柔構造樋門の設計・3D配筋 Ver.16がリリース

FORUM8新製品情報2023年3月:水工スイート バンドル製品

「柔構造樋門 設計の手引き(平成10年11月)一般財団法人国土技術研究センター」を主たる適用基準とした柔構造樋門本体縦方向、本体横方向、門柱、胸壁、翼壁、しゃ水工の設計計算を支援するプログラムです。門柱における河川構造物の耐震性能照査指針(案)・同解説 R2.2での静的照査法にも対応しています。

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Ver.16.0.0 改訂内容

  1. 沈下量計算時の堤防盛土荷重スライス機能拡張
  2. 全構造物の計算書一括出力
  3. 剛支持モデルでの沈下量算出
  4. 門柱の計算結果一覧表出力改善
  5. 翼壁:地震時動水圧に対応した計算機能改善

沈下量計算時の堤防盛土荷重スライス機能拡張

即時沈下量は「柔構造樋門設計の手引き」の式(1-5-7)(P.84)より、下式で算出しています。

ここに、

Six:函軸方向xの位置の基礎地盤の即時沈下量(m)
qi:盛土荷重(kN / m2)
Em:地盤の換算変形係数(kN / m2)
2ai:載荷幅(m)
H:即時沈下の影響を考慮する深さ(m)
n:等分布荷重数
x:それぞれの等分布荷重のセンターからの距離(m)

この式で使用する盛土荷重の載荷幅ai、荷重値qiについて、手引きでは図1のように盛土形状を横方向にスライスしたモデル図が示されています。

図1:LandXML地形上にIFC形式構造物を配置した統合モデル

Ver.15以前は、盛土が単純な台形形状の場合は横方向にスライスしますが、複雑な形状に対しては縦方向にスライスする仕様としていました。複雑な形状とは、盛土形状を水平にスライスしたときの交点が3箇所以上ある場合、または盛土底面が水平でない場合です。Ver.16ではこの使い分けをなくして、どのような形状に対しても横方向にスライスするようにしました。常に横方向分割とすることで、手引きのモデル図に近いスライス方法で即時沈下の計算を行えます。また、形状により分割方法が変化することがなくなりました。なお、基本条件のスイッチによりVer.15以前の方法でスライスすることも可能です。

横方向スライスによる計算モデルは、堤体形状を上下水平の台形要素で分割し、各台形要素をその重心位置が一致する等分布荷重に置換えます。図2は、複雑な形状の盛土ブロックを等分布荷重に変換するイメージを示したものです。

図2:横方向スライスによる計算モデル

剛支持モデルでの沈下量算出

Ver.15以前は、剛支持モデルの場合、計算に使用しない沈下量を計算対象にしていませんでした。これに対して、剛支持と判定した沈下量を出力したいとのご要望が寄せられていました。Ver.16では剛支持の場合でも沈下量の計算を可能にしました。図3に示した基本条件の「剛支持時に沈下量を確認する」にチェックを付けることで、剛支持モデルにおいても沈下量を計算します。また、沈下量を直接入力する場合は、柔支持と同様に直接入力した位置での照査を行います。これにより、柔支持、剛支持とも同じ照査点で断面力を抽出し照査することが可能になります。

図3:基本条件

門柱の計算結果一覧表出力改善

門柱の曲げ応力度結果一覧は、結果値÷許容値の比率が最も大きいケースについて表示しています。Ver.15以前は、曲げ応力度と最小鉄筋量照査を含めて抽出していましたが、Ver.16では、最小鉄筋量照査がOKの場合は曲げ応力度が最も厳しいケースを抽出するように改善しました。これにより、全ての照査がOKの場合は曲げ応力度のみに着目した厳しいケースが表示されます。

適用基準および参考文献

適用基準

適用基準
  • 柔構造樋門設計の手引き 平成10年11月 財団法人 国土開発技術研究センター
  • 河川構造物の耐震性能照査指針・同解説 平成24年2月 国土交通省水管理・国土保全局治水課
  • 河川構造物の耐震性能照査指針・同解説-IV.水門・樋門および堰編- 令和2年2月 国土交通省水管理・国土保全局治水課
  • BIM/CIM基準要領 国土交通省 3次元モデル成果物作成要領(案) 令和3年3月

参考文献

  • 土木研究所資料 地震時保有水平耐力法に基づく水門・堰の耐震性能照査に関する計算例 平成20年3月 独立行政法人土木研究所 耐震研究グループ(振動)
  • 建設省河川砂防技術基準(案)同解説 設計編[I]平成9年9月 建設省河川局監修 社団法人 日本河川協会編
  • 土木構造物設計マニュアル(案)-樋門編- 平成13年12月 国土交通省
  • 土木構造物設計マニュアル(案)に係わる設計・施工の手引き(案)[樋門編]平成13年12月 国土交通省
  • 道路土工カルバート工指針 平成11年3月 社団法人 日本道路協会
  • 道路土工カルバート工指針 平成21年度 平成22年3月 社団法人 日本道路協会
  • 樋門標準設計 取扱い説明書 平成15年4月 国土交通省 北海道開発局
  • 道路橋示方書・同解説 I II鋼橋編 平成14年3月 社団法人 日本道路協会
  • 道路橋示方書・同解説 IV下部構造編 平成14年3月 社団法人 日本道路協会
  • 道路橋示方書・同解説 V耐震設計編 平成14年3月 社団法人 日本道路協会
  • 道路橋示方書・同解説 IV下部構造編 平成24年3月 社団法人 日本道路協会
  • 道路橋示方書・同解説 V耐震設計編 平成24年3月 社団法人 日本道路協会
  • 日本道路協会[杭基礎設計便覧]平成19年1月 社団法人 日本道路協会
  • 日本道路協会[杭基礎設計便覧]平成4年10月 社団法人 日本道路協会
  • 日本道路協会[杭基礎設計便覧]昭和61年1月 社団法人 日本道路協会

製品価格

柔構造樋門の設計・3D配筋 Ver.16420,000円(税別)
函体縦方向レベル2断面照査オプション80,000円(税別)
杭支持オプション173,000円(税別)

フローティングライセンス価格

本体価格の40%を追加いただくことで、誰でもどこでもどのPCでも製品の利用が可能となります。

柔構造樋門の設計・3D配筋 Ver.16168,000円(税別)
函体縦方向レベル2断面照査オプション32,000円(税別)
杭支持オプション69,200円(税別)

サブスクリプション価格

対象製品初年度1年
柔構造樋門の設計・3D配筋 Ver.16無償168,000円(税別)
函体縦方向レベル2断面照査オプション32,000円(税別)
杭支持オプション69,200円(税別)
柔構造樋門の設計・3D配筋 Ver.16 フローティング235,200円(税別)
函体縦方向レベル2断面照査オプション フローティング44,800円(税別)
杭支持オプション フローティング96,880円(税別)

サポート内容

  • バージョンアップ無償提供
  • 電話問い合わせテクニカルサポート
  • 問い合わせサポート(電子メール、FAX)
  • ダウンロードサービス
  • 保守情報配信サービス

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