アセンブリの解析には3D CADがお薦め ~3D CADで構造解析するメリットとは?~
2019年11月14日
製造業
製造業において、製品の耐久性の確認やコスト削減を進めるにはアセンブリの構造解析は欠かせません。製品が複雑化していく中で2D CADを使用してアセンブリ解析を実行していくことに限界を感じている方も多いのではないでしょうか。
3D CADなら画面上で細部までアセンブリ解析が可能になるため非常にお薦めです。そこで今回は、3D CADの導入を検討している方へ向けて、3D CADを活用してアセンブリ解析を行うメリットをご紹介します。
アセンブリの構造解析とは
質の高い製品を開発していくためには、アセンブリ解析は必要な業務です。では、アセンブリの構造解析とはどのようなことを指すのでしょうか?
アセンブリとは?
3D CADにおいて、アセンブリとは「組立品」のことを総称して呼びます。部品のことを「パーツ」と呼び、それを組み立てたものがアセンブリです。例えば車であれば、車全体を「トップアセンブリ」と呼び、車体、エンジンルーム、タンクなどの車を分解していったものを「サブアセンブリ」と分けていきます。
3D CADでは、細かく分けたアセンブリを画面上で組み合わせていくことで、部品同士の干渉点や関連機能のチェックが可能です。
アセンブリの構造解析の重要性
アセンブリの構造解析を行うことは、次の項目を確認するために非常に重要な役割を担っています。
- 製品が正常に作動するか
- 耐久性に問題がないか
- 部品同士の張力の関係や機能に問題がないか など
アセンブリの構造解析を試作設計レビュー後すぐの段階で取り入れることで、試作品を作る回数を減らせます。その結果、無駄になる原材料費を削れるためコスト削減にもつながります。
2D CADによるアセンブリの構造解析は難しい
2D CAD図面でアセンブリの構造解析を行うのは難しい現状があり、実際に試作品を作って組み立てることで確認しています。
- 組み付け時の動作機能チェック
- 部品同士の耐久性
- 組み付け時の干渉チェック
2D CADのままだと複雑化していく製品のアセンブリを解析していくのは難しく、手間やコストが膨大にかかってくるでしょう。
3D CADによるアセンブリ解析のメリット
3D CADを使用してアセンブリの構造解析を行うことで、コスト削減や作業工程の減少につながるメリットがあります。ここでは、3D CADでアセンブリ解析を行うメリットを三つご紹介します。
コストの削減につながる
3D CADの画面上でアセンブリ解析を行うことで、試作品を作る回数が減りコストの削減につながります。
2D CADを使用して製品のアセンブリ解析を行っていれば、試作品の材料費や作るための人件費がかかります。3D CADを活用して画面上でアセンブリの構造解析を行うことで、材料費や人件費をカットできるため、2D CADでかかっていた工数の削減が可能になります。
作業工程の効率化ができる
作業工程の効率化もできるのが3D CADでアセンブリ解析を行うメリットになります。アセンブリ解析を3D CADで実施することで、試作品を作る回数や設計不良が起きる確率を減らせます。
画面上で事前に部品同士の耐久性や干渉を確認することで、事前にミスを防げます。
品質の改善が可能になる
3D CADでアセンブリの構造解析を行うことで、製品の品質向上にも非常に役に立ちます。画面上でアセンブリを解析するため、耐久性や耐圧性などのさまざまな性能が数値化されるので改善点を発見しやすいからです。
製品の材料や寸法、組み合わせ方を編集しても瞬時にアセンブリを解析してくれます。品質の改善に必要なアセンブリの構造解析だけでなく、熱伝導解析や電磁場解析等の解析を行えるのも3D CADのメリットです。
3D CADを導入してアセンブリ解析を簡単に行おう
アセンブリ解析自体は、人的コストや作業工数の削減に非常に役に立ちます。さらに3D CADを導入することで、複雑な製品のアセンブリも瞬時に解析してくれるため、効率よく仕事を進められるでしょう。
今回の記事を参考に3D CADの導入を進めてみてはいかがでしょうか。