MSC Software社が「MSC Apex Fossa」を発表
2016年 9月20日
MSC Software社 アメリカ カリフォルニア州 ニューポートビーチ 2016年9月13日
2016年9月13日 アメリカ カリフォルニア州 ニューポートビーチ ―― MSC Software社は2016年9月13日、同社の次世代CAEプラットフォーム、「MSC Apex」の6番目のリリースとなる、「MSC Apex Fossa」を発表した。MSC Apex Fossaは、13の製品賞を受賞、25の特許申請を行っている。また、450人以上の人々による何年にもおよぶソフトウェア開発の結果であり、現時点で全世界300社以上の企業が利用している。MSC Apexの6番目のリリースは、完璧な解析システムのための非常に生産性の高いモデル準備ツールとなっている。
振動解析の再定義
振動に起因する問題はあらゆる場所で見ることができる。自動車や航空機、あるいはコンシューマー製品など、周期的な負荷を受ける部品やアセンブリでは、振動が常に問題となる。一般に、これらの問題を解決するためには、トライアルアンドエラーを繰り返すことが必要であった。
Apex Fossaでは、CADへ戻って部品やアセンブリを再設計せずに、解析空間中で設計探索を実行できる。このため、最適なソリューションへ到達するまでの時間を数時間から数日間短縮し、振動解析を一般化することで、多くの技術者が振動解析を実行できるようになる。
技術者は、入力パラメーターに対する部品または構造の反応をリアルタイムで観察可能となる。重量の増加や削減、減衰力や剛性の増減による、非常に多様なWhat-if分析の実行や全体的な振る舞いなのか、局所的な現象なのかをApex環境から離れずに確認できる。これにより、構造中のどの部位が意図しない振る舞いを起こしているのかを技術者が迅速に確定でき、効果的な対処策を検討可能となる。
リリースハイライト
- モデリング:ジオメトリクリーンアップやメッシュ生成における生産性が大幅に強化されている。これには、局所座標系や分散カップリング、モーメントおよび動的力など、新規の接続や負荷および境界条件が含まれる。そのほか、メッシュ生成用の機能拡張やスライシングミラー機能やブーリアンオペレーターなどのジオメトリツール、およびエクスポート可能形式の追加などが貢献している。
- 解析:計算型部品ベース生成的フレームワークは、線形静的解析だけでなく、動力学の第一相となる、周波数応答に対応するよう拡張されている。これには、構造、モーダル、材料減衰、多段解析、点センサー、XYプロッティング、および周波数応答結果の探索が含まれる。
- 拡張性:初のPythonスクリプト機能が導入されている。Python APIは、Python規格に準拠するよう注意深く設計されている。APIは真のPython文法に基づいており、内蔵されたネイティブPythonデータ構造を使用する。豊富なライブラリを持つPythonコミュニティは、カスタマイズを強力かつ容易なものとする。
Apex Fossaは、CAD-to-Meshプロセスを劇的に高速化し、多くの技術者が周波数応答解析を可能とするだけでなく、FEAプロセス全体をより効果的かつ効率的で、親しみやすいものとする。Apex Fossaは今月下旬の一般リリースを予定している。