HCL Technologies社がSOLIDWORKS向けCAMアドイン「CAMWorks Version 2020」をリリース
2019年12月23日
HCL Technologies社 2019年12月20日
2019年12月20日 ―― HCL Technologies社は2019年12月20日、高度なスマートマニュファクチャリングを実践する機械加工企業を支援するための新機能を多数備えた、SOLIDWORKS向けCAMアドインの最新版となる「CAMWorks Version 2020」をリリースした。CAMWorks Version 2020では、SOLIDWORKSアセンブリの3DプリントやCAMWorks ShopFloor製品、インテリジェント探針機能、および自動タブ加工機能に対応している。
Version 2020では、Materialise社技術に基づくCAMWorks Additive Manufacturingモジュールの強化により、新たにSOLIDWORKSアセンブリの3Dプリントが可能となっている。同一アセンブリ内か別アセンブリの部品かを問わず、複数の部品をビルトプラットフォーム上に配置することを可能とし、時間の短縮と効率の向上を達成できるとしている。加えて、CAMWorks Additive Manufacturingモジュールによってサポート材が自動的に生成される。同モジュールはSOLIDWORKSに完全に統合されるため、SOLIDWORKSから直接3Dモデルをプリントすることができる。
CAMWorks ShopFloorは、CNC機械加工技術者向けに、加工現場でソリッドモデルの確認やCNCプログラムの完全なシミュレーションの表示、機械加工データの編集などの機能を提供し、完全なショップフロア向けCADCAMシステムを不要とする。CAMWorks ShopFloorを活用することで、3Dデジタルモデルから作成した全てのCAMデータを電子的なコンテナへ集約するため、直近の編集内容が反映されない部品を加工してしまうミスの削減に役立つとしている。
加えて、CAMWorks ShopFloorでは、スマートマニュファクチャリング実現のために、MBD(モデルベース定義)およびPMIデータを含む3Dモデルに対応し、部品情報を2D図面やその他の形式へ変換する際に生じがちなミスを防ぐことができる。CAMWorks ShopFloorは、CAMWorksの他の製品と連携し、CAMWorks内で生成された工具リストやセットアップシートに対応する。
全てのCAMWorks Version 2020製品において、接触型探針への対応が導入されている。CAMWorksは、面およびフィーチャ選択に基づいて自動的に探針サイクルを選択し、探針のシャンクとスタイラスに関する新規パラメーターを備えた標準工具セットへ接触型探針工具に関する完全なセットが追加されている。
探針に対応することにより、機械加工技術者が母材や部品の個々の形状を探針によって検査し、加工座標系オフセットを設定し、部品の品質を確認し、品質保証に関する文書を作成するために部品を検査することができるようになるとしている。
追加の支持物を必要とする部品向けに、新たに自動タブ加工機能が導入されている。この機能により、後工程の機械加工用に生づめを機械加工したり、あるいは特別なワーク保持用治具を設計したりする必要がなくなるとしている。
同機能では、プログラマーが必要なタブ数と幅、および厚さを入力すると、CAMWorksが自動的にタブ機械加工の詳細を生成する。この時、タブは等間隔か、又は距離やオフセットを用いて精密に配置される。ユーザーは最小セグメントと弧の半径を指定することができるほか、リードインとリードアウト用のオプションが複数用意されている。
CAMWorks Version 2020では、面取り加工とバリ取り加工用の自動フィーチャ認識機能やテーパー付き多点スレッドミリングなどの機能強化や、ポストプロセッサーへ変更を加えたいユーザー向けのUniversal Post Generatorの更新など、さまざまな機能強化が行われている。