土留め工の設計・3D CAD Ver.17がリリース

FORUM8新製品情報2022年9月:仮設土工スイート バンドル製品

土留め本体工、鋼製支保工、アンカー支保工、控え杭タイロッド式土留めの設計および図面作成を行うプログラム。

鋼矢板、軽量鋼矢板、コンクリート矢板、親杭横矢板、SMW(柱列式、等厚壁)、鋼管矢板、地中連続壁に対応。鋼製支保工は多重火打ち、多段腹起し(2重腹起し)、切ばり、火打ちに対応し、 鋼製支保工とアンカー支保工の併用が可能です。

慣用法と弾塑性法(解析法I、II)の同時計算、自立時、掘削時、撤去時のステージ検討、掘削底面の安定(ヒービング、ボイリング、パイピング、盤ぶくれ)、支持力検討、法面の影響を考慮した設計ができます。さらに、周辺地盤の影響検討(FEM解析含む)も可能です。平面図、側面図、数量表、設計条件表の作図が可能です。

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製品構成

製品名慣用法弾塑性法逆解析ツール旧製品
土留め工の設計・3D CAD Lite××土留め工の設計
土留め工の設計・3D CAD Standard×土留め工の設計(フル機能版)
土留め工の設計・3D CAD Advanced
  • * Liteは従来の「土留め工の設計」、Standardは「土留め工の設計(フル機能版)」に対応し、今回追加される逆解析ツールを使用する場合はAdvancedのライセンスが必要となります。

土留め工の設計 Ver.17.0.0の改訂内容

  1. コの字型の形状に対応<Lite>
  2. プレロード量の自動計算機能を追加<Standard>
  3. 逆解析ツールでの壁体剛性(断面二次モーメント)の推定に対応<Advanced>
  4. ボーリング交換用データ(XMLファイル)のインポート機能を追加<Lite>
  5. 側圧比較図の出力機能を追加<Lite>

プログラムの機能と特長

壁体種類/対応形状

  • 親杭横矢板、鋼矢板(普通、ハット形)
  • 軽量鋼矢板(普通、ハット形)
  • コンクリート矢板(平形、溝形、波形)
  • 鋼管矢板壁、SMW(柱列式、等厚壁)
  • 地中連続壁(控え杭タイロッド式は未対応)

掘削平面形状が矩形(最大4壁同時設計)または直線形状(1壁の設計)

  • 両壁モデル(弾塑性解析は両壁一体解析)
  • 2方向(左右方向、前後方向)同時解析
  • 突出モデル(水中掘削可)

対応基準と計算機能

慣用法

適用基準

仮設指針(平成11年)、土木学会(平成28年)、土木学会(平成18年)、鉄道標準(平成13年)、建築学会(平成29年)、建築学会(平成14年)、首都高速(平成19年)、設計要領第二集(平成28年)、土地改良擁壁(平成5年)、下水道事業団(平成4年)、土木学会(平成8年)、首都高速(平成2年)、建築学会(昭和63年)、道路公団(平成12年)

計算機能

根入れ長の計算、断面力の計算、変位の計算、剛性検討、支保工反力の計算、下方支点反力の計算、壁体応力度照査

その他

土地改良基準(平成26年):自立式矢板工法

弾塑性法

適用基準

仮設指針(平成11年)、土木学会(平成28年)、土木学会(平成18年)、鉄道標準(平成13年)、建築学会(平成29年)、建築学会(平成14年)、首都高速(平成19年)、下水道事業団(平成4年)、土木学会(平成8年)、首都高速(平成2年)、道路公団(平成12年)、共同溝指針(昭和61年)、建築学会+ランキン(昭和63年)

解析方法

解析法I(プレロードに対して、別モデルで背面地盤をばね反力として評価する方法)、解析法II(背面地盤を弾塑性ばねとして評価する方法)

計算機能

弾塑性側圧による根入れ長の計算、断面力の計算、変位の計算、支保工および盛替え支保工反力の計算、弾性領域の検討、壁体応力度照査、定常性の検討(決定した壁長を挟む伸縮方向に壁長を変化させ、変位、曲げ、反力などに関して安定度グラフを作成)

支持力照査

適用基準

仮設指針・首都高速H15、土木学会(H8、H18、H28)、下水道事業団、首都高速H2、共同溝指針、建築学会(S63、H14、H29)、道路公団

支保工の設計

支保工タイプ

  • 自立式
  • 切ばり支保
  • アンカー式
  • 切ばり+アンカー併用式
  • 控え杭タイロッド式

鋼製支保工初期値選定機能

初期入力画面だけの条件から、登録済みの全ての鋼材について応力度計算を行い、合否の一覧表を提示し、その中から適当と考えられる鋼材規模を選定できる機能(鋼製支保工選定)を用意しています。

