Siemens PLM Software社が「STAR-CCM+ version 12.04」をリリース

2017年 7月 3日

Siemens PLM Software社 2017年6月28日

2017年6月28日 ―― Siemens PLM Software社のマルチフィジックスCFD(数値流体力学)シミュレーション・解析用ソフトウェアである「STAR-CCM+」の最新リリースでは、自動的な製品設計探索と最適化を実現するための2種類の新たな機能がシームレスに統合されている。STAR-CCM+ version 12.04には、複数の設計オプションをCFD解析中で容易に探索できるようにするためのDesign Managerが導入されている。また、Siemens社による2016年にCD-adapco社の買収によって取得した、HEEDSソフトウェアの実績ある設計最適化技術を用いたSTAR-Innovateソフトウェアも導入されている。STAR-CCM+はSiemens社のPLMソフトウェアビジネスによって開発されており、同社のシミュレーションとテストソリューションからなる信頼性の高い製品スイートであるSimcenterポートフォリオの一角となるものである。

Siemens PLM Software社シニアバイスプレジデントのJean-Claude Ercolanelli氏は、「単一のシナリオによるエンジニアリングシミュレーションという考え方はもはや過去のものであると私は確信しています。STAR-CCM+の利用法を知っているのであれば、Design Managerの使い方も直感的に理解できるでしょう。これは、STAR-CCM+ version 12.04をインストールすればどんなエンジニアでも、より良い設計をより早く見い出すために、容易く設計探索解析機能を使いこなすことができるということを意味しています」と述べている。

多くの企業は、マーケットにおける自社の立ち位置を確かなものとするために、今日の困難なエンジニアリング上の問題に対する解決策を探し求めている。シミュレーションを用いることで実現可能な設計案を探索できる能力は、このイノベーションを実現するための原動力となる。Design Managerは、ユーザーがSTAR-CCM+から直接、プロセス管理とパフォーマンス評価を含む、設計案ファミリーのセットアップと自動的な評価を行うことを可能とする。このような手法をCFD解析において実行するうえで、多くの人々にとって障害となってきた複雑さを取り払うために、Design ManagerはSTAR-CCM+のオールインワンプラットフォームや自動メッシング、パイプライン化されたワークフロー、および正確な解析能力を活用している。Design Managerは複数の幾何形状案の評価と条件の操作によってシステマチックな設計探索を自動化するものであり、STAR-CCM+ version 12.04の全てのインスタンスに含まれる。

一方、STAR-Innovateアドオンではさらに一歩進めて、長期にわたって実績のあるHEEDS技術を用いて設計空間を検索するために、単一または複数の目的を設定した最適化解析をユーザーが実行することができる。また、STAR-Innovateアドオンでは確率論的な分析能力を提供し、重要な寸法における製造寸法公差や境界条件値の変動といった、入力パラメーターの小さな変化がシミュレーション予測に与える影響を決定するのを助けることができる。

Jean-Claude Ercolanelli氏は、「STAR-CCM+は、HEEDSのような、産業界で実績を積んだ強力な最適化ツールに裏打ちされた設計探索解析をシームレスに行うことができるただ一つの連成解析CFDソフトウェアです。結果として、遥かに少ない時間で解析のセットアップと監視を行えるだけでなく、良い設計案を偉大なものとする要素を決定し、解析結果を評価するためにより多くの時間を割くことができます。これはまさにゲームチェンジャーと言えるものです」と加えた。

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