【AutoCAD LT 操作】図形をグループ化する

2020年 5月26日

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画層とは図形をグループ化する方法の一つで、概念的には透明なフィルムのようなものです。図面に描かれる図形は、必ずいずれかの画層上に描かれます。画層は必要な数だけ幾つでも作成し、それぞれに自由に名前を付けて管理できます。

機械図面における部品の画層例

例えば機械図面なら、部品Aの外形線の画層、部品Aの中心線の画層、部品Aの隠れ線の画層、部品Bの外形線の画層、部品Bの中心線の画層というように、部品ごとおよび線種ごとに細かく設定します。

画層を非表示またはフリーズすると、その画層上の図形は表示および印刷されなくなります。例えば、作図補助線を隠して印刷したい場合は、補助線が描かれた画層を非表示またはフリーズします。

新しい画層の作成手順

  1. [画層プロパティ管理]を使用します。[画層プロパティ管理]が表示されていない場合は、 LAYER[画層管理]コマンド([ホーム]タブ→[画層]パネル→[画層プロパティ管理])を実行します。
  2. [画層プロパティ管理]の[新規作成]ボタンをクリックします。
  3. 希望の画層名を入力し、画層リストに表示されている既定の画層名(画層n)を変更します。
  4. 必要な場合は引き続いて、画層の色、線種、および線の太さを設定します。
  5. [OK]をクリックします。

画層をコントロールする

画層の表示状態は、[画層]ツールバーの[画層コントロール]リスト、およびLAYER[画層管理]コマンド([形式]→[画層管理])の[画層プロパティ管理]で、アイコンをクリックすることでコントロールできます。

主な画層コントロール

表示/非表示その画層上の図形を表示/非表示します。非表示の画層上の図形は、再作図の対象になります。
フリーズ/フリーズ解除その画層をフリーズ/フリーズ解除します。フリーズされた画層上の図形は、一時的に図面から削除されたのと同じで、再作図の対象にはならないので、再作図時間が短縮されます。非表示にした画層をフリーズすることもできます。
ロック/ロック解除ロックした画層上の図形は、画面に表示され、オブジェクトスナップを使用することもできますが、それらの図形を編集することはできません。ロックされた画層に図形を描くことは可能です。
印刷可能/不可能画面表示を変更せずに、印刷するかしないかを切り替えられます。[表示]、[フリーズ解除]、[印刷不可能]に設定した画層上の図形は、画面には表示されますが、印刷されません。
VPでフリーズ/フリーズ解除浮動モデル空間またはペーパー空間で、現在アクティブな浮動ビューポートに対して、画層のフリーズ/フリーズ解除を指定できます。タイル モデル空間では、この機能は使えません。
新しいVPでフリーズ/フリーズ解除浮動モデル空間またはペーパー空間で、新しく作成されるビューポートに対して画層のフリーズ/フリーズ解除を指定できます。タイルモデル空間では、この機能は使えません。

アドバイス

画層名は、部品ごとに共通の接頭語を付けると便利です。例えば、A_BODY、A_CENTER、A_HIDDEN というような具合です。先頭が A_であるような画層だけを自動的に抽出し、まとめて操作することができます。

AutoCAD LTでは、個々の図形に色や線種、線の太さを割り当てられますが、全てByLayerに設定しておくのが一般的です。ByLayerとは画層の設定に従うという意味合いで、画層単位で図形の色、線種、線の太さを一括変換できます。これによりそれぞれの図形がどの画層に属しているかが一目で分かります。