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ネジ一本のデザインにも高いデザイン性が求められるラジコンヘリ |
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2次元CADを越える表現力への期待と設計業務の効率化を図る 3次元CAD『SolidWorks』 2次元CADでは限界を感じていた複雑な形状の設計や取扱説明書の作成作業の効率化が実現 |
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1987年に設立された田屋エンジニアリング株式会社は、世界的にも超一流の技術と経験、実績を誇るラジコンヘリコプターの設計・開発・販売会社だ。本社を横浜市青葉区に構える同社は、実は設立当初はラジコンヘリコプター等の設計が目的ではなかった。 代表取締役社長の田屋 惠唯は、「どちらかというと、産業機械や産業用ヘリなどの開発を進めていきたかった」と語る。しかし、田屋氏の経歴そのものが、ラジコンヘリコプターの世界へと自身を引き込んでいった感がある。子供の頃からラジコンが好きだったという田屋氏は「初めてラジコンヘリコプターに出会ったのは社会に出て2〜3年経った頃。今から30年程前ですね。当時、特装車と言われる車の設計・開発を手掛けていて、ラジコンはあくまでも趣味の範囲でした」と語る。 しかし、操作が難しいラジコンヘリにどっぷりとはまってしまい、それが高じてついに1985年第一回ラジコンヘリコプター世界大会「F3C世界選手権」に自作のラジコンヘリで出場し、優勝を果たしたのである。 |
会社設立は、世界選手権優勝から2年後のことである。当時、ラジコンヘリは一機40万〜50万円というとても高価な物で、その操作に関しても初心者が扱えるような簡単なものではなかった。しかし、同社が最初に開発したラジコンヘリのコンセプトは、「手軽で安くて、よく飛ぶヘリ」だった。田屋氏は「初めての人でも飛ばせるようなラジコンヘリを作りたかった。そこで、価格も10分の1に抑え、4万円程で購入ができて、小さくて落ちても壊れにくいヘリを作りました」と語る。ラジコンがブームの時期を迎えていたこともあり、このラジコンヘリコプターはヒット商品になった。そのブームでラジコン愛好者の裾野が拡大し、市場も一気に膨らみ、ヒット商品を生みだした同社はラジコンヘリコプター設計・開発会社としての道を歩むこととなったのである。
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ラジコンヘリコプターの飛行高度は約150m 、速度は競技用で時速200km以上にも達するという。飛ぶ姿は本物となんら変わらない。当然、その設計には空気力学や振動力学といった高度な知識が必要だ。田屋氏も「飛ぶという原理においては、たとえラジコンであろうとも本物と変わりはありません。選手権優勝当時は、ちょうど産業用ヘリコプターの需要が大きくなっていた時期で、あるメーカーから本物のヘリを設計しないかという誘いがあり、そこで2年間ヘリの研究・開発をさせてもらっていたのですが、その経験が今も非常に役立っていますね」と語るとおり、ラジコンヘリコプターの設計には、本物のヘリコプターなどの専門的な知識が不可欠だ。 しかし、田屋氏は「専門的な知識ももちろん必要ですが、それだけではダメですね。売れるラジコンヘリを作るためには、デザインセンスも必要なのです。しかし、この2つを兼ね備えた人材がなかなか見つからない」と語る。 宇宙航空研究開発機構(JAXA)から、開発支援の要請も受けたことがあるという同社で、無人機の開発など模型以外のプロジェクトも数多く抱えながら、田屋氏は模型の設計も一人で行わざるを得ない状況が続いていた。「手書きの図面ならば、一本の線でも濃淡をつけることで深みが表せるから好きなんです」と語る田屋氏だが、仕事の効率化を図る必要があり、会社設立1年後には、すでに2次元CADを導入し利用を始めている。 |
ラジコンへリは、ネジ一本でも最適なものが求められる。たとえネジ一本であっても、そのヘリのデザインに一番フィットする形状を求められる世界なのだ。そのため、ラジコンヘリコプターの設計には、工業デザイナーと同等のデザインセンスが強く求められる。しかし、デザイン性が強いラジコンヘリコプターの設計図を、2次元だけで理解しやすく作ることは難しい。田屋氏も「それまでは、手書きで部品を書きまくり、その中からこれは格好いいなと思った物をピックアップし、2次元CADで仕上げるという方法を取っていました。しかし、形状が複雑になると2次元CADでは表現しきれなくなり、図面の枚数ばかりが増えて、製造現場に正確な形状を伝えることが難しいと感じるようになりました。そこで、3次元CADの導入を決定したのです」と語る。
