【事例セミナーレポート】奥村組が考えるプロジェクト管理のデジタルトランスフォーメーション

2021年 7月30日

建設業

2021年5月13日に開催された「オートデスクの日 Otsuka & AUTODESK Collaboration DAY "2021"」では、大阪市に本社を置く株式会社奥村組様が「BIMモデルを用いたプロジェクト管理で"より良い建物づくりを"」と題して、BIMモデルをクラウドで活用・共有した施工事例とその効果を紹介されました。

遠隔地の工事所と支援部門の連携、合意形成などクラウド活用ならではのプロジェクト管理手法への取り組みの様子をダイジェストでお届けします。

BIMをテーマに合わせて積極的に活用

株式会社奥村組 ICT統括センター イノベーション部 BIM推進室長 脇田明幸氏より、まず初めにBIM活用について難易度と効果を軸にした全体像を次の三つのグループに分類して紹介されました。

  1. 比較的取り組みやすい要素技術的なテーマ
  2. ロボット施工、AI活用などの最先端技術
  3. その間をつなぐ中間的なテーマ

測量BIM

その三つのグループのうち、比較的取り組みやすい要素技術的なテーマである測量において、トータルステーションと同等の測距・測角機能を備え、一人で測量することを想定して開発された自動追尾型の測量機「杭ナビLN-100」と共に「BIM 360 Layout」、「BIM 360 Glue(現在のAutodesk BIM Collaborate、またはAutodesk BIM Collaborate Pro)」を活用した測量BIMのご紹介がありました。

設計や施工で作成したBIMデータをBIM 360 LayoutがインストールされたiPadで表示し、杭ナビLN-100のレーザー光とプリズムで距離と角度を計測。各測点の実測位置をスピーディーかつ高精度に計測し、その場で設計値との誤差を確認することができ、出来形管理など施工品質確保に効果を発揮している。

これまで技術者が二人で行っていた確認作業を一人で高精度に行えることも利点、とのことです。活用事例では、300箇所以上の杭芯墨確認を6時間程度で完了している、とのご紹介がありました。

外構BIM

次に紹介されたのは「外構BIM」。外構工事でBIMが活用された事例はほとんどなく、奥村組様の創意工夫やBIMへの積極的な取り組みが伺える内容でした。

「外構工事は全体工事の最終工程となりますが、本体建物の施工にも影響するため、早い段階で施工方針を決定する必要があります。工事終盤になると本体工事で手一杯となり、十分に検討する余裕がなくなる場合も多いと思います」と脇田氏から説明があり、外構BIMの活用の様子が紹介されました。

配管が交錯している箇所などは、2次元よりも見やすく課題を早期に発見できます(脇田氏)

早い段階で問題点を解決しておくことが現場の生産性向上に役立ちます(脇田氏)

BIM 360による合意形成

実務者が効果を実感しやすいテーマとして、BIM 360を活用した合意形成について、BIM 360のメイン機能であるファイル管理機能のBIM 360 Document Managementをプロジェクトメンバーと活用した事例が紹介されました。

鉄骨製作にあたっては、鉄骨ファブ、設備会社と最新のBIMモデルを共有することが重要となります。BIM 360 Document Managementを活用することで、使用するBIMソフトの種類に関わらず、BIMモデルを確認ができ、関係者全員で共有することが可能となります。さらにBIMモデルだけでなく、画像ファイル、PDF、オフィス文書などもブラウザー上で共有することが可能となります。

また、BIM 360Model Coordinationという機能を使用すれば、アップロードしたRVT、IFC、DWGなどの複数ファイルの合成が可能となり、干渉などを事前に検証することができます。

各専門工事会社がBIM 360にアップロードすれば、Coordination機能で合成し、納まり確認や干渉チェックができます(脇田氏)

社会の持続的な発展に貢献するため、新しい技術の活用に積極的に挑戦し続けることを念頭に、さまざまな視点からBIM活用を実践している奥村組様の取り組みは、今後もさらに進んでいくと感じられる講演でした。建設業界において課題であるデジタルトランスフォーメーションへのさらなる取り組みにも目が離せません。

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