Siemens PLM Software社が中小企業向け寸法品質管理ソリューションのDPV Liteをリリース

2013年 6月 3日

2013年5月29日 ドイツ バイエルン州 ニュルンベルク―― Siemens PLM Software社は製造業に関わる中小企業向けに、寸法品質管理ソリューションDPV Lite(Dimensional Planning and Validation Lite)をリリースした。DPV Liteの元となったDPVは、世界的に広く利用されている同社のTecnomatix製品ポートフォリオに含まれるソフトウェアで、品質目標に直接影響する設計・製造情報へ迅速なアクセスを可能とする。

DPV Liteのリリースについて、ARC Advisory Group PLMリサーチディレクターのDick Slansky氏は、『Technomatix DPVのリリースによってSiemens社は製品設計、製造プロセス設計及び工場のフロア計画システム相互におけるインターフェースを確立しました。このことは直接的な製品品質や信頼性の向上、及び製造プロセスの改良という結果を生み出し、様々な産業界において大きな利益につながっている』と語っている。

今日の世界市場において、製造業はますます複雑さを増す製品群を扱うと同時に、品質向上とコスト削減への圧力に絶えず晒されている。品質目標を継続的に達成し、問題が発生した際には素早く対応するために必要となる能力をもつことは、多国籍大企業だけでなく中小企業にとっても等しく重要な問題となっている。DPV Liteはこのような要求に対して、ユーザ企業の品質ナレッジ情報を企業の製品開発及び製造プロセスにおけるメインストリームへ直接接続し、統合することを可能ならしめることによって設計と製造との間に存在するギャップを埋めることを可能とするソフトウェアソリューションである。

DPV Liteは、設計と製造プロセスに関連付けられている品質計測情報の理解に基づく迅速な根本原因の判定を可能とすることにより、製造現場の生産性やワランティコストへの影響を軽減できるだけでなく、廃材や手戻りの削減によってCOQを削減することも可能となる他、製造業における品質に関わる問題を効率的かつ素早く特定することで高い初期品質の実現を支援することができる。

Siemens PLM Software社ヴァイスプレジデントのAl Hufstetler氏は、『他企業との競争に晒されながら顧客の要求を満たすための努力を重ねる中で、製造業に関わる企業は継続的なコストの削減と品質改善を行っています。例えば自動車製造の大手であれば競争力を保つために毎年3~4%もの品質改善を継続して求められていますが、これは関連するサプライヤーコミュニティ全体で協力して製造プロセス改善を行って初めて可能となるものです。DPV Liteはこのような製造プロセス改善要求に応えるべく、中小サプライヤーが製造中から製造後の検査時まで、厳格な品質基準に適合しているかどうかの確認を可能とするものです』と語った。