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― 丸山製作所の業態について教えてください。 丸山製作所は、ポンプ技術に強みを持つ、113年の歴史を持つ農業機械メーカーです。防除用機械を中心とし、小型ポンプから大型の乗用タイプまで、常に業界に先駆ける新製品を開発してきました。最近では3連式と同サイズの「5連式動力噴霧機」を開発、主力製品である自走式防除機の小型化を実現するなど、高い製品力で業界トップシェアを保っています。 また、工業用ポンプの分野では海外にも進出しています。米国における洗車などに使われる高圧洗浄機の業界では、MARUYAMAの名前は広く知られています。300種類以上ある丸山製作所のほとんどの製品の設計と製造は、ここ千葉工場で行っています。 |
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― 丸山製作所はSolidWorks製品をどのように活用していますか。
丸山製作所千葉工場では、3次元設計ツールSolidWorksを農機の設計に活用しているほか、解析ツールCOSMOSWorks、COSMOSMotion、COSMOS Mを使用しています。また、ファイル管理ツールPDMWorksを他のPDMツールと連携させ、設計・製造業務の効率化を行っています。これについては後ほど詳しくお話します。
― では、これから丸山製作所がSolidWorks製品をどのように活用されているかを伺っていきたいと思います。その前に、防除機とは、設計にどのような特徴があるのか簡単に教えてください。
病害虫、雑草管理を目的とする防除機はリリース時期が決まっている季節商品です。販売は春先から夏頃が一番忙しく、製造は3月から5月ぐらいまでが繁忙期です。設計は年間を通して行います。少量生産ではありますが、受注生産ではなくすべて量産体制で行い、毎年新製品を発売しています。開発期間は長いもので2年ほどかかります。
2次元設計も行っていますが、新規開発の製品に関しては100%、SolidWorksによる3次元設計です。最初にSolidWorksを導入したのは96年で、まず3台を導入、2002年に12台に増やし、現在は24ライセンスを30名の設計者で活用しています。
車輪がついている乗用型は、車両の形はしていますが、自動車と比べると設計要素は少ないものです。3次元化してからは、上部と下部、前面と背面というように分けて2〜3人のチームによる「チーム設計」を行うようになりました。
― 丸山製作所では、2種類のPDMツールを活用し、設計から製造ラインへのデータ連係を行っていると伺いました。導入までの経緯をお聞かせください。
PDM導入以前は、丸山製作所では3次元データ(SolidWorks)のファイル管理のルールが確立されていませんでした。設計者は作ったものをそれぞれファイルサーバーに保管するだけで、仕掛かりのものと正式のものすら選り分けできていなかったり、どこにどんなファイルがあるかわからず同じものを何度も設計したりなどの無駄が生じていました。導入のきっかけは、「チーム設計」が開始され、複数でファイルを共有するため管理の重要性が増してきたことでした。
まず、2003年に国内大手ベンダーのPDMシステム(以下、システムA)を、同時にPDMWorksを導入、SolidWorks、PDMWorks、システムA,の3つが連携できるようにシステムAのカスタマイズを行いました。まずSolidWorksで設計したものを一度PDMWorksに保存、同時にシステムAにも保存できるようにしました。
― PDMは生産管理システムと連携しているのですか。
いいえ、丸山製作所ではオープン系の生産管理システムはなく、ホストコンピュータで情報管理を行っています。具体的には以下のように行います。

この仕組みによって、設計から製造への流れが効率化することができました。
― 丸山製作所では解析ツールも数種類導入されています。活用状況について詳しくお聞かせください。
丸山製作所では、COSMOSWorksの導入当初は、毎回必ず解析を行っていたわけではなく何か問題が起きた時に行うのみでした。しかしCOSMOSWorksが手軽に解析できるツールと認識されるようになり、現在は設計時にCOSMOSWorksで強度計算を必ず行うように徹底しています。これにより、試作の回数が減り、全体の開発期間を短縮することに成功しました。
