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第1回 XVLの誕生
ラティス・テクノロジー株式会社 鳥谷 浩志
グローバルな競争環境の中、製造業ではPLM(3DCAD/PDM)の導入による設計品質向上とコスト削減に取り組んでいる。しか
し、高コストをかけて作成した3次元CADデータは、全IT産業の中で10%以下といわれるCAD分野で利用されているにすぎない
(図1)。XVL (eXtensible Virtual world description Language)は設計環境の3Dデータを企業全体で、活用することを目的に
開発された(図1)。3Dデータを利用したコミュニケーションや情報統合は、企業プロセス全体を効率化する。スキルの異なる
多様な社員、国境を越えた関連企業の社員、一般消費者を巻き込んだモノづくりのプロセスでは、分かりやすいビジュアルコミュニケーションが必須になるからである。
図1 企業プロセスにおける3D情報流通のボトルネック
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2000年初頭、軽量3DフォーマットXVLが日本のベンチャー企業であるラティス社より誕生した。ここで目標としたのは、以
下の3点である。
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(1)
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3Dデータを1/100以下に軽量に表現できること。桁違いの軽量化は仕事の方法を根本から変えることができる。データの転送時間を1/100以下にできるからである。
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(2)
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あらゆる3Dデータを手軽にXVLに変換できること。3Dデータ作成のコストは高い。高価な3Dデータを自動変換する仕組みが必須である。
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(3)
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3Dデータをインターネット環境に親和性のあるものすること。ネット環境の中に3Dデータを取り込むというのは、当然の考えである。
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CADデータ量を軽量化し、製品情報とその構成情報を統合し、ネット上で扱いやすいXML(eXtensible Markup Language)
表現にすることで、あらゆる3Dデータがコミュニケーションの媒体として利用できるようになった。桁違いに軽量表現が可能
なXVLは、部門間・企業間の壁を楽に越えることができる。
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また、CADやCGなどの多様な3Dデータから自動生成する技術を
ラティス社が広く供与したので、XVLは現存するほとんどの3D CAD/CGシステムから生成することが可能になった。
XVLを利用すれば、安価に3Dデータを生成することができるので、図2に示すように幅広い範囲で3Dデータ活用が可能だ。
さらに、XVLの情報統合機能により、3Dを介した情報の統合を実現することが可能になる。統合された情報は、バラバラのデ
ータを判断の材料となる知識にまで高めることが可能である。3Dデータを共有したデザインレビュー、3Dデータ付部品表、
メールとXVLによる手軽な協調設計、3D組み立て手順書など設計製造プロセス全体で3Dデータを手軽に活用することが可能
になった。誰もがどこでも手軽に3Dが扱えるという意味で、我々はこのことを”カジュアル3D”と呼んだ。XVLの誕生から5年
たった現在、製造業では3次元CADが普及し、設計された3Dデータの蓄積も進んだ。XVLが開拓した”カジュアル3D”の考え方は、
3Dデータの多重活用という形で多くの企業に受け入れられ、いまや製造業の競争力の源泉のひとつとなっている。
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図2 XVLによる3D情報流通と3Dデータの多重活用3D部品調達
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