ここまでできる! 3Dプリンターの活用事例とメリット、そして費用を解説

2019年12月25日

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3Dプリンターの導入を検討しているものの、活用できるかどうかで迷っている方も多いのではないでしょうか?

3Dプリンターでどのようなことができるのか、具体的な活用事例をご紹介します。さらに3Dプリンターのメリット、費用感もあわせて解説していますので、3Dプリンター導入の背中を押してほしい方もぜひ参考にしてください。

各業種での3Dプリンターの活用事例

3Dプリンターというとデザイン分野のイメージが強いように感じますが、実はさまざまな分野で活用されています。

各業種での3Dプリンター活用事例をそれぞれ見てみましょう。

建設・建築業界での3Dプリンター活用事例

建設、建築業界では3D CADでモデリングを行い、3Dプリンターを連動させることでコンペ時点で建築模型として提示できるようになります。プレゼンの段階で建物の仕様だけでなく、雰囲気も伝えられるため大変効果的です。

2Dの場合は別途建設模型を発注し、一から作らなければなりませんが、3D CADと3Dプリンターで作成すれば、その納期も短縮できます。プラン変更があった場合も3D CADで変更を反映できるため、変更後の建設模型も3Dプリンターですぐに作成することができます。

製造業界での3Dプリンター活用事例

製造業界での3Dプリンター活用事例として代表的なのが、デザインの検討段階から試作品を作ることです。これにより、図面上では分からない実際の組み付けやデザインの確認も可能になります。

製造段階へ進む前に確認できるため、手戻りを減らせるだけでなく設計時間の短縮や品質の向上にもつながるでしょう。

また、3Dプリンターを使ってすぐに試作品を作れるため、複数のバリエーションの試作品も同時に用意できるというメリットもあります。短納期にも対応可能なので、ライフサイクルの早い製品の企画、設計、製造フェーズの短縮というメリットもあります。

最近では治具の作成・簡易金型の作成など、従前のデザイン分野からより「ものづくり」に近い分野での3Dプリンターの活用が進んでいます。

3Dプリンターを活用する二つのメリット

3Dプリンターを活用すると、どのようなメリットがあるかを解説します。

完成品を具体化できるため、コミュニケーションも円滑に

設計段階のものを試作品として提示できるため、さまざまな分野において具体的なプレゼンが可能です。顧客へプレゼンする営業面では、顧客のより具体的なニーズを引き出すことにもつながります。

さらに、建物の建設における合意形成のうえでも、3Dプリンターで作った模型品は有効です。説明会などでも建設予定のものを視覚的に訴えられるため、合意形成につながりやすくなるでしょう。

コストの削減

外注を利用した試作品の用意には時間も費用もかかる一方、3Dプリンターなら設計段階で作成が可能であり、一定の作成数があればコストも下がるケースがあります。いろいろなバージョンを同時に作れるため、時間、費用ともにコスト削減につながる可能性も高いでしょう。

3Dプリンター導入でかかる三つの費用

本体価格

3Dプリンターの価格はさまざまです。家庭用なら10万円前後、業務用の大型のものなら1億円することも。

「3Dプリンターを買うならできるだけ品質の良いものがほしい」と考える人も多いのですが、業種や3Dプリンターを活用するシーンによって必須となる機能や品質は異なります。3Dプリンターの活用目的を明確にして、機能(精度)や利用できる材料・作成物のサイズ を考え、3Dプリンター本体を選びましょう。

材料価格などのランニングコスト

3Dプリンター用の材料にも高額なものがあります。

よって、年間を通して試作品や模型を作る頻度がどのくらいあるのか、また外注を利用した際のコストはどの程度か、などをあらかじめ確認することも大切です。

導入維持費など

3Dプリンターは精密な機械なので、利用時の保守費用が必要なケースが多くあります。高性能で高額な3Dプリンターほど保守費用も必須となり高額になっていきます。この点も、費用対効果の面で考慮に入れておく必要があります。

まとめ

いまや3Dプリンターはさまざまな業種で活用されています。導入時やランニングコストが気になる方も多いようですが、それでも導入事例が多くあるのは、それを賄えるだけのメリットが3Dプリンターにあるからといえるでしょう。

3Dプリンターを導入するうえで、営業力、企画力、生産性の向上などさまざまなメリットが考えられますが、何を目的にするのかを定めて導入することによって、納得ができる3Dプリンター選定になるでしょう。