3D Systems社が「Geomagic for SOLIDWORKS」をリリース

2016年 6月13日

2016年6月10日 アメリカ サウスカロライナ州 ロックヒル ―― 3D Systems社は2016年6月10日、SOLIDWORKS向け3Dスキャンソフトウェアとなる「Geomagic for SOLIDWORKS」のリリースを発表した。工業デザイナーや技術者向けのエンドトゥエンドソリューションに不可欠な要素となるGeomagic for SOLIDWORKSは、3DスキャンデータをSOLIDWORKS環境から直接、高速かつ高精度で処理することを可能とする。

これまでの非効率的で精度も低いプロセスに取って代わり、Geomagic for SOLIDWORKSでは、フィーチャーベースのソリッドやサーフェスデータを、効率的なデジタルワークフローによって作成できるようになる。CADデータの再構築に数日から数週間を要していたこれまでと異なり、物理的なオブジェクトをスキャンしてSOLIDWORKSへ取り込み、わずか数分でソリッドオブジェクトへと変換できる。3Dスキャンデータの処理に要する時間を抑制することにより、より迅速な設計サイクルやより革新的な製品、あるいはより短期間での利益回収を実現できる。

Geomagic for SOLIDWORKSは、3D Systems社の長期にわたる3Dスキャンソフトウェアエクスペリエンスと、定評あるインダストリーソリューションからもたらされた直感的なツールセットを用いており、スキャンからCADまでのワークフローにおける速度と精度をかつて無いレベルで両立している。この新しいソフトウェアプラグインはSOLIDWORKS中でシームレスに動作する。機能的には、ソフトウェア中での直接スキャンに加えて、スキャンレジストレーションや自動平滑化、ポリゴンラッピング、メッシュ編集、サーフェシング、およびソリッドフィーチャー抽出用の自動化されたSmart Selectionツールが含まれている。精度の高い偏差解析によって、完成したCADモデルと元となったスキャンデータを実行中に迅速かつ精度よく比較できる。

Geomagic for SOLIDWORKSは、FARO社やHexagon社、Nikon社、Creaform社、Artec社、および3D Systems社の3Dスキャナーからの直接入力に対応している。

3D Systems社Software Products、バイスプレジデント兼共同チーフオペレーティングオフィサー兼チーフファイナンシャルオフィサーのIlan Erez氏は、「3D Systems Geomagic for SOLIDWORKSは、我が社の包括的な3Dソリューション体系をさらに強化するものです。設計者や技術者は、SOLIDWORKS環境で作業しながら、我が社のスキャン・トゥ・CAD製品の性能を活用することが可能となります。Geomagic for SOLIDWORKSの精度と速さは前代未聞と言えるでしょう」と語っている。

同ソフトウェアによって実現する精度と生産性利得を反映し、世界的な3D検査機器およびイメージングテクノロジープロバイダーであるFARO Technologies社は、新たにリリースされるFARO Design ScanArm用のバンドルの一つに、Geomagic for SOLIDWORKSを導入する予定としている。FARO Design ScanArmは、3Dモデリングやリバースエンジニアリング、およびCADベース設計アプリケーション用に開発された製品であり、高速なスキャン速度と高解像度点群データを両立するために、光学的に優れた青色レーザー技術を備えている。

FARO Technologies社チーフコマーシャルオフィサーのJoe Arezone氏は、Geomagic for SOLIDWORKSについて「高速・高解像度な3Dスキャニング技術と、フィーチャーベースのソリッドCADデータと同様に点群データをSOLIDWORKSへ直接入力できるソフトウェアを組み合わせることにより、Geomagic for SOLIDWORKSは、有意義で効率的なワークフローを約束する、世界初のスキャン・トゥ・CADソリューションとなります」と語っている。

Geomagic for SOLIDWORKSは、あらゆる部品をSOLIDWORKSへ直接スキャンすることを可能とするだけでなく、スキャンデータの高速処理や容易かつ高精度なフィーチャーベースモデル作成を実現する。例えば、有機的な3次元形状を主体とする金型ブロックであっても、この強力なプラットフォームを用いれば10分以内にソリッドモデル化できる。

FARO Design ScanArmでは、Geomagic for SOLIDWORKSのほかに、主要なMCADソフトウェアで編集可能なフィーチャーベースソリッドモデルを作成可能な、3D Systems社のリバースエンジニアリングソフトウェアであるGeomagic Design Xのバンドルを選択することも可能となる。

また、Geomagic for SOLIDWORKSでは、高速かつ高精度なフルカラースキャニングが可能な業務用携帯型3DスキャナーメーカーであるArtec 3D社製品向けに、統合オプションが用意されるとしている。

加えて、3D Systems社では、2016年6月21日10時(東部夏時間)および同22日20時(東部夏時間)に、Geomagic for SOLIDWORKSに関するカスタマーウェブセミナーを予定している。

Geomagic for SOLIDWORKSに関する詳細情報:
http://www.geomagic.com/en/products/geomagic-for-solidworks/overview