Siemens社とGoogle Cloudが製造におけるAIベースソリューションにて提携

2021年 4月26日

Siemens社 2021年4月19日

産業の自動化とソフトウェアにおけるイノベーションおよび技術をリードするGoogle CloudとSiemens社は2021年4月19日、工場プロセスの最適化と現場での生産性改善のための新しい協力体制を発表した。Siemens社は製造者の将来のイノベーションを支援するために、Google Cloudの先進的なデータと人工知能・機械学習(AI/ML)技術を工場自動化ソリューションに組み込むことを意図している。

データは今日の産業プロセスの原動力となっているが、多くの製造者は工場情報分析のためにレガシーソフトウェアや複数のシステムを使用しており、それらはリソースが割かれがちで頻繁な手動更新を必要とする。加えてAIプロジェクトは多くの企業の現場における「島」には配備されてきたが、製造者はAIをグローバルな操業スケールにまで拡大することに難儀してきた。

170年以上にわたりSiemens社は技術のパイオニアというビジネスを構築しており、製造業をけん引してきた。Google CloudのデータクラウドおよびAI/ML技術とSiemens社のDigital Industries Factory Automationポートフォリオを組み合わせることで製造者が自社の工場データを調和させ、クラウドベースAI/MLモデルをそのデータ上に走らせ、ネットワーク末端にアルゴリズムを実装することが可能になる。これによってアセンブリラインにおける製品の目視検査や機械の故障予測といったアプリケーションが可能になるとしている。

AIを現場に配備し、それをオートメーションおよびネットワークに統合することは複雑なタスクであり、高度な専門知識とSiemens Industrial Edgeのような革新的な製品を必要とする。Google CloudとSiemens社の提携のゴールはIndustrial Edgeに接続されたAIの配備およびより大きなスケールではその管理をより容易にすること、従業員の現場作業に力を与えること、ルーチンワークを自動化すること、および全体品質を改善することとしている。

Siemens Digital Industriesの工場自動化取締VPであるAxel Lorenzは「現場を急速に変化させるための人工知能のポテンシャルは全くといっていいほど使い切られていません。多くの製造者はいまだにAI「パイロットプロジェクト」を今日でも続けています。それを変えたいのです。Google CloudのAI/ML技術をSiemensのIndustrial Edgeというソリューションおよび工場操業と組み合わせることは、製造業におけるゲームチェンジャーになるでしょう」と述べた。

Google Cloudの製造及び工業専務取締役であるDominik Weeは「Siemens社は先進的な産業オートメーションおよびソフトウェアにおけるリーダーであり、Google Cloudはデータ分析とAI/MLにおけるリーダーです。この提携により二つの領域の枠を集め、より大きなスケールのAI/MLを製造業にもたらすでしょう。産業ユースケースにおけるAI配備の単純化により、従業員が現場での重要作業を施工しやすくなるでしょう」と述べた。

More Information