Siemens社がMentor Graphics社を買収

2017年 4月 3日

Siemens社 アメリカ テキサス州 プラノ 2017年3月31日

2017年3月31日 アメリカ テキサス州 プラノ ―― Siemens社は2017年3月31日、有数の電気設計自動化(EDA)ソフトウェア企業であるMentor Graphics社の買収の完了を受けて、同社が思い描く電気システムと電子回路設計ツールの双方によってもたらされる重要な顧客価値について発表した。

Mentor社は現在、世界でも有数の製品設計や解析から検査や試験、および製造までを対象とした産業用ソフトウェアサプライヤーであるSiemens社PLMソフトウェア事業部の一部となっている。スマートフォンや家庭用品から自動車や航空機、さまざまな機械類にいたるまで、今日の製品が高度な内蔵電子機器への依存を強めるにつれて、Siemens社は、この種の製品を開発する企業に対してシームレスで包括的なソフトウェアソリューションを提供する独自の立場にあると自社を位置づけている。

Siemens PLM Software社代表取締役兼CEOのTony Hemmelgarn氏は、「Mentor社によって提供されるEDA製品群は、我が社の顧客ベースの拡大や、デジタルエンタープライズを構築するための、世界で最も包括的なソフトウェアソリューションポートフォリオを提供するという我々のビジョンにおいて、極めて重要なものです。Electrical & Wire Harness DesignやElectronic Systems Designなどのソフトウェアツールは、我が社の既存のソリューションを完璧に補完するものです。一方でIC Design, Verification, Test and Manufacturing用のツールは、新たな顧客へ価値をもたらすために、我が社の製品提供や専門技術を隣接するセグメントへ拡大するでしょう。Siemensは、今ではバリューチェーン全体を通じて統合ソフトウェアソリューションの完全な組み合わせを提供するリーディングカンパニーです。傑出した技術力を持つMentor社のチームとその全ての優れた技術を我が社へ迎え入れることを大変光栄に思います」と述べている。

2007年からの累計でおよそ100億ドルに達する投資を複数のソフトウェア企業へ行っているSiemens社は、UGS社やLMS社、Camstar社、Polarion社、およびCD-adapco社を含む買収により、ソフトウェア分野への関与を深めている。これらの実績に裏打ちされたSiemens社は、Mentor Graphics社の買収に際しても、同社が誇る業界屈指のデジタルエンタープライズスイートへ新規組織や技術を効率的に結合するだろう。この包括的な製品群は、製造業において最も全体的かつ精密な自社の製品や製造ラインに関するデジタル・ツインを構築したい顧客の助けとなる。

Mentor Graphics社CEOのWalden C. Rhines氏は、「Siemensファミリーの一員となることは、Mentor Graphicsのみならず、既存・新規、将来の顧客にとって大きな機会をもたらすものとなるでしょう。今回の売却においては、IC製品群からシステムソリューションにいたるまで、Mentorのあらゆる技術を活用したいとSiemens社が考えていることが重要な意味を持っています。Siemens社のような卓越した名声と積年におよぶ成功体験を備えた企業組織の一員となることを光栄に思います」と語っている。

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