ExOne社とSandvik社がバインダージェット3Dプリント用金属粉末の最適化で協力
2019年 6月 3日
ExOne社 2019年5月29日
5月29日 ―― ExOne社は2019年5月29日、世界的なエンジニアリング企業であるSandvik社の積層造形事業部との材料開発協力の強化を発表した。Sandvik社は既に複数のExOne社製システムを導入しており、先週開催されたRAPID + TCT展で正式にローンチされたExOne社の新型機であるX125PROのベータカスタマーでもある。バインダージェッティング3Dプリント技術の専門家であるExOne社と、Sandvik Additive Manufacturing社が協力関係を継続する目的は、幅広い業種のカスタマーベース向けに提供可能な先進プロセスソリューションを開発することである。
発表によれば、今回の材料開発協力においては、ExOne社のバインダージェッティング技術に関する知見とSandvik社の金属粉末や金属積層造形、及び機械加工や熱処理などの後処理技術に関する材料ノウハウをあわせて活用するとしている。
ExOne社CEOのJohn Hartner氏はこの新たなプログラムについて、「Sandvik Additive Manufacturing社との材料開発協力を発表できることにワクワクしています。Sandvik社は材料とさまざまな業種における材料の応用に関する広範な知見を持つ世界クラスのエンジニアリング企業です。我々は、この度の新たな協力関係によってExOneのバインダージェッティングプロセスを進化させ、幅広い顧客から受け入れられうる新たなソリューションを開発できることを楽しみにしています」とコメントしている。
今回の協力では、Sandvik社のOsprey金属粉末をExOne社のバインダージェッティング機で使用する場合の適性を確認し、最適化することに注力する予定となっている。これには、金属粉末と結着剤との相互作用に関する研究や、プロセス設定の追求、ステンレス鋼と工具鋼、及びニッケル合金をはじめとしたさまざまな材料における後処理としての熱処理プロセスの構築などが含まれる。
Sandvik Additive Manufacturing社バイスプレジデント兼R&D・オペレーション部門長のMikael Schuisky氏は、「この度の材料開発協力により、ExOne社と我々との継続的なR&D協力関係はより強固なものとなるでしょう。加えて、我が社の先進的なOsprey金属粉末をExOneプラットフォームで使用する準備が整うことで、エンドユーザーとなる顧客の生産性と製品のパフォーマンスを強化することができるでしょう」とコメントしている。
Sandvik社との協力関係の強化に関する今回の発表は、3Dバインダージェット金属・セラミック用途を強化するためにExOne社が計画している金属システム用の粉末最適化及びプロセス開発へ注力することを趣旨とするグローバルエンタープライズプログラムと同時に発表された。