新たな可能性は「融合」から始まる! 建設・製造業融合セミナーダイジェスト

2021年 6月 1日

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大塚商会とオートデスクは、2021年5月13日に「オートデスクの日 Otsuka & Autodesk Collaboration DAY 2021」を開催。本イベントでは、「建設業・製造業を融合させたイベント」をコンセプト、DXをテーマに、AutoCAD 2022 / Revit 2022 / Inventor 2022の新機能のご紹介に加え、オートデスクの最新技術と大塚商会のサポートソリューションを組み合わせ、お客様の多くの事例紹介を交えながら皆様の設計業務の改善・効率化・生産性アップ、コスト削減にもつながるような働き方改革の情報をご提供しました。

オンライン開催の特性を生かし、リアル開催では難しい多種多様の40セッションを公開。
本イベントのダイジェストをお届けします。

建設キーノート: 建築土木分野での変革

オートデスク株式会社 菱田 哲也氏より、「建設業界を取り巻くキーワード」「コロナによる業界への影響」「オートデスクと進める建築土木分野での変革」の3テーマに関して講演。
建設業界を取り巻くキーワードでは、2021年に建設業界に影響を与えると予測される下記四つのキーワードが提示された。

  • One BIM Model(設計情報の集約)
  • Revit User Group/Civil User Group(日本仕様化)
  • Automation/Insights(自動化・洞察)
  • Cloud Collaboration(連携)

One BIM Model(設計情報の集約)ではBIMによって意匠・構造・設備のデータが一つのBIMモデルに集約されることの利点が示された。Revitであれば、3Dの解析モデルから整合性が担保されたBIMモデルを自動生成し、2次元の伏図・軸組図・リストを出力でき、手作業を経ずに図面化ができるため、人の作業に起因するミスが発生せずに、作業時間でも効率化が図れる。作業時間が3分の1の例を示した。

「コロナによる業界への影響」においては、加速するクラウド活用を、「オートデスクと進める建築土木分野での変革」では、オートデスクとしてDXの成長を把握する指標として、「BIM成熟度分析ツール」を建築・土木分野に応用して提供、また、そのサポート体制に触れた。オートデスクは多彩なソリューションで、建築土木分野のDX変革をサポートすると結んだ。

製造キーノート:製造業のデジタル化を進めるなら今! ものづくりのDXを支えるオートデスクの最新テクノロジー

オートデスク株式会社 ジョン・ウォンジン氏より、製造業のビジネス変革を実現するDXの取り組みについて、企業ごとにその成熟度は異なるとし、設計データの流れや管理、共有や活用のレベルを中心に捉えた5段階のステップを紹介。

メール添付で図面をやりとりしている状況であればレベル1に到達する以前の「レベル0」であると述べ、海外のDX事例を参考に、全てをまねてデジタル変革に取り組もうとする企業もあるが、そうではなく、まずは自社の現状がどの段階にあるかを把握し、その一つ上のレベルを目指すことが大切だ。日本の製造業は4割弱が2次元図面だけで設計を行っている。

そういう現場では、いきなりレベル5のデジタルツインの実現を目指すのではなく、まずは3次元設計を目指してステップアップしていくべきだと述べた。また、製造業DXの取っ掛かりとして、ウォンジン氏は「設計から始めるべきだ」と訴えた。

AutoCADセッション:なぜ、やっぱりAutoCADなのか?~互換CADとの信頼性と機能性の違いとは~

「安さ」が魅力の互換CADは、本当に業務で「使える」のか? 互換CADの市場展開につれ、多くの設計者が気にされている疑問にCADコンサルタント 井上 竜夫氏が自ら行った貴重な検証結果を講演。
AutoCADと代表的な互換CAD3製品をチュートリアルの流れに従い、建築平面図が完成するまでの様子を早送り映像で紹介した。結果については、セミナーをご覧ください。

「操作性の比較」、「機能の比較」、「DWGファイルの互換性」、「AutoCAD特有の機能紹介」に関して丁寧に説明。井上氏は互換CADを安価なAutoCADの代用品ではなく、DWGファイル形式が扱える全く別のCADソフトと考えるべきと指摘。特に問題になるのが、図面データのやりとりにおける損失だと述べた。導入に際してのコストは製品価格だけではなく、多方面からコスト、リスク、メリット/デメリットを考えるべきと締めくくった。

AutoCADセッション:いつでもどこでも図面作業 ~ AutoCAD最新情報 ~

オートデスク株式会社 大浦 誠氏より、「2021年5月7日のAutoCAD と AutoCAD LTに関しての今までにない重大な発表内容」と「AutoCAD 2022の最新機能」を講演。AutoCADユーザー必見です。

土木セッション:Autodesk AEC Collectionで原則BIM / CIM化へ備えよう!

オートデスク 松本昌弘氏より「BIM / CIMこれまでのふりかえり」「最近の動向について」「Autodesk BIM / CIM Solution によるガイドライン、要領/基準類への対応について」に関して講演。

メイキング動画を配信中!

本イベントのダイジェスト動画(メイキング動画)をYou Tubeに掲載しています。合わせてご覧ください。

【YouTube】オートデスクの日 OACD2021ダイジェスト映像