Hexagon Manufacturing Intelligence社が「PC-DMIS 2017 R2」を発表

2017年 7月18日

Hexagon Manufacturing Intelligence社 2017年7月11日

2017年7月11日 ―― Hexagon Manufacturing Intelligence社は2017年7月11日、世界的に広く利用されている検査ソフトウェアの最新版となる、「PC-DMIS 2017 R2」を発表した。PC-DMIS 2017 R2は、プラットフォームの信頼性を最大化するための継続的なサービスパックアップデートとは別に、2017年内にあらかじめ計画されていた2回の大規模アップデートの2回目となる。

PC-DMIS 2017 R2では、INSPECTソフトウェア用のSlideshow機能が新たに導入されたことで、検査中に収集した検査結果を記載するためのレイアウトを制限なしにカスタマイズすることができる。INSPECTソフトウェアは、PC-DMIS検査ルーチン用のシンプルなフロントエンドとして、2017年1月のPC-DMIS 2017 R1において初めて導入された。オプションのSlideshowタブ(別途ライセンスが必要)を用いることで、ユーザーが検査ルーチンを実行するときにはいつでも寸法、または情報としてのラベルを備えた複数のスライドを表示することができる。ネイティブメッシュの解像度はインポートから表示にいたるまで改善された。

PC-DMIS 2017 R2は、メッシュデータオブジェクトへのカラーマッピングが容易に行えるようになっただけでなく、アノテーションポイントの作成やメッシュデータオブジェクトのCADモデルへの整列、または特定のメッシュを他のメッシュオブジェクトへ配置することも容易に行えるようになっている。Vision Live Viewでは、CADビューを切り替えることなく、どの機能がすでにプログラムされているかを表示することが可能となっているほか、統合フォーカスグラフを提供するよう改良された。

PC-DMIS 2017 R2では、コンタミネーションに起因する再チェックを削減することで、表示機能の効率性を改善している。はずれ値フィルターの改良により、小径弧セグメントや線分の端点によるノイズのハンドリング性を改善している。このため、プログラマーによる再チェックや手動での分析の必要性が減少している。新規AICON Optical Scannerへ対応することで、センサー情報の取得とPC-DMIS検査および分析のシームレスな自動化が可能となっている。

また新たに、Vero Software社のVISIによるCAMモデルを、自動的に検査データへ変換される制御点を完備した形で、PC-DMISへ直接インポートできるようになっている。CADファイルのインポート処理がマルチプロセッサに対応し、より高速にインポート処理が行えるだけでなく、全体的により良いエクスペリエンスを提供する。また、機械の選択をより容易に行えるように、ツリービュー配列へ新たにVirtual Machineダイアログが導入された。同ダイアログには、対象となる機械が正確にわかっていない場合でもプログラムを完了できるように、Table Onlyカテゴリが含まれている。加えて、新規CADツールバーでは、CADインポートとGD&T選択に必要となるすべてのツールを一箇所にまとめている。

Hexagon Manufacturing Intelligence社Metrology Software部門プロダクト・ライン・マネージャーのKen Woodbine氏は、「PC-DMIS 2017 R2では、製品のすべての領域でワークフローの全体的な改善を実施しています。また、製品の安定性を強化する一方でユーザーエクスペリエンスを改善するという重要な方向性についても継続しています。ユーザーエクスペリエンスと、本来複雑な作業が抱えている複雑性を取り除くツール群を再構成することで、PC-DMIS 2017 R2は検査ルーチンの作成、検証、実行、および分析とその結果という重要な作業において生じる問題を除去します」と語っている。

PC-DMIS 2017 R2におけるその他の改善点として、CREO Direct CADインターフェース、4軸スキャニング、LSP-S2 Scan+サポート、マシンダイアログ機能、HP-THD Probeサポート、新規Solid Edgeトランスレーター、レーザープローブ用のQuickScan対応、長延長型HP-S-X5 HD使用時の精度改善、ユーザーインターフェースの改善などが挙げられている。

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