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『Autodesk Inventor』で作成した3次元データを製造マニュアルなどに有効活用することで、業務全体の効率化を推進している |
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製品品質の向上と3次元データ全社活用によるモノづくり機能強化 『Autodesk Inventor』、『Autodesk Vault』 量産初期ロットからの製品品質向上と量産移行期間の大幅短縮を実現 |
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ここ数年、私たちを取り巻く医療環境は大きく変化している。先進国では高齢化に伴う疾病率の上昇や生活習慣病の増加による医療費の伸びを抑制することが求められており、そのため、医療の質の向上とともに効率化も重要な課題となっている。さらに、技術革新の波は医療の世界にかつてない変革をもたらし、ITやゲノム解析、ナノテクノロジーなどの新たな技術が、病気の予防や早期発見・早期治療へ展開されている。一方、発展途上国では経済発展に伴い医療レベルが向上し、医療に寄せられる期待がより一層高まっている。そうした中、シスメックス株式会社は、1963年に国産初の血球計数装置の開発に成功して以来、医療業界で長年に亘り信頼を勝ち得てきた。現在では血球計数分野を広げ、機器・試薬・検査情報システムなどを提供する総合サプライヤーとして、同分野で世界トップ10に数えられるグローバル・カンパニーへと発展を遂げた。医療機関では、検査室全体の効率化が求められている。このため、同社では、検査情報システムを中核とした機器や試薬、サービス&サポートを効果的に組み合わせたトータルソリューションを提供することによって、他社の追随を許さない「トータルソリューションプロバイダー」を目指している。また、従来からグローバルに事業を展開し、世界各国に研究開発・生産・販売の拠点を設置し、世界150ヵ国以上に製品をお届けしている。アジアでは中国に検査機器メーカーとして唯一拠点を設置し、「アジアにおけるダイアグノスティックス分野のリーディングカンパニー」としての確固たる基盤を築いている。さらに、ライフサイエンス分野の研究開発にも力を入れており、その成果の一例として、癌のリンパ節転移診断技術を確立した。同社では、このような優れた技術をベースに事業を推進することを目指している。 |
そして今回、同社は、2次元設計から3次元設計へ本格的に移行するため、3次元CADソフト『Autodesk Inventor』を導入した。その導入目的について、研究開発に役立つツールやシステム導入の推進役を果たしている、同社技術管理部 開発情報課技術管理二係長の大山康浩氏は、「3次元CADソフトは価格的にも導入しやすくなり、導入事例も増えてきました。そこで、設計から量産化までの工数削減や設計品質の向上、設計データの有効活用などを図るために3次元CADを導入して、企業競争力をより一層強化しようと考えたのです」と3次元CADの導入目的について語る。
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同社では5年ほど前に社内にワーキンググループを発足し、ミッドレンジの3次元CADソフトの選定を行った。その中から最終的に選ばれたのが『Autodesk Inventor』だった。 その選定理由について、大山氏は、「検査装置のパーツの設計に最も適したツールでした。設計者の思考過程に似たモデリング機能を備えており、操作性も優れています。さらに、複数の設計者によるチーム設計も行えますし、比較的低コストで導入できることも魅力でした」と語る。 実際に『Autodesk Inventor』を導入する際には、操作時の共通ルールの策定や社員教育なども必要になる。そのため同社では、導入コンサルティングから教育・運用保守まで一貫してサポートできる体制を整えている大塚商会をITパートナーに選定した。 「3次元CADは、オペレーションのノウハウを身に付けるまでに時間がかかりますから、導入フェーズのコンサルティングを含めてトータルにサポートしてくれるベンダーさんを選ぼうと最初から考えていました。また、解析ツールなどの周辺ツールやサーバ環境、LAN環境のコンサルティングを異なるベンダーにお願いするよりは、1社でトータルソリューションとして提供してもらう方が効率的ですし、我々としても仕事がしやすくなります。そのため、大塚商会さんを ITパートナーに選定させていただきました」と大山氏は語る。 |
