2024年11月11日
共通
会社で図面を描く場合にはPC版のCADを利用することになりますが、出先や現場でも利用できるようにタブレットやスマートフォン用のアプリが用意されていることをご存じでしょうか？
タブレットやiPhoneやAndroidのスマートフォンで利用できるCADアプリを利用すれば、いつでもどこでも図面を確認できます。本記事では、タブレット／スマートフォン版CADアプリの選び方やCADアプリでできること、おすすめのCADアプリについて解説します。
CADアプリの選び方は以下のとおりです。
それぞれについて解説します。
CADアプリを選ぶ際に最も重要なのは、自分の利用シーンとマッチしているかどうかです。
例えば、建築設計が主な用途であれば、建築専用CADの方が作業効率も良く、必要な機能もそろっています。一方で、機械設計が主な用途の場合であれば、3D CADの方が適しているでしょう。
タブレットやモバイルでCADを利用する場合には、PC版との互換性があるかどうかも確認しましょう。
同じメーカーのCADアプリであれば、データの互換性はあると考えていいでしょう。一方で、異なるメーカーのアプリでは完全な互換性はないことが多いです。
また、クラウドストレージを介したデータ共有機能の有無も確認しておくべきです。DropboxやGoogle Driveなどのクラウドストレージサービスに対応しているなら、PC版CADともスムーズにデータのやり取りを行えます。
タブレットでCADアプリを利用する場合には、マウスとキーボードを使用するPC版CADと操作性が大きく異なります。そのため、簡単にタッチ操作できるCADアプリを選ぶべきです。
ピンチイン・ピンチアウトによる拡大縮小、2本指でのパン操作、ジェスチャーによるコマンド実行など、直感的な操作ができるかどうかを確認しましょう。
また、頻繁に利用する機能へのアクセスのしやすさも確認しておくと安心です。画面サイズが限られる中で必要な機能を素早く呼び出せるかどうかを確認してみてください。
CADアプリでは、2次元での基本的な製図から3Dモデリングまで、幅広い作図が可能です。
図面データの読み取り機能、寸法線の自動生成や図形の複製・移動・回転といった基本的な編集機能はもちろん、レイヤーを管理して図面の整理や表示な切り替えなどを行うこともできます。
また、クラウド連携機能のあるCADアプリを利用すれば、会社内でのデータ共有やバージョン管理も可能です。
タブレットで使えるCADアプリを四つ紹介します。
AutoCADは、Autodesk社が提供するCADアプリです。スマートフォンやタブレットで利用することができ、PC版のAutoCADと互換性があります。
AutoCADもしくはAutoCAD LTを契約している場合には、無料で利用できますが、契約していない場合には、AutoCAD Webを月額1,000円もしくは年間1万2,000円（税別・参考価格）にて契約が必要です。
なお、利用できる機能は以下のとおりです。
CAD Pocketsは、シンプルで使いやすいインターフェイスが特長のCADアプリです。
基本的な2D作図機能を備えており、DWG / DXFファイルの読み込み・編集に対応しています。クラウドストレージとの連携も可能で、データ管理も簡単です。
DWG FastViewは、CADビューアーアプリです。DWGファイルと互換性があり、データサイズの大きい図面データでもストレスなく表示できます。図面の計測や注釈追加などの基本的な機能は無料で利用可能です。
また、ユーザー登録をしなくても利用できるのがうれしいポイントです。PDF、BMP、JPGおよびPNG形式への出力が可能となっています。
IJCAD Mobileは、DWG / DXF図面に対応したモバイルCADアプリです。DWGフォーマットのCADデータを、スマートフォン・タブレットで簡単に表示、編集ができます。また、Dropbox、Onedrive、Google Drive、Boxに対応しており、図面の共有も非常に簡単です。
インターネットがつながらない環境でも、オフラインで利用できます。
PC版CADとタブレットCADアプリの違いは幾つかありますが、最も大きな違いは操作性です。PC版はマウスとキーボードによる操作が基本となりますが、タブレットCADアプリは指やスタイラスペンによるタッチ操作が基本となります。
また、タブレットの方がPCと比べて処理能力が低いため、大規模な3Dモデリングや複雑な演算を必要とする機能が制限されていることが多いです。
本記事では、タブレット／スマートフォン版CADアプリの選び方やCADアプリでできること、おすすめのCADアプリについて解説しました。
本記事を参考に、タブレット版CADアプリを導入してみてくださいね。
