3D CADのアニメーション機能が提案資料として最適な理由
2020年 7月13日
製造業
3D CADのアニメーション機能の利便性を理解しつつも、うまく活用できていない方も多いのではないでしょうか? アニメーションを上手に活用することで、3Dモデルや平面図の画像をただ見せるよりも伝わりやすい提案資料を作れたり、プレゼンが行えるようになったります。
うまく活用できていない方向けに、アニメーションの機能にはどんなものがあるのか、そしてどういった活用方法があるのか、メリット・デメリットを踏まえて説明していきます。
3D CADのアニメーション機能を使用するメリット・デメリット
まず、3D CADを用いてアニメーションを作るうえで考えられるメリット・デメリットは何かを解説していきます。
メリット:提案資料として役に立つ
3D CADモデルをアニメーション化することで、製品の移動や回転などの機構の動きを視覚化できるようになります。製品に詳しくない方や初めて見る方にも動作を分かりやすく伝えられます。
また、実機では見ることができない製品内部の動きも確認できるため、この点も製品概要を伝えることに役立ちます。
デメリット:作業工数が増える
製品の部品数や機構の多さによりますが、大掛かりなアセンブリ部品では時間や部品の可動域の設定などに時間がかかります。
また、アニメーション化の作業が初めての方にとっては、ツールの使い方や設定方法を覚える時間が必要になり、慣れるまではアニメーション化の作業が負担と思われるかもしれません。
3D CADのアニメーション機能の活用方法
3D CADのアニメーションを使うことで、どのような場面で活用できるのか具体的な例を挙げていきます。
プレゼン時の提案資料として
アニメーションの活用方法の一つとして有効なのは、プレゼン資料として使うことです。
クライアントにある製品を提案するとき、クライアントがその製品の構造に対して必ずしも深い知識があるとは限りません。そのため、提案時に画像だけでは動作のイメージを伝えるには限界があり、間違った理解をさせてしまうこともあるかもしれません。
製品のアニメーションを活用すると、その製品の的確な挙動を伝え、提案する側・提案される側の認識のズレをなくせます。例えば、ドライヤーの3D CADモデルにアニメーションをつけ、ファンやモーターの回転方向が分かるようになるため、風がどのように送られるか分かります。それにより機能面で何か不具合があった場合、改善点が把握でき、より具体的なディスカッションに発展していきます。
デザインレビュー時に資料として
製品を開発するにあたり、設計だけではなく営業から製造の現場までさまざまな部署の方々がかかわります。他部署と連携を図るときに、アニメーション機能は円滑なコミュニケーションツールとして役立ちます。
例えば、社内でデザインレビューをするとき、設計、営業、製造、購買など開発にかかわるメンバーが一斉に集まりますが、それぞれデザインに関して気になる部分は異なります。アニメーションを活用することで、製品情報を全員で共有し、その場でタイムリーにおのおのが見たい角度から動きや形状を確認できます。それにより、実りある意見交換を行い、効果的な評価を進められます。
また、アニメーションには製品の挙動を確認するだけではなく、分解図で時間軸に沿って利用する機能もあるため、設計と製造の間で製品の組み付け手順に問題はないかということも密に確認しながら連携できます。
- * ビューアーをインストールすれば、CADがインストールされていないパソコンでもアニメーションファイルを表示が可能。
3D CADのアニメーション機能はさまざまな場面で活用できる
3D CADモデルを作るだけにとどまらず、動きのあるアニメーションによってプレゼンやデザインレビューなど幅広く活用できます。
アニメーション化する工数は発生してしまいますが、それ以上に効果をもたらすツールなので、アニメーションに着手して有効活用してみてはいかがでしょうか。