設計者なら覚えておきたい! 図面管理を効率よく行うための注意点

2020年10月 7日

共通

CAD業務において図面はとても大切なものです。図面のいかんによって、オペレーター・自社・お客様の仕事の良しあしが決まるといっても過言ではありません。

この記事では、オペレーター・自社・お客様にとって誰もがやってよかったと思える仕事作りの一助となるべく、図面管理の重要性とその方法をご紹介します。

図面管理のメリット

仕事をするにあたって、スムーズな進行を妨げている要因1位は探し物の時間といわれています。書類はしっかりファイルに管理されている方でも、フォルダー分けに苦労し、デスクトップに置きっぱなしなどお困りの方も多いのではないでしょうか。

そんなお悩みを抱えた皆さんだからこそできる、図面管理のメリットをご紹介します。

検索しやすくなって図面探しの手間が減る

図面管理をしっかり行っていれば、締め切りなどに余裕を持って対応できるようになります。スムーズに作業の続きに入れるので、時間に余裕ができ、生産性の向上が期待できます。このデータ探しの手間を図面管理の方法を工夫することで、改善できるといえるでしょう。

時系列で追って修正がしやすくなる

CAD業務において、作成した図面に修正の依頼が付くことは日常茶飯事。修正のやりとりを通じて、よりよい物を作り上げていくことが必須であるともいえます。そのため、適切な修正箇所をピンポイントで直すことができればやりとりがスムーズになります。

このとき、最初に作ったバージョン、次に手直ししたバージョン2、さらに手直ししたバージョン3と後述する命名規則にのっとって時系列別に保存しておくと、修正時のやりとりにあたってロスが減るでしょう。

協力時、連絡時のミスが少なくなる

社内での共有やお客様への提出時にどのプロジェクトなのか、いつ作ったのか、どこを変えたのかが不明瞭だったため、提出した図面がまるでダメだったということは起こりうることです。これらを一定の法則で命名したり、管理したりすることによって共有時の行き違いが少なくなります。

なぜミスが多いのかを分析するにあたり、図面と同じくらい大切なのが図面管理です。

図面管理の方法

続いては、図面管理の方法について解説します。

名前に規則を設ける

例:図面の種類_図面名_図面番号_リビジョン_更新日
例:建築図_配置図_11111111_C_181211.拡張子

プロジェクト名以外に図面の種類、名前、図面番号、更新日など必要な情報を入力することを習慣化するようにしましょう。そうすることでその図面が誰にとっても明白になります。

  • 何の図面
  • 名前は何か
  • 何番目の図面か
  • どのバージョンなのか
  • いつ更新したものなのか

特に最後の二つは忘れず行うことで、図面のやりとりの際に必要な図面を「必要とされるタイミング」で、「必要とされるとき」に「必要としている相手」と共有可能になります。

更新前のものも保存しておく

CAD図面作成時には複数種類の図面修正が日常茶飯事です。そのため、この図面のこのバージョンがほしいという要望や修正後よりも修正前の方がよかったなどさまざまな要望がオペレーターに寄せられることがあります。

そのときに、更新前のものも別バージョンとして必ず保存しておくことで、臨機応変に対応できるようになります。

共有フォルダーを作り、どこに何があるかを明確にしておく

プロジェクトごと、図面ごとにフォルダーを作り、命名規則をプロジェクトに関わる全員に周知徹底しておくことでファイルへのアクセスがとてもスムーズになります。もし、オペレーターが休みを取ったなどの事態が起きてもプロジェクトに関わる全員がその図面にアクセスできるようになり、必要な図面が手に入れられるようになります。

自社の図面管理システムを構築していく

図面管理の工夫は設計者やオペレーターだけでなく、お客様にとっても大きなメリットをもたらす習慣となります。とはいえ一から会議などで決めるのも時間やコスト、人手がかかるでしょう。

最終的には各社の実態に合わせたシステムを構築するのが理想ですが、図面管理を専門とするソフトがあるので効率アップを図ったり、自社で図面管理する際のお手本にしたりするなど工夫するとよいでしょう。

図面管理ソフトを活用。お薦め図面管理ソフト

最後に図面管理ができるお薦めのソフトをご紹介します。使い道や機能など自社に合ったものを選ぶようにしましょう。

eValue V ドキュメント管理 製品情報

まとめ

時間と費用、そして人にできることは有限です。それらを組み合わせて最もよい効果を上げるにあたって進行の管理は欠かせません。

これらをよりバージョンアップできるのが図面管理です。図面管理に工夫を凝らして、設計者やオペレーターが使いやすいようにしていきましょう。