Renault社、ESIグループとの戦略的提携に合意

2013年 5月20日

2013年5月17日 フランス パリ ─── 製造業向け仮想プロトタイピングのソリューションプロバイダ大手であるESIグループが、Renault社との戦略的提携の枠組み合意に至ったと発表した。

今回の戦略提携合意の目的はRenault社の新しい経営戦略 'Renault 2016 – Drive the Change' 誰もが永続的に車と生活できる社会創りを支援するためで、従来よりも二酸化炭素排出量を抑えつつ、低コストで品質の高い自動車の製造を実現するために早急な改革が必要だとしている。

ESグループIの支援を受け、Renault社は仮想プロトタイピング解析を導入。それにより、従来のCAE解析では必須だった物理プロトタイプと意思決定ツールの必要性がなくなり、高付加価値をつけた改革加速の可能性を高めた。同社は1990年代前半からESIグループのソリューションを使用しており、実際の乗用車を使うテストの前に、正確な動作確認や想定されるシミュレーションの仮想テストを行っている。

2011年にはESIグループとライセンス契約合意の際、Renault社はESIグループのVirtual Performance Solution (VPS)の使用を開始した。VPSの利用によって、プロジェクトチームは製造工程や原材料特性が、完成品の動作に与える影響を予測でき、その結果コストと時間の削減に成功、確かな質の製品を造り出せるようになった。

過去何年にもわたるRenault社とESIグループの共同作業は時に、Virtual Seat Solutionの様な乗用車座席に仮想プロトタイピング解析を行う新しい製品を生み出している。これにより最適化されたシートデザインが可能になった。

ESIグループのCEO、Alain de Rouvray氏は『我々ESIはRenault社の掲げる目標を超えて、大きな改革を起こせるソリューション提供を目指しています。コスト削減、パフォーマンス改善、作業時間の短縮、そして最も重要な改革目標の達成に向けた支援を行うことにより、ESIグループの価値を証明することができるでしょう。』と断言した。

Renault社技術課長Jean Loup HUET氏は『弊社は戦略的パートナーであるESIグループの仮想プロトタイピング解析の導入によって、技術強化できたことに満足しています。彼らと戦略提携を締結することにより、弊社も新技術の需要を先読みし、競争の激しい世界の自動車市場に積極的に改革を起こせるでしょう。』と語った。