「amigo」は30クラスのラジコンヘリで、ヒット商品となっている |
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以前から3次元CADの必要性を感じていた田屋氏は、ハイエンド3次元CAD『Pro/ENGINEER』の導入を考えていた時期もあったという。「当時は『Pro/ENGINEER』が主流でしたし、うちでも導入しようと思っていたのですが、サポート面に不安があることやプロッタ出力をCADベンダーに依頼しただけで数百万かかるということが分かり、購入直前に思い留まりました」と田屋氏は語る。3次元CADを導入するか、どうするかを悩む田屋氏にアドバイスしたのが、大塚商会だった。その際に、大塚商会が田屋氏に提供したのは、『Solid Edge』の無料体験版だったという。「その体験版でローターブレードの回転を測るセンサーを設計してみたところ、短期間で完成できた上、出来栄えがいいとクライアントからも評価されました。その時、このソフトウェアを導入しようと思ったのですが、その後、『SolidWorks』の方が、さらに使い勝手も良く、実績もあり、サポート面でも申し分ないと知り、『SolidWorks』導入を決定しました」と導入までの経緯を語った。
『SolidWorks』の使用で短期間での制作が可能となった |
『SolidWorks』の導入後、同社は台湾のあるメーカーから仕事を依頼されている。「1997年頃、当社でもちょうど海外進出を考えていた時期でもあったので、喜んでお受けしました。『SolidWorks』で作成した設計データを、STLファイルで台湾のメーカーに送るという形でデータをやりとりできたお陰で、モック完成までわずか1週間という短期間で仕事を終えることができました。当初は言葉の問題などもあり、大変な仕事になるかなとも思っていたのですが、3次元CADの表現力の高さが、製造現場に言葉以上のものを伝えてくれました。お陰で、短期間でいい仕事ができました」と田屋氏も『SolidWorks』の表現力の高さに驚いたと語る。ちなみに台湾のこのメーカーは、同社との付き合いをきっかけに業績を伸ばし、今では上場企業にまで成長したという。現在では同社と同じく『SolidWorks』を導入している。
会社設立初期からCADを導入している |
ラジコンヘリは「F3C世界選手権」という大会がある 設立当初から大塚商会とは付き合いがあったという同社。17年の長きにわたる付き合いだけに「思い出すといろいろありますね。以前、2次元CADで『MICROCADAM』を導入していた時期があったのですが、その頃トラブルの際、サポートする担当者によって回答が違い、戸惑った経験もありました。しかし、今ではそういうこともなく、長いお付き合いの中で信頼できる関係になれたと思っています。また、『SolidWorks』導入後に、ひとつの仕事が終盤に入り、販売計画も見えてきて、取扱説明書の納期を心配し始める頃になると、途端にPCが動かなくなるというトラブルが何回かありました。こうしたトラブルも大塚商会さんのサポートのお陰で、なんとか乗り越えてくることができましたし、非常に感謝しています」と田屋氏は語る。 |
現在同社では、解析作業については『SolidWorks』に標準搭載されている『COSMOSXpress』でパーツの線形解析などを行っている。「本当はアセンブリの解析まで行いたいのですが、まだまだ高価で手が出ません。ラジコンヘリは、時代とともに永遠に進化し続けるもの。今後は素材に注目し、素材の要素を含めたさまざまな解析も行っていきたい」と田屋氏は語る。設立当初から同社のITパートナーだった大塚商会のサポート力に、同社は今後も大きな期待を寄せている。
3DCADの利用で頭の中にあるアイデアをダイレクトに表現できる |
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田屋エンジニアリング株式会社 業種:設計・開発
従業員数:8名 導入アプリケーション:3次元CAD『SolidWorks』 |
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