ZWSOFT社が構造解析ソフトウェア「ZWSim Structural 2021」をリリース

2021年 1月 5日

ZWSOFT社 2020年12月28日

2020年12月28日 ―― ZWSOFT社は2020年12月28日、構造解析ソフトウェア「ZWSim Structural 2021」をリリースした。ZWSim Structural 2021は、連成解析用に開発されたZWSim製品シリーズを構成する製品の一つで、実際の製造や建設に先立って、構造の物理的な振る舞いの解析や構造設計の合理性の検証を可能とし、生産性を向上させつつ開発期間および費用の削減を実現する。

必ずしもあいまいではないCAE

ZWSOFT America社社長のMark Vorwaller氏は、「CAEを活用するうえで、使い勝手の良さは重要な要素です。従来、CAEソフトウェアには数多くのオプションやパラメーターがあり、ユーザーがそれらを逐一チェックし、調整する必要がありました。(ZWSim Structuralでは)最小限の入力操作で初期解析を実行できるように、優れた既定値を設定することで最小限のパラメーターセットを提供することに尽力しています。また、ユーザーインターフェイスについても、可能な限り単純化しています」と述べており、新たなCAE製品の利用をためらう必要はないとまとめている。ZWSim Structuralは、明快なワークフローと直感的なインターフェイスにより、快適な解析体験を実現するとしている。

構造解析:高精度で高速、かつ多機能

ZWSim Structuralでは、有限要素法(FEM)や行列乗算アルゴリズム、および固有値展開法により、対象とする構造を精度良く、効率的に解析することができる。ZWSim Structuralは線形静的解析や座屈解析、周波数モード形状解析、定常および過渡熱伝導解析に対応し、一般機械や自動車、造船、航空宇宙、電子機器、あるいは土木など、製品または建造物の強度や剛性、安定性、振動、あるいは熱伝導を評価する必要のあるさまざまな業種の技術者に役立つとしている。

高度な前処理および後処理機能による完全な解析体験

前処理における設定作業は、解析全体の精度に大きな影響を与える。ZWSim Structuralでは、同社独自のOverdriveカーネルやパラメトリックモデリング、ソリッド・サーフェスハイブリッドモデリング機能であるDirect Editなどの高度なモデリング機能により、ZWSim Structural内で直接かつ容易にモデルを構築または修復することができる。加えて、ZWSim Structuralは20種以上のファイル形式に対応しており、さまざまな形式のファイルを容易にインポートすることができるようになっている。

モデルの前処理が完了すると次に材料を適用する必要があるが、ZWSim Structuralでは、必要であれば個々のユーザーが材料をカスタマイズし、ライブラリへ登録することで容易に再利用できるようになっている。続いて、エレメント設定においては梁やシェル、およびソリッドエレメントがサポートされ、必要に応じてこれらのパラメーターを容易に設定することができる。多面性拘束や構造負荷、および熱負荷も設定可能で、より適切に実際の環境に即した条件で解析することができるとしている。
メッシュ生成においては、Hybrid Advancing-Front & Delaunay Mesh Generationにより、何千万もの要素からなる高品質な1D/2D/3Dメッシュを生成することができるだけでなく、生成されたメッシュの数や品質を容易にチェックし、サイズを柔軟に制御することができる。これら全ての前処理設定の確認後、効率的に解析を実行し、結果を得ることができる。計算結果はグラフや表、アニメーションなどさまざまな形式で表示することができる。

前処理と後処理のための完全な機能群により、多大な労力を費やすことなく、精度の高い構造解析を実施することができる。
昨年に初めてリリースされた電磁場解析ソフトウェアであるZWSim-EMに続くZWSim Structuralのリリースは、設計から検証、そして製造または建設に至るまでのプロセス全体で生じる需要をより良く満たすことを目的とする同社のAll-in-One CAx製品基盤と同社製品の連成解析機能に関する重要な進歩を示すものとなっている。ZWSOFT社は、ユーザーが開発中の高品質製品をより迅速に検証および製造できるようにするために、今後もZWSim Structuralの機能強化を継続するとしている。

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