Autodesk社が「AutoCAD 2016」を正式リリース
2015年 3月30日
2015年3月24日 アメリカ カリフォルニア州 サンラファエル ―― Autodesk社は24日、世界有数のCADアプリケーションの最新版となる「AutoCAD 2016」をリリースした。
同2016では、2D/3D設計や文書化、およびコラボレーションプロセスを促進しながら、ありとあらゆる形状の作成についてより深化したオンスクリーンエクスペリエンスを実現する。また、ユーザー間でのセキュアな設計データの共有を実現する「TrustedDWG」テクノロジーにも対応する。
Autodesk社AutoCAD製品部門バイスプレジデントのAmy Bunszel氏は「AutoCAD 2016は詳細化や文書作業を高速化しながら、設計のあらゆる面における表示上の機能拡張について、今までにないレベルの深化と明快さを実現します。また、改良されたPDF出力機能やBIM手法とのより緊密な連携などがもたらす生産性強化についても、すぐにご理解いただけることでしょう」と語っている。
Santi Maggio Savasta Architect社のSanti Maggio Savasta博士は「新たな機能強化はAutoCAD 2016を新たなレベルへ押し上げるものです。寸法機能とテキスト編集機能に導入された、編集中のリアルタイムプレビュー機能によって、今までよりも速く、より効率的な作業を可能とします」とコメントしている。
ビジュアルCADエクスペリエンスの強化
AutoCAD 2016では、描画キャンバスにおける改良として画面表示精度の劇的な改善が行われている。可読性と細部表示能力の強化によって、今まではジャギーだった曲線や弧のより滑らかな表示を実現している。また、最新のグラフィックスハードウェアに対応し、よりリッチなビジュアルエクスペリエンスをより高速に実行できる。加えて、プレビュー機能の強化によってよりコマンドの実行結果を予測しやすくなり、作業中のアンドゥの必要性は最小限に抑えられる。その他の追加された機能は次の通り。
- オリジナルへの忠実さを維持しながら、ファイルサイズを削減するようPDFエクスポート機能を改良。従来よりも高速に図面を添付可能でPDFの内容検索をサポートし、全てのハイパーリンク情報が維持される。
- 対象オブジェクトに合わせて自動的に適切な寸法形式が選択するよう改良されたスマート寸法機能。
これらのリアリティコンピューティング(点群処理)やBIMとの連携に役立つ新機能に加えて、AutoCAD 2016は劇的に効率を改善し、生産性を最大化することでより高速かつより精密な設計と文書作成への道を開く。
提供形式
AutoCAD 2016製品は既に出荷を開始しており、複数の国々で入手可能である。2016では、メンテナンスサブスクリプションの有無を選択可能な永久ライセンスと毎月や4半期ごと、および1年のオプションから選択できるデスクトップサブスクリプションが利用可能となっている。デスクトップサブスクリプションでは、契約期間中の最新のアップデータや最新バージョンへのアップデートの提供、1対1での技術サポート、およびフォーラムでの最優先サポートの権利が付与される。