支保工数と掘削次数

  • 慣用法のみの場合は20段(21次掘削次まで)
  • 弾塑性法を行う場合は19段(20次掘削時+プレロード)

切ばり支保工、切ばり+アンカー併用式

  • 照査部材:腹起し、切ばり、切ばり火打ち、隅火打ち、中間杭
  • 計算機能:座屈、合成応力度、局部座屈、せん断応力度、支持力、腹起しスパンなど

アンカー支保工、切ばり+アンカー併用式

  • 照査部材:仮設アンカー、除去アンカー、永久アンカー腹起し、ブラケット、アンカー頭部
  • 計算機能:アンカー長の計算、内的安定計算、腹起し、ブラケット、アンカー頭部の計算など

控え杭タイロッド式

  • 検討ケース:1次時掘削時および完成時(弾塑性法を行う場合は+プレロード)
  • 照査部材:タイロッド、控え杭(H鋼杭<直杭>、鋼矢板、鋼管杭<直杭>、鋼管矢板)、腹起し
  • 計算機能:控え杭必要設置距離、控え杭必要根入れ長、控え杭断面照査、腹起しの設計計算など

大項目入力項目制限備考
控え杭種類H鋼杭(直杭) 
鋼矢板(壁) 
鋼管杭(直杭) 
鋼管矢板(壁) 
組杭× 
腹起し種類溝形鋼 
H形鋼 
タイロッド種類ねじ切り加工した丸鋼 
その他の引張材 
構造条件設計対象箇所1壁右壁のイメージ
壁体天端と地表面天端が異なる 
引張材(タイロッド)段数1 
引張材(タイロッド)傾斜鉛直方向のみ
地層数20掘削側、背面側別
地層の傾斜×地表面、地層フラット
全体制御柱状図 
図面作成土留め工Ver.5にて対応
3D描画  
  • * ○は対応。×は未対応。

火打ちに油圧ジャッキを入れた場合に腹起しスパン計算

仮設指針P.118図2-10-5に記載している端部に油圧ジャッキを入れてゆるみをとった場合の腹起しスパンの計算が可能です。本機能は隅火打ち、切梁火打ちそれぞれ個別設定できるようにしています。

鋼矢板腐食低減係数の自動決定機能

適用基準が「土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」 基準書 技術書 平成26年3月 農林水産省」の場合に、「鋼矢板・設計から施工まで2014(鋼管杭・鋼矢板技術協会)」に準拠した低減係数の自動決定が可能です。本基準には、U型鋼矢板9種類、ハット型鋼矢板2種類の、腐食代と低減係数の関係をプロットしたグラフが示されています。本製品ではこれと同等のグラフを使用し、指定された腐食代t1と腐食代の比αより低減係数をグラフから読み取り自動決定します。

腹起しスパンの取り方(左図が油圧ジャッキあり)

低減係数算定画面

底面安定の検討

ボイリングテルツァギー(仮設指針・首都高速H15)、テルツァギー、限界動水勾配の方法、2層系地盤の方法、テルツァギー(鉄道標準)
パイピング仮設指針
ヒービング仮設指針、テルツァギー、チェボタリオフ、ビエラムエイド、建築学会修正式、首都高速の方法、鉄道標準の方法、土地改良基準の方法
盤ぶくれ荷重バランス法、土留め壁と地盤の摩擦抵抗を考慮する方法(土木学会・首都高速H15の方法、鉄道標準の方法、日本グラウト協会の方法)

改良体の設計計算

改良体の設計計算では、盤ぶくれ照査式を対象に、必要安全率を満足するような改良体の必要厚さや必要粘着力を計算します。

荷重

法面の影響

形状(水平-斜面)、形状(水平-斜面-斜面)

列車荷重

適用基準を「鉄道標準」とした場合に、鉄道標準並びにJR東日本コンサルタンツ 設計マニュアルに準じた列車荷重を載荷します。

有限長の上載荷重

土留め壁の任意の区間に作用する分布荷重を載荷可能です。

周辺地盤への影響検討

近接程度の判定、土留め壁の変形に伴う地盤変形の推定(a過去の実績から推定する方法、c有限要素法の数値解析による方法)を行います。

近接程度の判定

道路土工 仮設構造物工指針 平成11年3月 社団法人日本道路協会P.59の考え方で照査します。地表面上に照査点を設定し、その照査点が影響範囲と想定される領域II(下図の斜線部)にあるか否かを判定します。

