【AutoCAD LT操作】文字列を記入する

2021年 7月12日

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AutoCAD LTにおける文字スタイル、文字の記入方法、文字の修正方法、および文字の表示についてご説明します。

文字スタイルを作成する

文字を入力するにあたり、まずは定型の文字スタイルを作成します。

  1. STYLE[文字スタイル管理]コマンド(注釈タブ→文字パネル→文字スタイル管理)を実行します。[文字スタイル管理]ダイアログボックスが表示されます。
  2. [新規作成]ボタンをクリックします。
    [新しい文字スタイル]ダイアログボックスが表示されるので、これから作成する文字スタイルに名前を付けて、[OK]をクリックします。

  3. [フォント]の[フォント名]リストから、使用したいフォントを選択します。SHX フォントを選択した場合は、これから作成する文字スタイルを使って日本語を入力するなら、[ビッグフォントを使用]をオンにし、[ビッグフォント]リストから、使用したいビッグフォントを選択します。

  4. [高さ]は、通常は0.0000のままでかまいません。高さを 0(ゼロ)にしておくと、文字を記入するときにその都度高さを指定できます。記入後に高さを変更することもできます。文字の高さを固定したい場合は、[高さ]ボックスに具体的な値を入力します。高さを固定すると、記入後に変更することはできません。
  5. 必要に応じて[効果]を設定します。
  6. [適用]ボタンをクリックします。
  7. 上記の手順2から6を繰り返して、必要な文字スタイルを全て作成します。
  8. [閉じる]ボタンをクリックします。

ヒント:SHX フォントとTrueType フォントとの違い

AutoCAD LTでは、SHXフォントとTrueTypeフォントの2種類のフォントが用意されています。SHXはCAD 製品用に最適化されたフォントで、TrueTypeは広く普及している一般的なデジタルフォントです。SHXフォントの外観はTrueTypeフォントに劣りますが、データ量が軽いうえに全ての出力機に出力できます。

文字列を記入する

入力はテキストまたはマルチテキストを活用します。

改行を含まない1行のみの文字列を記入するには

テキストコマンドを使用します。

  1. TEXT[文字記入]コマンド(ホームタブ→注釈パネル→文字ドロップダウン→文字記入)を実行します。
  2. 「文字列の始点を指定または」と表示されるので、任意の場所でクリックします。
  3. 順に高さと角度を指定します。
  4. カーソルが現れ文字を入力できるようになります。
  5. Enterをクリックするとコマンドが終了します。

改行を含む複数行の文字列を記入する

マルチテキストコマンドを使用します。

  1. MTEXT[マルチテキスト]コマンド(ホームタブ→注釈パネル→文字ドロップダウン→マルチ テキスト)を実行します。
  2. 「最初のコーナーを指定」と表示されるので記入範囲の一方のコーナーを指定し、次に「もう一方のコーナーを指定または」と表示されるので、他方のコーナーを指定します。
  3. カーソルが現れ文字を入力できるようになります。
  4. 入力範囲外でEnterをクリックするとコマンドが終了します。

役立つテクニック

直径記号、度記号、プラスマイナス記号などを入力する

  1. テキストエディタタブ→挿入パネル→シンボルをクリックします。
  2. 表示されたメニューから、入力したいシンボルを選択します。メニューに表示されていない特殊文字を記入するときは、[その他]を選択します。[文字コード表]ダイアログボックスが表示されるので、使用する文字を選択し、[文字の選択]ボタンをクリックします。[コピーする文字]に選択した文字が入ります。[コピー]ボタンをクリックしてクリップボードにコピーします。これをエディタに貼り付けます。

マルチテキストエディタ以外で、特殊記号を入力する。

マルチテキストエディタ以外で特殊記号を入力するには、文字列内に、%%とそれに続く1文字から構成された特殊記号を挿入します。

たとえば、TEXT[文字記入]コマンド(注釈タブ→文字パネル→マルチテキストドロップダウン→文字記入)を使って、∅5.00と記入するには、プロンプト 文字列: に対して、%%c5.00 と入力します。

文字列の内容、画層、色などをまとめて変更する

  1. [プロパティ]パレットが表示されていない場合は、表示タブ→パレットパネル→プロパティをクリックします。[プロパティ]パレットが表示されます。
  2. 修正したい文字列を選択します。
  3. 必要に応じて、[画層]ボックスや[色]ボックスで、希望の画層や色を選択します。
  4. [内容]ボックスをクリックします。マルチテキストの場合は、[内容]ボックスの右横のボタンをクリックします。[マルチテキストエディタ]が表示されます。1行文字オブジェクトの場合は、[内容]ボックス内の文字列を直接編集します。

図面に記入された文字を検索して置換する

  1. 注釈タブの文字パネルの[文字検索]ボックスに、検索する文字列を入力します。
  2. [文字検索]ボックスの右端のアイコンをクリックします。[検索と置換]ダイアログボックスが表示され、[文字検索]ボックスに入力した文字列が直ちに検索されます。

  3. 必要に応じて、[検索と置換]ダイアログボックスで、[検索する文字列]ボックスと[置換後の文字列]ボックスに、検索する文字列および置換後の文字列を入力します。
  4. 必要に応じて、[オプションを展開]ボタンをクリックし、検索オプションと文字の種類を指定します。

  5. 図面内の該当する文字列全てを置換するには、[全て置換]ボタンをクリックします。
  6. 個々の文字列を確認しながら置換するには、まず[次を検索]ボタンをクリックし、次に[置換]ボタンをクリックします。[検索結果を表示]チェック ボックスをオンに設定している場合は、置換する文字列を検索結果リストで選択し、[置換]ボタンをクリックします。
  7. 全ての置換が終了したら、[完了]をクリックします。

多くの文字列が記入された図面を高速に表示する

  1. OPTIONS[オプション]コマンドを実行(アプリケーションメニューの[オプション]ボタンをクリック)します。
  2. [オプション]ダイアログボックスが表示されます。
  3. [表示タブ]を選択します。
  4. [表示機能]の[文字の境界フレームのみを表示]チェックボックスをオン(チェックマークが付いている状態)にします。
  5. [OK]ボタンをクリック後、REGEN[再作図]コマンドを実行します。