ModuleWorks社がデジタル製造ソフトウェアコンポーネント「ModuleWorks 2024.04」をリリース

2024年 4月22日

ModuleWorks社 2024年4月16日

ModuleWorks社は2024年4月16日、同社製デジタル製造ソフトウェアコンポーネントの最新版「ModuleWorks 2024.04」のリリースを発表した。今回リリースされた最新のModuleWorks SDKには、2軸加工から多軸サーフェス仕上げ加工など、効率的なツールパス生成のためのさまざまな新機能や拡張機能が導入されている。

回転加工 荒加工 荒加工用リード

オープン領域では、プランジ動作に伴いツールパスがストックから直接スタートすることがあるが、これにより工具が損傷したり、工具寿命が低下する可能性がある。

これに対処するため、ModuleWorks 2024.04では、回転加工荒加工ツールパスのリードインおよびリードアウトのオプションに対応するようになった。これによって、材料への工具の進入・退出がスムーズに行えるようになり、特にオープンポケットや削り残し加工に効果がある。トランジションがよりスムーズになり、開いた輪郭の最適な開始点が確保できるため、工具の摩耗と損傷のリスクも低減する。

ジオデシック加工 コーナースムージングの向上

鋭いコーナーでは工具を大きく減速させる必要があるため、一般的に加工速度が下がる。このため、加工時間が長くなり、サーフェス品質が低下する。

ModuleWorks 2024.04 リリースでは、ジオデシック加工ツールパスにコーナースムージングオプションが導入された。このオプションにより、サーフェス品質が向上し、工具の急減速と急加速が不要になるため、加工時間が短縮される。

バリ取り 面取り工具のコーナーアークのサポート

これまでは内側と外側のコーナーの切削動作で中断が発生していたが、ModuleWorks 2024.04では新しい機能強化に伴い、切削動作の中断がなくなった。

面取りミルを使用する場合、アルゴリズムにより内側と外側のコーナーの周囲に連続したツールパスが作成されるよう改良が行われ、5軸バリ取り加工で中間リンクが生成されなくなった。これにより、リンク動作が削減し、面取り加工全体のサイクルタイムが短縮される。

既存のツールパス 回転/変形/ミラーシーケンスのカスタム設定

これまではツームストーン切削加工で制限があり、固定された回転順序で一つのオペレーションしか回転できず、ミラーリングオペレーションは別々に行われていた。

ModuleWorks 2024.04では、回転/変形/ミラー機能が強化され、ユーザー定義のシーケンスオプションが追加された。これにより、操作の実行順序を指定して、ツリー構造により回転/変形/ミラーステップの複雑なシーケンスを設定できるようになっている。ミラー加工の加工方向もツリーで制御できるため、加工エリア内に配置された複数の同一パーツの加工が可能になった。

3軸 仕上げ加工の3D接点境界

現在のコンテインメントオプションでは、ツールパスがツールチップに制限されるため、未加工領域が残ることがある。

ModuleWorks 2024.04では3D接点境界が新しく実装され、仕上げ加工ツールパスがパーツ上の3Dコンテインメントに沿って正確に制限されるようになった。これにより、領域を再作成したり、手動でオフセットを追加する必要がなくなり、プログラミング時間が短縮する。また、サーフェスも確実に完全に加工されるようになる。

穴加工 外ねじ加工

硬い材料の外ねじ加工は困難な作業である。ModuleWorks 2024.04では新しい外ねじフライス加工機能が実装され、外径方向へのねじ加工が可能になった。この機能は、難削材のねじ加工に特に有効である。さらに、一つの工具で複数のねじ径を加工できる利点もある。

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