GRAPHISOFT社がBIMソフトウェア「ARCHICAD 23」をリリース
2019年 5月20日
GRAPHISOFT社 2019年5月15日
2019年5月15日 ―― 建築家や設計者向けのBIMソフトウェアソリューションプロバイダーのGRAPHISOFT社は2019年5月15日、賞を受賞したBIMソフトウェアソリューションの最新版となる「ARCHICAD 23」をリリースした。ARCHICAD 23では、ソフトウェアの起動やファイルの読み込み、複数プロジェクト環境での作業、BIMプロジェクトの異なるビュー間の切替えなどの重要な処理のパフォーマンスが大幅に向上している。また、全く新しい開口部・柱・梁ツールにより、エンジニアリング分野との相互運用性やモデリング精度を高めている。
GRAPHISOFT社プロダクトマネジメント部門長のPeter Temesvari氏は、「ソフトウェアの起動やプロジェクトの切替え、あるいは特定のプロジェクト内のビューの切替えと言った日々の作業は、理想的な建築設計のためのワークフローにとって大きな障害となりがちです。建築家の方々が設計業務に専念できるように、我々はこれらの障害を取り払い、建築家の方々が思うとおりにソフトウェアが反応し、作業できるようにしました。ARCHICAD 23における応答性の改善は目を見張るほどです」と述べている。
ARCHICAD 23の新機能
パフォーマンスの改善:ARCHICAD 23では、ソフトウェアの起動から始まり、プロジェクトデータへのアクセス、及びBIMへのナビゲーションに至るまで、途中で中断することの無いフローを提供することに大きな重点が置かれている。実際のパフォーマンスの最適化や、ワークフローの効率化、およびファイルサイズの削減によってこれを達成している。
柱・梁ツールの再設計:ARCHICAD 23では、強化コンクリートや複雑な鋼材、材木、複合梁及び柱の数量見積りと正確な建設詳細の作成、及びより迅速なモデリングが可能となる。複雑な柱や、曲がったハンチ加工付ハニカム梁を新たにモデリングし、画像および表現上の基準に適合するよう文書化することができる。梁と柱は、様々な投影ビューやシンボリックビュー、及び塗り潰しを用いて表示できる。
ボイド、ニッチ、及びリセス:ARCHICAD 23では、水平又は垂直、あるいはエレメントやエレメントグループを貫通するか、あるいは階にまたがって斜めに傾斜したボイドやリセス、及びニッチをモデル化し、調整することに特化した、新規開口部ツールが導入されている。この種の開口部は、建築家と技術者、及びコンサルタントのそれぞれに等しく関連性があるため、プロジェクトの調整のために重要な意味を持ち、建築家と技術者の双方によって文書化される必要がある。直感的なツールとオープンなIFC規格を用いることで、開口部をモデル化し、スケジューリングを行い、文書化することができる。
Solibri接続機能の更新:ARCHICAD 23では、設計中の全ての段階でコードや建設可能性をシームレスにチェックすることができる。アップデートされたアドオンにより、ARCHICADモデル内で変更のあったエレメントが自動的に検知され、送信されるため、従来よりも迅速にコラボレーションし、情報をやり取りすることができる。
dRofus接続機能の拡張:ARCHICAD 23では、クライアントが計画中の要件を建築家が取得し、階層化することが可能となり、設計代替案を検討し、提案するためにそれらを利用することができる。dRofusデータベースにより、病院や空港、大学と言った大規模かつ複雑なプロジェクトに関する作業に際しても、計画規則と設計データを設計者が容易に収集し、取り扱うことができるようになる。
Rhino-Grasshopper-ARCHICADライブ接続:ARCHICADエレメントサーフェスデータを設計リファレンスとして展開するために、新規Grasshopper Deconstruct Componentを利用できるようになった。同機能の支援により、BIM内のコア設計枠組みへ変更が加えられると自動的に、Grasshopper内の設計アルゴリズムによって生成され、リンクされた設計詳細がアップデートされるようになる。