Otsuka & Autodesk Collaboration Day(OACD)は、建築・設計の未来を形作るためのインスピレーションあふれるイベントです。オートデスクの最先端テクノロジーとAIが、どのように設計の常識を覆し、新たな可能性を切り開くのか。専門家による熱量あふれる講演や、活気あふれるパネルディスカッションを通して、その未来を体験できます。
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2019年 8月 9日
製造業
近年、他社との競争力をより高めるために3D CADを導入する企業が増加しています。しかし、いざ導入をしてみると「操作が難しく、思うように業務効率化ができなかった」「3D CADの使用がプレゼン利用に偏ってしまった」など、うまく効果を上げられない事例も発生しています。コストをかけて3D CADソフトを導入するからには、このような失敗は避けたいものです。
今回は、3D CAD導入時の問題点と導入の際に失敗しないためのポイント、お薦めの3D CADソフトについて解説します。
2D CADは、2次元の情報を作成するために利用されるソフトで、主に図面を作成するために利用されます。正面図・平面図・側面図で構成され、図面は三角法に基づき、x、y、zの視点から描かれることになります。
一方で3D CADは、3次元のモデルデータを作成するために利用されるソフトで、体積・表面積・質量・重心などの幾何情報を算出することができます。仮想空間に三つの軸を用いた立体を構成できるため、情報共有がしやすいというメリットがあります。
3D CADを導入することで起きる問題点は、主な理由として以下の二つが挙げられます。
それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。
3D CADを導入した際には、3D設計の概念を理解し、操作を習得し慣れるまでに時間がかかるため、その間の工数が一時的に増える点が問題となります。マウス操作はもちろんのこと、細かいコマンド操作などが2D CADの仕様とは大きく異なり、それが工数が増える主な原因と考えられます。
しかし、操作に慣れればパラメトリック機能などを利用することで、より効果的な設計が可能になり、業務効率の改善につなげることができます。
導入するソフトによっては高額な導入コストがかかるのも問題点の一つです。
年間ライセンスを購入するソフトや一度購入すれば半永久的に使用可能なソフトなどがありますが、初めて3D CADソフトを導入する企業は特に、いきなり高額な導入コストを支払うことには、それなりのリスクがあります。高額なソフトを購入したとしても使いこなせないと、購入後に使用しなくなる可能性もあるので注意が必要です。
ここからは、3D CADの導入時に起こり得る失敗例について見ていきましょう。
まずは、3D CADの導入目的を再確認する必要があります。
3D CADは設計や製造、検査など、さまざまな分野で活用できるツールです。プレゼンなどでしか使用していない場合は、導入目的を見直し、3D CADを活用できる業務を洗い出しましょう。
代表的な例として、3D CADでの設計を立ち上げるまでの計画を立てずにソフトを導入してしまい、操作を覚えるのに時間がかかり過ぎてしまうケースがあります。
導入後の教育体制やサポート体制などを考慮したうえで、導入するソフトを検討するとよいでしょう。
日々の設計業務をこなすのに使い慣れた2D CADを使い、慣れない3D CADの使用を後回しにしてしまうため、さらに3D CADを使うことから遠ざかり、3D CADでの設計が立ち上がらないケースが非常に多くあります。
パイロットプロジェクトでのスモールスタートや、3D CADだけを使う設計者を特定するとよいでしょう。その後、3D CADの使用範囲をさらに広げるとよいでしょう。
3D CADを導入したものの、データ管理ができず、複数のバージョンが混在したり、データの紛失が発生したりしてしまうケースもあります。
データ管理のルールを策定したり、バージョン管理システムを導入したりすることでデータ管理におけるリスクを低減させることができます。また、バックアップを定期的に行うことも大切です。
3D CADソフト導入時の失敗を防ぐためには、どのようにしたらよいのでしょうか。二つのポイントに絞ってご紹介します。
3D CADソフトを選ぶ際には、使用目的を明確にしておくことが重要です。既存業務のどの部分を改善したいのか、どのようなメリットを追加したいのか、その目的によって求められる3D CADが変わってきます。
初めて導入する場合は使い慣れないソフトを使用するため、操作で戸惑うことが多くなります。試行錯誤の連続ですが、導入後のサポート体制が充実している3D CADソフトを選ぶとスムーズな稼働が見込めるでしょう。
ソフトの操作性に関するセミナーなどを開催している企業もあるので、参考にしてみてください。
3D CAD導入の失敗例やソフトを選ぶポイントを解説してきましたが、次は実際のソフトを例に挙げてご紹介します。このソフトを導入することによって得られる「五つのメリット」についても見ていきましょう。
「Autodesk Product Design & Manufacturing Collection」にすれば、以下のような利点があります。
機械設計や製品設計などさまざまな領域をカバーできるうえ、3D CADと2D CADを使いやすい分野ごとに使い分けて併用することが可能です。2D CADで変更した部分も3Dモデルへ反映されるので、作業効率を大幅に落とすことなく設計業務を行うことができます。
サブスクリプションモデルのため、期間を決めて試験的に運用することが可能です。ライセンス数の上限を柔軟に変更することができ、短期間の増員にも対応できるのもお薦めポイントといえるでしょう。
2D CADとコマンドの配置が似ており、2D CADに慣れている人は操作がしやすいのがポイントです。
既存の2Dデータを下絵として有効活用したり、既存データの一部のみを3D化したりして重さを量るなど、干渉チェックを行うことができます。
作成した3DモデルをPDFファイルにして、他部門への共有が簡単に行えます。アセンブリをパーツごとに組み分ければ、組立指示書もすぐに作成できます。
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