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SolidWorks (有)ファインモールド

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3次元CADソフトウェアをプラモデルの設計と金型加工に活用し、開発・製造業務を大幅に効率化

映画『紅の豚』に登場する飛行艇、映画『スター・ウォーズ』に登場する宇宙船など、マニア垂涎のプラモデルを開発・製造している有限会社ファインモールド。「模型が好きなことが根本にある」という同社は、開発したプラモデルの金型を、100%社内で製造するこだわりを見せる。同社は2004年、開発・製造業務の効率化のため、3次元CADソフトウェア『SolidWorks』を導入。設計から金型加工にいたる作業を大幅に効率アップした。(2007年1月取材)

※本ページは大塚商会が発行している 「αソリューション」 から転載したものです。

同社が製作する旧日本軍のプラモデルは定評がある。
写真は九五式戦闘機二型 加藤攻撃戦闘機

導入の狙い

開発・製造業務の効率化

導入システム

3次元CADソフトウェア『SolidWorks』

導入効果

設計データを金型加工データとしても使えるようになり、
設計・製造業務の効率化を実現

作りたいものだけを作るプラモデル業界の職人集団

有限会社ファインモールドは、愛知県豊橋市にあるプラモデルメーカーだ。「模型が好きなことが根本にある」という同社は少数精鋭主義で、従業員数はわずか 6名。しかし、同社が開発・製造・販売しているプラモデルは、マニアによく知られる存在だ。宮崎駿監督のアニメ映画『紅の豚』に登場する飛行艇や、ジョージ・ルーカス監督のSF映画『スター・ウォーズ』に登場する宇宙船などを、72分の1スケールで忠実に再現したプラモデルを開発・製造・販売している。また、旧日本軍の戦闘機や戦車を忠実に再現したプラモデルは、同社の定番商品になっている。

わが国は世界一のプラモデル大国だが、最大手のプラモデルメーカーでも、従業員は300〜400人規模。プラモデルの国内市場規模は600億円前後と、華やかな割には想像以上に小さな市場だ。しかし、それだけにメーカー間の競争は厳しく、そこで同社のようなメーカーが生き残っていくためには、商品に対するこだわりが欠かせない。同社のスタッフは、自らを「オタク」と称する代表取締役の鈴木邦宏氏をはじめ、全員がプラモデルの開発・製造をこよなく愛しており、他社には真似のできない完成度の高い製品、作り手のこだわりが感じられる製品を開発している。

たとえば、同社の定番商品となっている旧日本軍の戦闘機や戦車のプラモデルは、もはや現存していない戦闘機や戦車を忠実に再現するため、防衛省や、かつて戦闘機や戦車の製造に関わった重工業メーカーなどを取材し、できる限り図面などの情報を集めて、細部まで徹底的に再現することをめざしている。

同社が開発・製造した戦闘機や戦車のプラモデルは、マニアだけでなく軍事専門家にも定評があるというから驚きだ。「とにかく自分たちが作りたいものだけを選び、採算は度外視して徹底的に作り込むので、他社には真似のできない、完成度の高いプラモデルを作ることができます。その価値がわかる人には、非常に高く評価されています」と鈴木氏は語る。

もともと他のプラモデルメーカーの協力会社に勤務していた鈴木氏が、同社を創業したのは約20年前。資本金はわずか10万円。6畳間での起業だったという。その後、事業拡大とともにスタッフは6名に増え、開発・製造した商品の評価も高まり、知名度は上がってきたが、あくまで自分たちが作りたいものだけを作るという姿勢を貫くため、鈴木氏は会社の規模を大きくする考えはないという。また、同社の規模は大きくないが、金型製造を100%社内で行っているのも特徴だ。金型製造を外部委託していては、自分たちのイメージ通りの商品を作ることができないためだ。

代表取締役 鈴木 邦宏氏

代表取締役 鈴木 邦宏氏

「最初に導入した3次元CADソフトウェアは、使いにくくて設計スタッフに不評でした。最初から大塚商会さんに相談して、『SolidWorks』を選んでおけば、無駄な投資をしなくて済んだかもしれません。今後も大塚商会さんの提案に期待しています」

3次元CADソフトウェア『SolidWorks』を導入

3次元 CADが当たり前になった現在、2次元の図面から仕上がりをイメージできないエンジニアが増えているという。しかし、同社の製品開発は、基本的に2次元CADによる設計をベースにしている。収集したさまざまな資料をもとに、精密な2次元の三面図を起こし、次に3次元CADで立体図面を製作する。最初から3次元CADで設計すると、細部が疎かになってしまうからだという。こうした設計へのこだわりも、同社ならではのものと言える。しかし、同社は3次元CADの導入に消極的だったわけではない。むしろ、早くから3次元CADに注目し、導入してきたという。

同社が最初に3次元 CADソフトウェアを導入したのは2000年。金型を100%社内で製造する同社にとって、3次元の設計データを、そのまま金型加工データとして利用できるため、メリットが大きいと判断して導入した。しかし、現場の設計スタッフからは不満の声が上がったという。「最初に導入したソフトウェアは、CAD(設計)よりもCAM(金型加工)に重点を置いたものだったので、設計作業においては使いにくかったのです」と、技術班 技術主任の谷本 浩一氏は語る。

