工に必要な機械、全般を手がけています」と、開発設計部でチーフマネージャーを務める太石 行紀氏は語る。

また、同社が手がけるのは食品用の機械だけではなく、他の分野の機械の開発にも積極的だ。「化学系のミキサーなども製造しています。たとえば、紙幣のインクや、ロケットの燃料を混ぜるミキサーなどです。どんなものを作る場合にも、撹拌という作業は必要になりますから、当社のノウハウを生かせるのです。『空気を抜きながら混ぜる』とか、『加熱しながら混ぜる』といったミキサーの需要もあるので、そうした需要に対応する製品も製造しています。ですから、取引先の業種も幅広いですし、さまざまなニーズに応じて製品を作り分ける必要があるのです」と、開発設計部でマネージャーを務める吉岡久雄氏は新製品開発について語る。

新製品の開発や設計にあたっては、CADソフトが欠かせない。同社では90年代末まで、ペンプロッタで図面を描く、フロッピーディスクベースのMS- DOS用CADソフトを使っていたという。「当時使用していたソフトは、データ形式が特殊だったので、外注先とデータのやりとりができませんでした。そこで、将来に渡って長く使える、スタンダードなCADソフトに移行しようと考え、大塚商会が主催する展示会などを見て回ったのです。当時はちょうど3次元 CADソフトが、中小企業でも買える値段になってきていた頃でしたね。そこでオートデスク社の2次元と3次元のCADソフトを、同時に導入することにしました」と、吉岡氏はシステム導入の背景を語る。

「他社の製品では、解析用のソフトまでセットになっていて、1ライセンスが2千万円ほどするものもありました。しかし1ライセンスに2千万円を投資して、使ってみた結果、『失敗だった』となったら大変です。それに比べて、オートデスク社の製品は、2次元CADソフトを導入した場合、差額を支払えば3次元 CADソフトのライセンスも購入でき、解析用のソフトも追加購入することができるなど、段階的に購入できるようになっていたのが魅力でした」と、吉岡氏はシステム選定の理由を語る。

開発設計部 マネージャー 吉岡 久雄氏

開発設計部 チーフマネージャー
太石 行紀氏

「経営者は導入するソフトを選ぶ際、どうしてもコストを気にします。しかし、実際には将来性のあるソフトを選ばなければなりません。それを予測できる人が『このソフトを使いたい』と経営者を説得するべきでしょう」

3次元CADソフトを活用して、新製品開発を垂直立上げ

現在、同社では従来製品の改造には、AutoCADで設計している。しかし、新製品開発のための設計は、すべて3次元CADソフトで行っているそうだ。「当初、3次元CADソフトとしてはMechanical DeskTopを導入しました。まず私が大塚商会のラーニングセンターで操作方法の講習をひと通り受け、学んだ操作方法を社内のスタッフに伝えました。しかし、すぐにAutodesk Inventorが出て、そちらの方が使いやすそうに思ったので移行したのです。Autodesk Inventorは大塚商会のハンズオンセミナーを開発設計部全員で受講し、すぐに実務に入ることが出来ました」と吉岡氏は導入の過程を振り返る。

「若い人にとって、Autodesk Inventorはとっつきやすく、使いやすいようですね。インターン研修で当社に来た学生なども、1週間程度で使えるようになりました」と吉岡氏は語る。Autodesk Inventorの導入は、スムーズに行われたようだ。

同社では新製品を開発する際に、数人でチームを組むそうだ。以前は、設計する製品をいくつかのパートに分け、それぞれ担当を決めて、機械的に設計を行っていたという。「しかし、3次元CADソフトを使えば、各自が持っているアイデアを目に見える形にして出し合うことができます。機械の各部分がどのように関連するのか、といった構造も、わかりやすく示すことができます。つまり、3次元CADソフトはコミュニケーションツールでもあります。そうやって、みんなのアイデアを比較し、最もよいアイデアを出した人がプロジェクトリーダーとなり、他のメンバーの意見も取り入れつつ、開発作業を進めるように、自然と仕事のやり方が変わってきました。昔は、新人は何年間も修行が必要だと言われましたが、このやり方だと入社したての人でも開発に参加することができます。メンバーの意見が生かされるので、やりがいもあるようです」と、吉岡氏は3次元CADソフトの導入効果について語る。

「2次元CADソフトだと、『この部分が、他の部分と干渉しないか』などと心配しながら設計する必要があります。しかし、3次元CADソフトなら、画面上で問題点をすぐに確認できるので、そういう心配は必要なく、自分のアイデアを形にすることに専念できるのです。『この線は裏側になるので、破線で描かないと』といった気づかいも不要です。そのような意味で、3次元CADソフトは、設計者のアイデアを吸い上げる魔法の道具だと言ってもよいでしょう。また、2 次元CADソフトで設計したものは、個々の図面や、部分の設計はよくても、全体を総合的に見るとあまり感心できない場合もありました。しかし3次元CAD ソフトの設計は、製作するものの全体像をイメージしながら設計できるので、そういう問題は生じません。さらに、3次元CADソフトにおいては、不採用となったアイデアは非表示にして、データとして残しておくこともできます。これは設計の道すじ(思考プロセス)をたどることができるという点で非常に重要です」と吉岡氏は語る。同社では、3次元CADソフトを導入し、期待した効果が得られたことに満足しているという。

