設計者に教えたいモニターの選び方! 高解像度&大きめモニターで作業効率化

2020年10月16日

共通

「複数のウィンドウを同時に開きたい」「さらにパソコンの画面を広く活用したい」「仕様書を確認しながら作業したい」設計者なら、一度はこのような悩みを抱えたことがあるのではないでしょうか。設計をしていくうえでパソコン画面の見やすさは非常に大切です。

モニターが1台だけだと、メール確認やWebで分からないことを検索するたびにソフト画面を閉じる必要があるため、スムーズに作業ができないでしょう。

そこでこの記事では、作業効率を上げたいと考えている設計者へ向けて、2台目のモニターの選び方をご紹介します。

モニター最適化で得られる効果とは

モニターをもう1台設置した場合、具体的にどのような効果があるのでしょうか。

ここでは2画面で作業すると日々の設計業務にどのような影響があるのかについて、解説していきましょう。

複数のウィンドウを同時展開して作業ができる

複数のモニターを設置することで、展開できるウィンドウの数が増やせます。例えば、ビューアーやレンダリング画像を同時に開いたり、CADソフトを開きつつサブウィンドウ(仕様書など)を別モニターに並べたりできます。

つまり、ウィンドウを閉じたり入れ替えたりする作業工程を減らせるため、調べ物や設計作業の効率化を期待できるでしょう。

広い画面領域を使って設計業務に専念できる

CADソフトによってはマルチモニター対応しているCADソフトがあります。現在表示中のCAD画面を複数画面に展開し、コマンド領域や履歴領域と切り分けて、図面・モデルの表示領域を大きくすることができるため、設計業務を今まで以上に快適に行えます。

画面いっぱいに最大化された図面・モデルを使って、設計により一層集中できます。また、表示範囲を広くできるため、画面のズームイン・アウト、ならびにパンニング回数を減らすことができるため、設計作業の効率化も期待できるでしょう。

作業疲れを緩和できる

モニターを増やすことで、作業時の細かい疲労を緩和できる効果が期待できます。上述したように、モニターが多いとウィンドウを複数同時展開可能です。そのためウィンドウ切り替えの手間が省けて、視線を少し移動するだけで作業できます。視点移動距離が減ることで目の疲労を軽減でき、ウィンドウの配置によってはスクロール回数も減らせるでしょう。

また、人間工学にもとづいて作られたモニターを選ぶと、体全体の疲れを軽減できます。人間工学とは、機械や装置などを人間の使いやすいように設計・調整するための科学技術です。そのため、自分にあった画面高さや向きに自在にモニターを調整できるように設計されています。

自分仕様にモニターを調整できるため、疲労がたまらない角度やモニター位置で作業可能です。このようにモニターを最適化することで、作業効率も上がり設計業務が行いやすくなるでしょう。

モニター選びで意識したいポイント

作業効率を上げるためには、どのようなモニターを選べばいいのでしょうか。設計で使用するモニターを購入する際に注意して欲しいポイントは三つあります。

  • ブルーライト機能
  • モニターアーム
  • 応答速度

では、この三つについてそれぞれなぜ大切なのか解説していきます。

1.ブルーライトカット機能が付いているか

一つ目の選ぶポイントは、ブルーライトカット機能が付いているかどうかです。

ブルーライトとは、パソコンやスマートフォンなどのLEDディスプレイやLED証明から発生する青い光です。ブルーライトは強いエネルギーを持っており、目の網膜まで光が届いてしまいます。このブルーライトを浴びすぎると目が疲れてしまい、肩こりや頭痛の原因になる可能性があるのです。

このブルーライトをカットできる機能が付いていると、デバイスなどから発生するブルーライトを低減して目の疲れを和らげられます。毎日何時間もモニターを見る場合は、ブルーライトカット機能が付いている製品がおすすめです。

2.モニターアームの取り付け・スタンド可動範囲は広いか

二つ目は、モニターアームの取り付けができるか、そしてスタンド可動範囲が広いかどうかです。

まず、モニターアームとモニターのVESA規格があっているか確認が必要です。モニターアームとは、モニター角度や位置を自由に変えられるアイテム。このモニターアームとモニターを取り付ける際に活用する規格が「VESA規格」です。

VESA規格は、モニター背面の取り付け用ねじ穴の位置を統一した規格を指します。一般的には「75×75mm」もしくは「100×100mm」のサイズです。モニターとモニターアームのVESA規格が同じサイズであれば、二つをつなげられるため、購入する際は確認を忘れないようにしましょう。

また、モニターアームの可動範囲の広さも重要なポイントです。稼働範囲が広い場合は、前後左右や上下の自分の見やすい位置へ自在にモニターを調整できます。姿勢や作業環境に合わせてモニターの高さや角度を変更できれば、疲れにくい作業環境を作れるでしょう。

3.反映される応答速度は速いか

三つ目は、モニターの応答速度です。

応答速度とは、画面上の1画素が「黒→白→黒」と変化するまでの時間を指します。単位はms(ミリ秒)で表し、10msの応答速度があるモニターであれば、黒→白→黒に変化する時間が10ミリ秒かかるということです。

この応答速度が低い場合、スクロールの速度やコマンドの実行速度などが遅くなり作業効率が悪くなってしまいます。

また、応答速度はモニターのリフレッシュレートよりも速いものを選ぶようにしましょう。リフレッシュレートとは、1秒間に画面が何回書き換わるかを表す数値。例えば、1秒間に150回書き換わる場合は、150Hzと表示します。

このリフレッシュレートより応答速度が遅いと、画面に一つ前のフレームなどが映り込んでしまいます。リフレッシュレートが60Hzであれば16ms以下、144Hzなら6ms以下の応答速度を持っているモニターがおすすめです。

モニターを増やして設計業務を楽にしよう

今回は、作業効率を上げたい設計者に向けて、モニターの選び方について解説しました。

モニターを2台以上に増やすことで、視線移動軽減によって目が疲れなくなったり、サブウィンドウの複数同時展開により作業効率が改善されたりします。日々の設計業務に窮屈さを感じているなら、2台目のモニターは必須なのではないでしょうか。ご紹介した選び方のポイントを抑えて、自分にあったモニターを増やし、日々の設計業務をより楽にしていきましょう。