【検証】リモート接続でCADを使用すると、操作が遅くなるのか?

NECワークステーション「Mate WS」にリモート接続

NEC「Mate WS」は3D CAD / BIM・CIMに推奨されるデスクトップ型ワークステーションです。リモートデスクトップ接続でCADを操作した場合と接続せずに操作した場合とでは、どのくらいプログラムの動作に違いがあるのでしょうか?

「リモート接続でCADを実行すると、プログラムの動作が遅延したり一時停止したりする……」とお困りの方は、ぜひお読みください。

検証マシンスペック

 Mate WSVersaPro
OSWindows 10 Pro for Workstations バージョン2004Windows 10 Proバージョン1909
CPUIntel Xeon W-1250 3.30GHz 3.31GHz(6コア)Intel Core i5-8265U 1.6GHz 1.80GHz(4コア)
HDDSSD(PCIe)+HDD(SATA)SSD
キャッシュメモリー12MB6MB
RAM16GB8GB
最大仮想メモリー49,152MB
グラフィックスエンジンNVIDIA Quadro P620
  • * 検証では、仮想メモリーの大きさをコンピューター上のメモリーの3倍の大きさにし、初期サイズと最大サイズは同じにする。
  • * グラフィックスカードはCAD推奨のドライバーを使用する。
  • Mate WS

  • VersaPro

計測内容

各計測作業前には必ずPCをシャットダウンし、再起動する(リモート接続時は除く)。LANケーブルは接続しない(リモート接続時は除く)。ウイルスソフトなど、ほかのアプリケーションが起動されていないことを確認する。

以上を行ったうえで、次の一連の操作を行う。検証用モデルにはSOLIDWORKSを用いた。

  • ソフトウェア起動
  • アセンブリファイルを開く
  • 部品ファイルを編集
  • 干渉チェック
  • 標準3面図+等角投影図作成
  • 断面図作成
  • 図面ファイル保存
  • ソフトウェア終了 など合計20操作

構成部品合計数1,042、部品872、ユニークな部品55、サブアセンブリ170、ユニークなサブアセンブリ15

検証結果 どちらのマシンが一番速く動作したのか?

一連操作の時間比較(mm:ss)
 Mate WSでの操作VersaProからリモート接続しての操作
ソフトウェア起動(1回目)00:0800:08
ソフトウェア起動(2回目)00:0400:04
アセンブリファイルを開く00:0700:07
部品ファイルを選択00:0100:01
部品ファイルを開く00:0100:01
部品ファイルを編集00:0400:05
フィーチャー再構築00:0500:06
アセンブリファイル再構築00:0200:02
アセンブリファイル保存00:0200:02
干渉チェック02:0002:06
アセンブリファイル保存00:0100:01
標準3面図+等角投影図作成00:0400:05
平面図削除00:0100:01
作図スケール変更00:0300:03
断面図作成00:0200:02
アセンブリファイル編集00:0100:01
図面ファイル更新00:1200:12
図面ファイル保存00:0300:03
アセンブリファイル保存00:0100:01
全てのファイルを閉じる00:0100:01
ソフトウェア終了00:0100:01
合計03:0403:13

考察

各一連作業の合計を比較すると、リモート接続ではないNEC Mate WSがリモート接続したNEC Mate WSより若干速い。ほとんどの項目で同じタイムだが、干渉チェック、部品ファイル編集、フィーチャー再構築、標準3面図+等角投影図作成。

このほかにもメモリー使用量、大規模アセンブリを開く、大規模一連作業、SOLIDWORKS Rx、SOLIDWORKS Visualizeなどを比べた結果、ほとんどの計測項目でほぼ同じタイムか、若干の差でリモート接続ではないNEC Mate WSが速かった。画像表示処理関連の項目で若干の差があるが、体感できるパフォーマンスの差はほぼなかった。

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Mate WS パフォーマンステスト ~SOLIDWORKS 2020~

主な内容

  • 一連の作業として計測
  • メモリー使用量結果
  • 大規模アセンブリ計測