たわみに起因する影響範囲

簡易予測法

鉄道構造物等設計標準・同解説 開削トンネル 平成13年3月 財団法人鉄道総合技術研究所P.247の考え方で照査します。最大沈下量、最大沈下発生位置を推定します。最大沈下量δymax、最大沈下量発生位置Lxmaxは下図のイメージです。

山留め壁の最大変位と周辺沈下量の概算値法

山留め設計施工指針 2002年 社団法人 日本建築学会P.228の考え方で照査します。土留め壁の変形によって発生する沈下量の概算値を計算します。ただし、本計算は、弾塑性法解析結果に対してのみ検討することができます(Standard版以上)。

  • たわみに起因する影響範囲

  • 概算値法による沈下計算

有限要素法(FEM)による照査

地盤のみモデル化し、別途弾塑性法により計算した壁体変位を入力し、地盤変形を計算する「強制変位法」で照査します(Standard版以上)。

弾塑性解析結果図

FEM解析モデル図

地表面Y方向変位量

  • * 「有限要素法(FEM)による照査」にて、当社地盤解析シリーズである「弾塑性地盤解析(GeoFEAS)2D」用入力データを生成

弾塑性解析モデル

1枚の土留め壁を対象にした「単壁モデル」

A.背面土受働塑性のためバネ無/前面土掘削されているためバネ無
B.背面土弾性域にあるためバネ有/前面土掘削されているためバネ無
C.背面土主働塑性のためバネ無/前面土掘削されているためバネ無
D.背面土主働塑性のためバネ無/前面土受働塑性のためバネ無
E.背面土主働塑性のためバネ無/前面土弾性域にあるためバネ有
F.背面土弾性域にあるためバネ有/前面土弾性域にあるためバネ有

はりバネモデルによる「両側土留め壁の一体解析」

Engineer's Studioを使用した弾塑性解析

Engineer's Studioの解析部を使用した土留め弾塑性解析に対応

  • 弾塑性法で回転拘束ありの場合、回転反力の出力に対応
  • 解析法 II の荷重分割法でプレロード荷重に対応
  • 解析法 II における「壁の変位と側圧の履歴」を変位の方向で制御する点について改善
  • 支保工引張り状態は支保工バネを無視(引張り抵抗無効)、解析法1のフレーム荷重出力に対応

適用範囲

構造タイプ

  • 掘削平面形状は矩形(最大4壁同時設計)または直線形状(1壁の設計)に対応
  • 両壁モデル(弾塑性解析は両壁一体解析)、2方向(左右方向、前後方向)同時解析
  • 突出モデル(水中掘削可)対応

壁体断面変化

  • 弾塑性法解析時に、鋼矢板壁、鋼管矢板壁、SMW壁、地中連続壁は最大10断面の断面変化が可能

支保工

  • 切ばり式土留め(切りばり平面配置本数最大50本)、アンカー式土留め(アンカー平面配置本数最大50本)
  • 多重(max=5重)切ばり・隅火打ち、多段(max=4段)腹起し・切ばり・火打ち対応
  • 2重腹起し対応。ただし、2重腹起しの場合には多段とすることはできません。

2重腹起しのメインウィンドウ4面図です。長手方向の腹起しを2重にすることで、切梁を設けずに土留め壁の構築が可能になるかの検討などが行えます。

支保工数と掘削次数

  • 掘削時は支保工19段(20次掘削時+プレロード)、撤去時は盛替えばり20段(19次撤去時まで)

架設ステップ(弾塑性解析時)

  • 1掘削ステップにつき必ず支保工が上から降順に1段ずつ架設される。
  • 1撤去ステップごとに必ず支保工は下から昇順に最低1段、最大3段撤去され、盛替え支保工が最低1段、最大3段下から昇順に架設される。