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現在はCOSMOSWorks3本をネットワークライセンスで利用しているほか、COSMOSMotion、COSMOS M、流体解析のソフトBを使っています。ソフトBはSolidWorks製品ではありませんが、SolidWorks製品はファイル変換が容易なので、同メーカーの製品でなくてもストレスなく使えます。 丸山製作所では今後もこういった解析ツールをさらに活用し、限界設計にも取り組み、仕入れコスト削減に役立てていきたいと思っています。 また、解析ツールではありませんが、1年前からはRP(Rapid Prototyping)装置を使って試作を行っています。SolidWorksのモデルを使ってモックアップが簡単に作成できて、外観を見たり、強度を見たりと重宝しています。これまでは試作を外注にお願いすると1〜2週間、費用も10〜20万円ほどかかりましたが、これを社内で一晩でできるのは画期的なことです。 このように、他社製品、他ツールとの連携がよくできる汎用性の高さがSolidWorksの最大の良さの一つだと思います。 |
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― これまでSolidWorks製品の活用について伺ってきました。最後に3次元設計ツールSolidWorksの導入効果をお聞かせください。
丸山製作所が製品設計ツールとしてSolidWorksを活用しはじめて、もう10年以上になります。これまでの導入効果をまとめると、以下4点になります。
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導入効果1:「デザインを確認しながら開発を進められる」 チーム設計を行う丸山製作所では、SolidWorksのデザインレビューを頻繁に活用し、複数の人間がモデルを確認しがら設計を進めています。 導入効果2:「技術文書作成にかかる工数を削減」 丸山製作所の製品は、アームが開くなど動きのあるものが多く、これまでは取扱説明書等にはイラストを書き起こさなければなりませんでした。しかし動きがよくわかるSolidWorksの立体図面で簡単に代用できるようになったため、文書作成の工数が削減しました。 導入効果3:「材料コストの積算に活用できる」 製品の質量を図面に自動的に入るように設定し、重量が簡単に測定できるようになったため、仕入れコストを計算できるようになりました。 |
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導入効果4:「部品の発注ミスが削減」
2次元図面では、構成変更が起こると記入漏れが起き、部品の発注ミスや発注遅れ、納期遅れが生じることもありましたが、SolidWorksでは部品構成リストが自動で作られるため、そういったミスが減りました。
― SolidWorks製品へ何かご要望もあればお願いします。
バージョンが上がり最新技術を活用できるのは、技術者個人としては興味関心があるところですが、あまり頻繁にバージョンが上がると実務面でついていけない部分も生じます。バージョンアップのペースはもっとスローでもいいのではと一担当者の立場としては思います。
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― SolidWorks製品のベンダーとしての、大塚商会への評価をお願いします。 丸山製作所では、大塚商会のサポートサービス「たよれーる」を活用しています。導入初期の頃には、曲面の出し方、アセンブリ、チームで設計を行う際の方法などを丁寧に教えてもらいました。 また、新製品のサポートだけでなく、長く使っていなかったCOSMOS Mを活用しようと思ったときには、工場まで来てもらって使えるようになるまで教えていただきました。このような「かゆいところに手が届く」大塚のサポートには感謝しています。 ― 大塚商会へご要望があればお聞かせください。 丸山製作所では現在、出図、手配業務のほとんどがまだ紙ベースで行われています。今後はこの電子化に着手していかなければなりません。長いおつきあいの大塚商会は、丸山製作所の環境についてよく理解してくれていますので、それを踏まえた上で、他社の成功事例なども紹介していただきながら、よい提案をしていただきたいと思います。 |
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― SolidWorks社、および大塚商会へ、今後の期待があればお願いします。
丸山製作所では、今後も最先端の農業機械の開発を通し、日本の農業の発展に少しでも貢献していきたいと考えています。SolidWorks社、そして大塚商会には、より良い製品の供給と手厚いサポートで、その応援をしていただければ幸いです。今後ともどうぞよろしくお願いします。
お忙しい中、ありがとうございました。
※ 丸山製作所のWebサイト
※ 取材日時 2008年6月
※ 事例制作 カスタマワイズ