そこで、同社は3次元CADソフトウェアのリプレースを検討し、CADソフトウェアの納入実績が豊富な大塚商会に相談した。大塚商会は同社の要望を聞いたうえで、世界最大のシェアを持つ3次元CADソフトウェア『SolidWorks』を提案した。

『SolidWorks』は、Windowsベースの3次元CADソフトウェアで、操作方法も他のWindowsアプリケーションと同様、比較的わかりやすい。2次元データから3次元データを作成するときも、感覚的な作業で比較的容易に行うことができるため、2次元 CADによる設計を基本としている同社にとっては、最適なソフトウェアだった。

「以前は2次元CADで設計した後、木型を作って、立体形状を確認していました。しかし『SolidWorks』なら、2次元データを3次元データに変換するだけで、すぐに立体形状を確認できるので便利です。また、3次元データを、そのまま金型加工データとして利用できる点も、大きな魅力です」と鈴木氏は語る。

設計スタッフとして、実際に『SolidWorks』を操作する谷本氏は、使いやすさを評価する。「大塚商会さんにご提案いただく前から、『SolidWorks』の評判のよさは知っていました。また、実際に導入して使ってみると、確かに使いやすいものでした。もちろん、最初は操作方法でわからないところもあったので、大塚商会さんに、講習会を開催していただきました。おかげで、操作方法を覚えるのに、それほど時間はかかりませんでした」と谷本氏は語る。どうやら導入はスムーズに運んだようだ。

技術班 技術主任 谷本 浩一氏

技術班 技術主任 谷本 浩一氏

「大塚商会さんに講習会を開いていただき、操作方法はすぐに覚えられましたが、マニュアルに書かれている『SolidWorks』特有のカタカナ用語に少し戸惑いました。初心者にも理解しやすい用語を使ってもらえると、もっとありがたいですね」

設計と金型加工が連動し、開発・製造業務が効率アップ

『SolidWorks』は、少数精鋭で設計から金型まで何でもこなすスタッフにとって、使いやすい3次元CADソフトウェアだった。『SolidWorks』の導入により、設計から金型加工まで一貫した業務の流れを構築することができ、業務の効率アップにつながったのだ。これは同社にとって大きな業務改革だった。

また、『SolidWorks』の使いやすさは、以前使用していた3次元CADソフトウェアとは比較にならず、設計業務もはるかにやりやすくなったという。実際の図面から忠実に再現することを心がける同社だが、中には実際の図面が手に入らない場合もある。そのような場合には、写真などをもとに、『SolidWorks』で3次元のモデルを起こしていくのだが、その際に、直観的に操作できる『SolidWorks』はとても使いやすいという。「まるでスケッチでも描くかのように、マウスで線を引くだけです。最後に寸法を決定すれば、ラフな設計が完成してしまいます。この使いやすさは、これまで使用していたCADソフトウェアとは比べものにならないですね」と谷本氏は語る。

さらに、『SolidWorks』で製作した3次元データは、金型加工以外にも利用することができる。たとえば、そのひとつがプラモデルの組み立て説明書だ。従来は組み立て説明書のために、新たに図を描いていたというが、『SolidWorks』なら、設計用の図面から作製した3次元の画像データを、そのまま組み立て説明書に利用できる。

今回導入した『SolidWorks』は、スタッフにとって使いやすく、さまざまな業務の効率アップにつながっている。期待した導入効果は得られたと言ってよいだろう。「制作期間も短縮できていますね。以前と比べ、確かに3次元 CADは設計に時間がかかります。ですが、金型加工は半分ですむようになりました。トータルで考えれば3分の2ぐらいに短縮しています。金型まで考えることで3次元CADの効果がわかるのです」と鈴木氏は語る。

同社は金型加工を外部委託せず100%社内で行っているのも特徴のひとつだ

『SolidWorks』を使いこなし、さらに高度な模型作りに挑む

『SolidWorks』の導入成果については概ね満足している同社だが、今後は『SolidWorks』をさらに使い込んで、業務改革を推進していきたい、と姿勢はあくまで前向きだ。「今回『SolidWorks』を導入したことにより、商品の完成度が上がったことが、なによりうれしいですね。パーツの精度なども格段に向上しました。また、設計と金型加工が連動するようになったことで、従来なら絶対不可能だった加工方法も可能になりました。今後はさらに機能を使いこなして高品質・高精度化を進め、今までにない『当社だけが作れる』模型を世に出したいと思います。そのためにも、大塚商会さんには継続的な情報提供とサポートをお願いしたいですね」と鈴木氏は語る。

九五式戦闘機の『SolidWorks』画面

有限会社ファインモールドのホームページ
http://finemolds.co.jp/

今回、『SolidWorks』を導入することにより、開発・製造業務の大幅な効率アップを実現した同社だが、今後も『SolidWorks』を有効活用して、業務改革を推進していく考えだという。大塚商会への期待もますます大きくなるだろう。

映画『スター・ウォーズ』の宇宙船を忠実に再現した模型を手にする鈴木氏
© 2007 Lucasfilm Ltd. & TM. All rights reserved. Used under authorization.

3次元CADソフトウェアを導入しプラモデルの開発業務を効率化した有限会社ファインモールド

有限会社ファインモールド

業種:製造

業務内容:プラモデルの開発・製造・販売

従業員数:6名

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