設計調書出力

あらかじめ用意してあるテンプレートを用いて、設計条件、図、計算結果などを自動的に反映した設計調書の出力に対応しています。

  • * 設計調書の出力は、当製品と別に「調表出力ライブラリ Ver.2」をインストールする必要があります(本プログラムのみでは動作いたしません)。

適用基準および参考文献

適用基準

  • 公益社団法人 日本道路協会 道路土工 仮設構造物工指針 平成11年3月
  • 土木学会 トンネル標準示方書開削工法編・同解説 2016(平成28)年版
  • 土木学会 トンネル標準示方書開削工法編・同解説 2006(平成18)年版
  • 公益財団法人 鉄道総合技術研究所 鉄道構造物等設計標準・同解説 開削トンネル 平成13年3月
  • ジェイアール東日本コンサルタンツ JR東日本設計マニュアル第4巻 VII 仮設構造物編 平成21年1月
  • 一般社団法人 日本建築学会 山留め設計指針 2017年
  • 一般社団法人 日本建築学会 山留め設計施工指針 2002年
  • 首都高速道路公団 首都高速道路 仮設構造物設計要領 平成19年9月
  • 首都高速道路公団 首都高速道路 仮設構造物設計要領 平成15年5月
  • 東日本・中日本・西日本高速道路株式会社 設計要領第二集 平成28年8月
  • 農林水産省 土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書 技術書 平成26年3月
  • 農林水産省構造改善局建設部建設課 土地改良事業標準設計 第9編 擁壁 平成5年5月
  • 日本下水道事業団 設計基準(案)土木設計編 平成4年4月
  • 土木学会 トンネル標準示方書開削工法編・同解説 平成8年版
  • 一般財団法人 首都高速道路厚生会 首都高速道路 仮設構造物設計基準 平成2年10月
  • 公益社団法人 日本道路協会 共同溝設計指針 昭和61年3月
  • 日本建築学会 山留め設計施工指針 1988年
  • 日本道路公団 設計要領第二集 平成12年1月
  • 地盤工学会 グラウンドアンカー設計・施工基準、同解説 平成24年5月
  • たて込み簡易土留協会(サポートパネル協会)たて込み簡易土留設計施工指針-2018年改訂版- 平成30年4月
  • たて込み簡易土留協会(サポートパネル協会)たて込み簡易土留設計施工指針 平成20年9月
  • たて込み簡易土留協会(サポートパネル協会)たて込み簡易土留設計施工指針 平成18年9月
  • BIM/CIM基準要領 国土交通省 3次元モデル成果物作成要領(案)令和3年3月

参考文献

  • 建設省土木研究所 大規模土留め壁の設計に関する研究、土研資料第2553号 1988年3月
  • 土木学会 トンネル標準示方書(開削編)に基づいた仮設構造物の設計計算例 平成5年6月
  • 一般財団法人 先端建設技術センター 大深度土留め設計・施工指針(案)平成6年10月
  • 森重竜馬 地下連続壁の設計計算、土木技術Vo130 No.8 1975年8月
  • 公益社団法人 日本道路協会 道路橋示方書・同解説 IV下部工編 平成8年12月
  • 公益社団法人 日本道路協会 道路橋示方書・同解説 II鋼橋編 平成24年3月
  • 全日本建設技術協会 土木工事仮設計画ガイドブック(I)平成9年9月
  • 日本建築学会 山止め設計実例集 2003年
  • 地盤工学会 グラウンドアンカー設計・施工基準、同解説 平成12年3月
  • 一般社団法人日本アンカー協会 グラウンドアンカー施工のための手引書 平成16年8月
  • 公益財団法人 鉄道総合技術研究所 掘削土留工設計指針 平成11年11月第7刷
  • 公益社団法人 日本材料学会 ソイルミキシングウォール(SMW)設計施工指針(改訂版)平成14年3月
  • TRD工法協会 TRD工法(等厚式ソイルセメント地中連続壁工法)技術資料 平成20年7月
  • 一般社団法人日本グラウト協会 薬液注入工設計資料
  • 公益財団法人 鉄道総合技術研究所 都市部鉄道構造物の近接施工対策マニュアル 平成19年1月

製品価格

土留め工の設計・3D CAD Ver.17 Advanced470,000円(税別)
土留め工の設計・3D CAD Ver.17 Standard390,000円(税別)
土留め工の設計・3D CAD Ver.17 Lite240,000円(税別)

フローティングライセンス価格

本体価格の40%を追加いただくことで、誰でもどこでもどのPCでも製品の利用が可能となります。

土留め工の設計・3D CAD Ver.17 Advanced188,000円(税別)
土留め工の設計・3D CAD Ver.17 Standard156,000円(税別)
土留め工の設計・3D CAD Ver.17 Lite96,000円(税別)

サブスクリプション価格

対象製品初年度1年
土留め工の設計・3D CAD Ver.17 Advanced無償188,000円(税別)
土留め工の設計・3D CAD Ver.17 Standard156,000円(税別)
土留め工の設計・3D CAD Ver.17 Lite96,000円(税別)
土留め工の設計・3D CAD Ver.17 Advanced フローティング197,400円(税別)
土留め工の設計・3D CAD Ver.17 Standard フローティング218,400円(税別)
土留め工の設計・3D CAD Ver.17 Lite フローティング134,400円(税別)

サポート内容

  • バージョンアップ無償提供
  • 電話問い合わせテクニカルサポート
  • 問い合わせサポート(電子メール、FAX)
  • ダウンロードサービス
  • 保守情報配信サービス

本製品を除くお得なスイート製品については、製品情報にてご確認ください。

仮設土工スイート 製品情報