開発設計部 マネージャー 吉岡 久雄氏

開発設計部 マネージャー
吉岡 久雄氏

「大手企業と同じCADソフトを使っていれば、あとは自分たちのアイデア次第です。機能が豊富でも使いこなせなくては意味がありません。使い込むうちに、どんどんアイデアが出てくるようなソフトを選ぶべきでしょう」

3次元データをさらに活用し、製造部門、外注先、顧客とも共有

しかも、3次元CADソフトが活躍するのは、設計時だけではない。「以前は開発チームが新製品を設計した後、『ここの部品は、こういう順序で、こういうふうに組み立ててください』などと製造部門の人たちに口頭で説明していました。しかし、開発チームはひとつの設計が終わったら、早く次の製品の開発に取りかかりたいわけです。そこで、3次元データを製造部門に渡せば、組み立ての順番などをアニメーション形式で見ることができるので、設計者が説明する必要はありません。さらに、必要な部品のリストも自動的に作成できますし、製品の重量も実際に製造する前に算出できます。製造を外注先に出す場合も、3次元データを渡せば、こちらが意図したとおりの製品を作ってもらえます」と、吉岡氏は3次元CADソフトのデータ活用方法を語る。

「新製品を出荷する際には、取扱説明書を添付しますが、製品が完成してから、取扱説明書を作っていたのでは、間に合いません。しかし、3次元CADソフトで設計すれば、製品を作っている間に、並行して取扱説明書の作成も進めることができます」と、太石氏も3次元データ活用のメリットを語る。

このように、同社では設計時だけでなく製造時においても、3次元CADソフトを活用している。また、顧客への営業時にも3次元CADソフトを活用する場合があるという。同社では、全営業員がAutoCAD LTを操作することができ、営業担当者は顧客先でのプレゼンテーションに利用している。しかし、若い営業担当者の中にはAutoCAD LTではなく、Autodesk Inventorを使いこなす人もいるという。

「当社は、単にミキサーを製造・販売するのではなく、お客様が食品などを加工するためのシステムとして統合提案する姿勢で営業しています。そのため、ミキサーだけでなく、モルダーやオーブンといった機械も含めて、お客様の作業場の全体的なレイアウトを配慮しなければなりません。そうした作業も3次元CAD ソフトを使って行えば、『このオーブンのドアを開けた時に他の機械とぶつからないか』といった問題を確認しながら説明できます。そういった3次元のプレゼンテーションを行うと、お客様も具体的にイメージができるようで、商談がスムーズに運ぶのです。お客様が社内で稟議を出して、上層部の承認を受ける際にも、3次元の画像があると効果的ですね。2次元の図面を見て、理解したつもりになっていたが、実際に出来上がった製品を見たらイメージと違った、というようなトラブルの心配がありません」と、太石氏は3次元CADソフトを営業活動に利用する効果を語る。

「最近ではまず3次元のアイデア図をお客様に見ていただき、『これをください』とご注文をいただくケースも出てきました。その場合は、ご注文をいただいた後に図面を起こす、という手順になり、納期が早くなります。もっと納期が早い場合は、先に実際の製品を納品してから、部品リストを作成するなど、本来とは順番が逆になってしまうこともあるくらいです」と吉岡氏も語る。

3次元CADソフトのAutodesk Inventorを導入し、設計・製造・営業活動に活用している


Autodesk Inventor導入で、アニメーションやデジタルモックアップ作成もスムーズに

今後は基幹業務と連動させ、大手とも対等の立場で勝負する

同社の今後の課題は、CADで設計したデータと、会社の基幹業務ソフトとの連携を実現することだという。「設計データは製品開発の度に蓄積していきます。それを当社の製品リストとしてデータベース化し、生産管理や在庫管理に利用している基幹業務ソフトと連動するようにしたいのです。そのためにはどうしたらいいのか、現在、いろいろ研究しているところです」と太石氏は語る。

「特定のソフトのセミナーはありますが、あるソフトのデータを他のソフトで利用するような業際での活用セミナーは少ないですよね。そういうセミナーを大塚商会さんが企画してくれると、それぞれのソフトの利用者のためにもなり、効果的だと思います。大塚商会さんは、さまざまなメーカーのソフトを扱っているので、それが可能だと思うのです」と吉岡氏は大塚商会ヘの期待を語る。

「以前は高価だったミドルレンジの3次元CADソフトが、現在では、当社のような中小企業でも買える値段になりました。他の会社が3次元CADソフトを使っているのに、当社だけが2次元CADソフトを使っていては勝負になりません。3次元CADソフトを実際に使ってみて、『これを使わずにいたら大変だったろうな』とメリットを実感しています。逆に言えば、当社のような中小企業も3次元CADソフトを活用すれば、大手企業と対等の立場で勝負できる、ということでしょう」と太石氏は語る。同社は今後も3次元CADソフトを活用し、事業を発展させていく考えだ。


株式会社愛工舎製作所のホームページ
http://www.aicohsha.co.jp/

株式会社愛工舎製作所

業種:機械製造業

事業内容:業務用ミキサーなどの製造・販売

従業員:150名


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