【Autodesk RevitとRevit LTの違い】レンダリング機能

2020年 1月24日

建設業

BIM / CIMソフトのデファクトスタンダードである、オートデスク製Autodesk Revitには2種類の製品が存在します。

RevitとRevit LTです。

RevitとRevit LTは似ているようで、実は大きな違いがあることをご存じでしょうか?

価格の違い

両製品を価格で比べると、年間268,000円の価格差があります。この差は一体どこにあるのでしょうか?

それを計4回の連載で解説していきます。

Revit シングルユーザー版年額353,000円(税別)
Revit LT(AutoCAD LT含むSuite製品)年額85,000円(税別)
  • * 2020年1月現在

レンダリング機能

「RevitとRevit LTで何が違うのですか」と聞かれたときに、理解しやすい内容としてレンダリング機能が挙げられます。

次のパースをご覧ください。左がRevit、右がRevit LTで作成した室内パースです。

Revit LTにはレンダリング機能自体はありません。つまり光と影の計算、床面やガラス面の鏡面反射、床面の光の反射などの詳細なCG表現ができません。打ち合わせレベルであれば、Revit LTでも「感じ」は伝わります。ただ、これに質感や時間による光の加減を考慮すると差が出てきます。

ただし、Revit LTではクラウドレンダリングをご使用いただけます(Revitも使用可能)。利点としては、時間のかかるレンダリング作業からご自身のPCが解放され、ほかの作業に移れるということです。クラウドレンダリングでは、ほぼRevit並みの品質を確保することは可能です。

お客様に提出するようなきれいなパースを出力すると、A4サイズで5クレジットを消費します。これを20回繰り返した場合、100クレジット(2020年1月6日現在)つまり16,000円(税別)がかかる計算となってしまいます。

高品質なレンダリングを求めるなら……

Revitに搭載されている機能よりさらに品質を高めたい場合、アドオンツールやソフトを利用するとプロレベルのレンダリングエフェクトを加えることができます。

3ds Maxでレンダリングしたビーチハウスの室内

2020年3月以降、VRの利用にご注意ください

また余談ですが、VRに関しては2020年2月まではオートデスクがRevit Liveをご提供していますが、3月以降はご利用いただけません。

VRを利用したいときは、次の製品の利用をお勧めします。

おのおの特徴があり、オートデスク製品VREDも存在します。これらの比較や特徴は、また別途違うところで説明したいと思います。

第2回では「曲面を使用したデザインとワークシェアリング機能」について説明します。

【Autodesk RevitとRevit LTの違い】曲面を使用したデザインとワークシェアリング機能