その後、大塚商会のコンサルティングによってファイル名称などの共通ルールを作成し、導入時の社員教育も大塚商会が担当した。「3次元CADをいち早く社内で活用してもらうことが我々のミッションですから、我々が操作方法をすべてマスターして説明するよりも、専門家にアウトソーシングした方がより早く運用できると考えたのです」と大山氏は語る。 こうして同社は、『Autodesk Inventor』を順次導入していった。設計者の口コミによって、マネージャー層などにも「とても理解しやすい」と評判になり、今後の設計の必需品としての認識が高まったという。また、現在は50本導入しているが、おそらく近いうちに100本くらいまで増やす方向で検討している。今では『Autodesk Inventor』は必要不可欠なツールとなっているのだ。
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同社では、『Autodesk Inventor』を導入したことにより、構想段階からリアルな形状を表現できる3次元設計を行うことでプロジェクトメンバー同士のコミュニケーションを円滑化し、設計品質を高めることが可能になった。また、設計品質が高まったことで、試作品評価が効率的に実施できるようになり、3次元ファーストプロジェクトでは、試作回数が大幅に低減した。さらに、3次元モデルは、生産担当者や営業担当者にとっても理解しやすいため、初期段階のデザインレビューでも活発に意見が出るようになったという。とりわけ、3次元設計の導入は生産部門における量産準備期間の短縮に大きく貢献した。 「生産部門は、リードタイムの短縮を常に考えています。新製品の発売時期が遅れると、市場のニーズを逃してしまうことになり、売上に直接影響してくるからです。ところが、2次元設計の図面は、それを設計した人は理解できますが、それ以外のプロジェクトメンバーが理解するまでにものすごく時間がかかるのです。その理解を促すために、設計者はかなりの工数を取られます。その点、3次元設計のモデルは、誰でも直感的に理解できるので、それをもとに短期間で製造用の図面を作成したり、改善要望を出したりすることが可能になり、量産準備期間の大幅な短縮を実現しています」と大山氏は語る。 |
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さらに同社では、生産部門において3次元データを活用した製造マニュアルを作成するなど、『Autodesk Inventor』で作成したひとつの設計データを上流工程から下流工程に至るまでフル活用し、業務全体の大幅な効率化を実現している。 『Autodesk Inventor』で作成した3次元データは、プロトタイプの製作にも役立っています。3次元データをもとにプロトタイプを成型できる装置を導入したことにより、設計者が自らプロトタイプを製作して簡単な性能評価まで行えるようになったからです。以前は、プロトタイプの製作を外注に出していたのでコストもかかりますし、出来上がるまでに1、2週間くらいかかっていました。そうした余分なコストや時間を省くことができるようになったので、設計者には大変喜ばれています」と大山氏は語る。 また同社では、『Autodesk Inventor』の導入に伴い、ハードウェア環境も再整備した。2次元設計を行っていたときは、部門ごとにPCレベルのスペックのサーバを設置し、図面の枚数が増えるとハードディスクの容量を増やして対応していた。しかし、現在は、高速処理と保全性を強化したハイスペックのサーバ1台で3次元データの共有化を実現している。さらに今後は、解析ツールの導入拡大も計画している。 最後に同社研究開発企画本部技術管理部長の仲田嘉信氏は、「今や3次元CADのシステムは、単なる設計部門の1システムではなく、全社における基幹システムとしての役割を担っています。その分、何かトラブルが起こると全社的に悪影響を及ぼすことになります。その意味では、24時間365日ノンストップで運用していかないとならないので、大塚商会さんのサポートに対する期待は大きいです。今後も良きパートナーとして、末永くお付き合いしていただきたいですね」と語った。 |
近々、『Autodesk Inventor』で3次元設計した第一号製品が発売される。そして今後は、すべての製品を3次元設計していく計画である。それによって業務効率を向上し、企業競争力を高めていく考えだ。今回、そのためのインフラ基盤が確立できたことは、大きな意義があるといえるだろう。
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シスメックス株式会社 業種:製造業 事業内容:臨床検査機器、検査用試薬、粒子分析機器ならびに関連ソフトウェアなどの開発・製造・販売・輸出入 1,635名(2005年4月1日現在) グループ全体3,301名(2005年11月末現在) |