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医療機器開発でのCAE活用事例

もし概念設計段階で医療機器の挙動・安全性・耐久性がシミュレーションできたら…

近年、高度医療社会を支える先進的医療機器開発においてシミュレーションの活用が活発に行われています。一般的な機械設計でのCAEの利用目的は品質向上、安全性追求、軽量小型化、短納期化対策などになりますが医療分野においては生命に関わることもあり、この中で特に安全性、耐久性が重要視されます。一言でシミュレーションと言ってもさまざまな種類がありインプラントの強度解析、血液などの流体解析、レントゲンの読影では光学解析なども利用されています。

また同じ解析の種類であっても、設計者が電卓代わりにあたりをつける「Design CAE」や、ある程度熟練した設計技術者、解析専任者が時間をかけて高精度な解析を行う「Power CAE」など利用用途によって選択するツールも変わってきます。本稿では医療機器における強度、流体解析を中心に設計者向けから専任者向けまでいくつかの活用事例をご紹介します。

医療機器開発でのCAE活用イメージ図

医療機器単体での活用例(Design CAE)

前述のDesign CAEは1990年代中盤から各解析メーカーがリリースを開始し、2000年あたりから導入数は急激な伸びを見せています。Design CAEはその響きから、「簡単だけど精度は悪い」というイメージを持たれがちですが、強度解析では弾性範囲で変形量が小さく一定の荷重がかかり続けるような問題であれば精度のよい結果を得ることができます。今回はDesign CAEの中でも操作性、コストメリットの良さから医療業界でも導入実績の高い「SolidWorks Flow Simulation」による導入事例をご紹介します。

SolidWorks Flow Simulation 製品情報

酸素吸入器解析例

Southmedic社では酸素吸入装置の開発においてシミュレーションを活用し人間工学的見地からも優れ、かつ人体への影響も考慮された酸素供給ヘッドセットをリリースしました。この製品は世界初、世界最小の製品であり酸素の流れを可視化することはオープンタイプの酸素吸入器の効果をエンドユーザと共有する上で、大変有効な手段となりました。同社では3次元CAD上で流体解析を行える「SolidWorks Flow Simulation」によって、設計者が流体解析を行い結果をすぐさま設計にフィードバックすることができました。

酸素吸入器解析例

酸素吸入器解析例

酸素吸入器は速度が均一で、一か所に偏りがないものが最適となります。そのため吸入器の中心にキノコ型の突起を取り付けています。この突起がある場合とない場合の比較また突起の最適形状をシミュレーションでトライ&エラーすることにより、医療機器に求められる「効率」と「効果」を見事に実現されました。「可視化」と「最適化」を設計上流で実現することにより、高品質で低コストなものを短納期で開発することが可能となります。

突起の最適形状をシミュレーション

突起の最適形状をシミュレーション

人体組織も考慮した医療機器のシミュレーション活用例(Power CAE)

医療機器製品は人体組織内外で利用されるので、より精度のよい解析を行うためには人体組織をもモデル化することも必要になります。またステント、カテーテルなどの製品は変形量も大きくこのような現象ではPower CAEを利用することにより精度のよい予測を立てることが可能です。ここでは人体組織も考慮した医療機器でのシミュレーションで豊富な導入実績を持つ「Abaqus」の活用事例をご紹介します。

Abaqus 製品情報

ステント解析例

近年急速にマーケットが拡大しているステントの例を取りますと、素材はニチノールなどの形状記憶の異方性超弾性材料が利用されており、使用時には動脈に挿入され血管を拡げてフィットするような挙動をします。また、体の屈伸などにより、ステントの折れ曲がりに対する耐久性などの検証も必要となります。

これを解析するには、形状記憶や、血管モデルを再現する豊富な材料モデル、血管とステントの接触状態を自動に検知する機能、大変形と疲労解析など複雑な解析モデルを考慮する必要があります。Abaqusにはこれらを解析モデル化するための豊富な機能がそろっています。また血流による血管形状の変化など、流体と強度を連成させた解析も可能です。

ステント解析例

ステント解析例

ステント解析例

ステント解析例

カテーテル解析例

患部まで、血管内を時には1m以上挿入されるカテーテルの挙動を正確にシミュレーションすることはCAEとしては難しい問題となります。当然、血管を傷つけるような動きはできないため、設計段階での綿密なシミュレーションが必要となります。Abaqusでは静的な問題に強い陰解法と衝撃問題に強い陽解法と呼ばれる解法があり、それらを使い分けたり、連動させたりすることにより、物理現象に則したモデリング、解析が可能になります。また、最新の破壊解析手法「XFEM」も搭載されているので、機器の耐久性、亀裂伸展などを予測することも可能です。

カテーテル解析例

カテーテル解析例

その他活用例

この他のAbaqusの医療解析例としては補聴器のハウリング、ペースメーカーのリード固定、マスクや耳栓の装着性、白内障治療のための人工レンズ挿入、人工関節の耐久性、床ずれ軽減、注射器のシーリング解析などがあります。医療器具の開発には治験を含めた認定までの期間が長期に亘り、開発期間をいかに短くするかが課題となっています。Abaqusはそのようなニーズに適したシミュレーションツールといえるでしょう。

床ずれ解析例

床ずれ解析例

まとめ

医療機器に関する試験・認証にまつわる規格は国・地域などによって非常に多数です。そのための試験と認証作業は膨大であり、それが迅速な市場参入を阻んでいます。いかにスピーディーに法規制をクリアしていくかが差別化のポイントとなります。臨床試験を実施する前に製品の安全性や規格に見合う製品寿命を予測することができれば、大きな強みを持つことにつながります。

大塚商会ではDesign CAEからPower CAEまで豊富な製品群の中からお客様に最適なツール、活用方法をご提案いたします。ぜひご相談ください。

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