MSC Software社が「MaterialCenter 2015」をリリース
2015年6月1日
2015年5月28日 アメリカ カリフォルニア州 ニューポートビーチ ―― MSC Software社は2015年5月28日、「Material Center 2015」をリリースした。
Material Center 2015は、日常的に使用しているCAEアプリケーションと直接連携できる画期的な材料プロセスおよびデータライフサイクルマネジメントソリューションだ。2015バージョンにおける主な更新内容は以下の通り。
CAE用材料モデルのサポート
MaterialCenterは、広く使われているCAEソルバ用のCAEモデルを生成でき、CAE材料カードのバッチ生成と個別生成の双方に対応する。また、MaterialCenterにおけるCAE材料モデルは変更可能であり、追跡もできる。MaterialCenterがサポートするソルバは次の通り。
- Nastran
- Marc
- Ansys
- Abaqus
- LS Dyna
クライアントに統合されたMaterialCenter ExplorerおよびMaterialCenter Explorer Desktop Client
MaterialCenter 2015では、一般的に利用されている多くのCAEプリプロセッサーおよびポストプロセッサーへ直接統合できるよう改良されている。この統合に伴い、それぞれのプリまたはポスト環境から離れずに、直接MaterialCenterの材料モデルを取り扱えるようになった。対応するプリポストプロセッサーは次の通り。
- MSC Software社「Patran」(バージョン2010~2014)
- MSC Software社「SimXpert」(バージョン2012~2013)
- MSC Software社「Marc Mentat」(バージョン2012~2015)
- Beta CAE Systems社「ANSA」(バージョン15)
テストデータへの対応
MaterialCenterでは、ユーザーがテストの方法と規格をASTMまたはISOで規定されている種類から選択できる。また、材料データの系図も保存できる。これにより、設計中の公差を精査することで、製品パフォーマンスの改良につながる。テストデータは設計データから参照でき、材料プロセス全体での完全な追跡可能性を確保している。
プロセスマネジメント
データ解析と変換は、エンジニアリング企業や研究所にとって非常に重要な操作である。多くの外部アプリケーションが何百ものテスト結果を解析するため、変換で用いられた手法やアルゴリズムのトレーサビリティを確保するのは困難である。
MaterialCenter 2015はこの問題に対して、テストデータの保存だけでなく、速度や効率およびデータ解析管理の改良を自動化で設計値を計算して保存するMATLABやPython、Javaのようなサードパーティツールとも連携することで対処可能とした。
作業要求管理機能の強化
MaterialCenterではWork Request機能を統合し、ワークフローと承認フローをトレーサブル、かつ高い透明性を保ちながら管理できる。顧客からの強い要望を反映し、コラボレーションと自動化の改良や使い勝手の改善が行われている。
Webベース材料エディター
MaterialCenter 2015では、材料データの作成と編集をWebブラウザー上で行える。MaterialCenterのExcel統合に加え、Webブラウザーをサポートしたことで、データに加えられた変更の全てを把握できる完全なトレーサブルシステムとなっている。
プロッターの改良
MaterialCenterは最新の2次元プロット機能を備えており、散布図やレーダープロット、円グラフなどさまざまな形式でのグラフィカルデータ表現が可能となっている。